先週の金曜日、朝刊の番組欄で見たNHK教育テレビの「芸術劇場」の『世界最高の男声合唱団 オルフェイ・ドレンガル日本公演のすべて』がどうにも気になって、よし今夜必ず見ようと思った。
というのは、去年の秋、友人が「凄い男声合唱を聴いた!」と興奮して話してくれたのが心に残っていたというのが一つ(ただし一体なんという名前の合唱団かはきれいさっぱり忘れていたのだが
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)、そしてもう一つは大晦日に偶然見た教育テレビでの男声合唱団の印象が強く残っていたこと。勿論、友人が聴いたのと私が気になった合唱団とは何の関係もないのだが、ただ共通項は「男声合唱団」~♪
記憶していた時間が間違っていたので1時間近く早くテレビを点けたら、バーバラ・ボニーのスーパーレッスンを放映していた。今日だったんだ!ころっと忘れてた、見逃すところだった
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とホクホクしつつ彼女のレッスンをほおぉ!とか、ふ~むとか思いながら楽しんだ。
そしていよいよ件の『
オルフェイ・ドレンガル』
合唱団と指揮者を見た途端、大晦日に見た(聴いた)合唱団だったとわかった。友人から「芸術劇場のオルフェイ・ドレンガルが例の合唱団よ、見てねっ!でもあの時に会場で感じたなんというか3D感覚とでもいうのがTVで伝わるかなぁ」とメールが届く。同じ合唱団のことだったんだ!何たる偶然!何たる幸運!
わくわくしながら見続け、聴き続けた。
空間が歌・ハーモニーで満たされ、しかも不思議な浮遊感と緊密な集中による緊張感とを味わった。
プログラムは
梶本音楽事務所のHPによると・・・
ベルマン:OD賛歌/アルヴェーン :夕べ/ボッシ:イル・ブリヴィド/シューベルト:ゴンドラを漕ぐ人 D809/ルミス:幼き頃の思い出/ヒルボルイ:子守歌/ペッテション=ベリエル:「マリットの歌」から「山羊よ、坊やのところまで」・「私が好きなら」/ビーブル:アヴェ・マリア/ワード:テンディング・フィールズ/プーランク:アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り/ラフマニノフ:ヴォカリーズ/サンドストレム:カオヤイの歌う猿たち/ベッリーニ:オペラ「清教徒」から 「エルヴィラのアリア」/ロッシーニ:オペラ「オリー伯爵」から「飲もう!早いとこ飲もう」
「カオヤイの歌う猿たち」を耳にした途端、ああ!この曲だった!!と。これを聴いていると、自分が全然別の世界にいて、それは深い森のようでもあり、そんな具体的な場所ではなく、とにかく今いるところとは全く違うどこか深いところに寂しくも不安もなく行ってしまったかのような気持ちになったのだ。不思議だなあ~。
声で合唱で音楽で、音楽のこんなこともあんなこともできることを発見する喜びに包まれた。