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会期:2013年4月24日(水)~7月15日(月・祝)
毎週火曜日休館(ただし4月30日は開館) 開館時間 10:00~18:00 金曜日は20:00まで
入場は閉館の30分前まで。
会場:国立新美術館 企画展示室2E
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千花文様(ミルフルール)が目にも鮮やかな大作のうち5面は、「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」と人間の五感を表わしていますが、残る1面「我が唯一の望み」が何を意味するかについては、“愛”“知性”“結婚”など諸説あり、いまだ謎に包まれています。
本作がフランス国外に貸し出されたのは過去にただ一度だけ、1974年のことで、アメリカのメトロポリタン美術館でした。 本展は、この中世ヨーロッパ美術の最高傑作の誉れ高い《貴婦人と一角獣》連作の6面すべてを日本で初めて公開するもので、タピスリーに描かれた貴婦人や動 植物などのモティーフを、関連する彫刻、装身具、ステンドグラスなどで読みといていきます。
クリュニー中世美術館の珠玉のコレクションから厳選された約40点を通して、中世ヨーロッパに花開いた華麗で典雅な美の世界を紹介します。 ~チラシより
国立新美術館で開催されている「貴婦人と一角獣」展に行って来た。今年、私の中でこの展覧会は絶対に見逃せない展覧会なのだ。会期は7月15日までと、まだあるのだがGWに入ると激混みするだろうし、まだまだと思っているとあっという間に会期終了間際になっていて、そうなるとまたまた激混みするだろうな・・・と。何しろこのタピスリーが国外に出るのは何と2回目で日本初、次回があるかどうか・・・。
最初の会場にタピスリーが「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」そして「我が唯一の望み」と6枚が展示されていたのだけれど、その色の鮮やかなこと、その文様の細かさ、タピスリー自体の大きさに目を奪われた。下絵を描いた画家とそれを織り上げた工芸の技術とが一つの画面、いやそこにある一人一人、一つ一つの花、動物そして道具類全てに結集され、それが一つの作品を芸術たらしめている、という思いに打たれくらくらすると同時にそれがどこから来るのかわからないが非常な朗らかさとを感じていた。
人出はあったけれどゆったり眺められたので、近くから、また離れたところから、そして会場の真ん中あたりに立ってぐるっとタピスリーを眺めたりすることもできた。これだけの作品が当時の美しさのまま残され、それを目の前に見ることが出来る喜びに満たされた。
また次の会場にはクリュニー中世美術館のその他の貴重なコレクションが展示され、充実した展覧会だった。会期中にまた機会を作って訪れたい。