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2010年/アメリカ/108分
監督:ダーレン・アロノフスキー
キャスト:ナタリー・ポートマン、バンサン・カッセル、ミラ・クニス、バーバラ・ハーシー、ウィノナ・ライダー
大抵の作品の場合、エンド・ロールが流れている時に立ち上がって席を後にする観客が必ずいるのが、この作品に関しては珍しくも劇場に灯りが入るまで立ち上がった観客の姿はなかった。見事に全員が座っていたのだった・・・みんな、動けなくなっちゃったのかな
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現と幻の境界が次第次第に曖昧になり、自分を追い詰め、追いこんでいく二ナの鬼気迫るというか狂気の世界に幻惑された。バレリーナ・ニナを演じたナタリー・ポートマンを始め、二ナの母親、ライバルのリリーも素晴らしかった。そして映像の美しさ、怖さが一体となった「白鳥の湖」の舞台の初日は圧巻だった。しかし、なんでだろう?作品全体を振り返った時、私は映像のインパクトの強さの割に感動が深まらなかった気がする・・・不思議。