ずっと弾き続けているピアノ・デュオ作品。今回選んだのはS.ラフマニノフ(Sergey Rakhmaninov:1873-1943 ロシア)の第2組曲。音楽之友社の「ピアノ・デュオ曲目事典」によれば2台のピアノ作品といわれて先ず思い浮かぶ、最も演奏会で演奏され、また愛好されている筆頭に挙げられるのは『ラフマニノフの幻想曲、第2組曲』『ミヨーのスカラムーシュ』だという。う~む、なるほどね~!
第2組曲があるのなら、じゃあ第1組曲は?できれば第2の前に弾いておきたいね、と相方と話していて・・・わかりました
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幻想曲がすなわち第1組曲だった!学生時代この幻想曲を試験で弾いたんでした。あの頃は譜面の表紙に『fantaisie(tableaux)op.5』(boosey&hawkes)とあるだけだったので、第2組曲を弾いたデュオがあったにもかかわらず、第2があるならじゃあ第1は?なんてことをちらとも考えなかったなあ。ここで知ることができたなんて、幸運だぁ~!!
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そんな訳で、手元には左の画像の『fantaisie(tableaux)op.5』(boosey&hawkes)しかないので第2組曲の楽譜を先日探した。
渋谷のYAMAHAにあったのはBoosey&Hawkes版とInteranational Music Company版とそして初めて見たAlfred Publishing版という3種類。第1があるので第2のみと思いはしたのだが、前者の2つはとにかく価格が高い!!ところが、Alfred Publishingのは第1組曲、第2組曲、そして嬰ハ短調のプレリュードまで入って前2者の半額以下、譜面も前2者と変わらない。しかも、気付けばCD付き!と至れり尽くせり
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もっともBoosey&Hawkes版はデュエットということで全く同じ(第1・第2ピアノともに載っている)楽譜の2冊組、もう一つの版は記憶が定かでないのだけれど、第1ピアノ用と第2ピアノ用の2冊組だった。これは読みにくい上に実際に弾いていると相手の動きが目で見えない。そして作品の全体像を把握するのに2冊を並べて読まねばならないというのが私にはどうにも苦痛に思えた。
で結局、購入したのはAlfred Publishing版(画像右)。この楽譜は「ラフマニノフのピアノ作品」というシリーズで、裏表紙を見るとすべて同じ表紙で全15巻出版されているようだ。近年、様々な作曲家の作品の研究もどんどん進んでいるけれど、出版社も随分増え、色々工夫を凝らしていることを実感。
ところで、この楽譜には第1組曲の各作品の冒頭に付けられている詩がどこを探しても書かれていないのだ。Boosey&Hawkes版には「ロシア語」で印刷されているのだけれど・・・もっとも、ロシア語では読めないので資料を探して読んだけれど。だからこの詩についての記述がないのは、でもまあ、楽曲解説などを紐解けば、すぐにわかることではあるのだけれど、ちょっと残念かな。しかし何だかんだ言って、楽譜を読むのは楽しい~♪