ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

ゴーヤサラダ

2010-08-28 22:01:44 | Weblog
ブログの写真の「食べ物率」が高いと言われた。

今晩は、ゴーヤでサラダを作った。
もちろんベランダで育てていたゴーヤさんだ。


ゴーヤとタマネギを薄く切って、かつおぶしをかけ、
少しつゆの素をかけて混ぜただけのシンプルなサラダだけど、
しっかりとにがくて、とても美味しかった。

先日、スーツケースを捨てようとしたら、中から一冊の本が出てきた。
おそらく出張中に読もうと思って買い、
結局、出張中に読み始めることができず、そのために忘れていたらしい本だった。

『シェル・コレクター』
アンソニー・ドーア著、岩本 正恵訳、新潮クレスト・ブックス

新潮クレスト・ブックスのシリーズは結構好きだ。
読んでいて、とても心にしみる内容のものが多いと思う。
文章にとても品がある。
たまにふと、読みたくなるときがある。

この本は、8つの短編小説がおさめられている。

タイトルとなっている「シェル・コレクター」もよかったけれど、
私は、「世話係」が一番好きだった。
リベリアの内戦をのがれ、アメリカに来た若者のお話だ。
弔いと罪の意識、不条理な世界や自分自身との距離感とか、
いろいろな心境が描かれていて、とてもとてもよかった。

そして、このシリーズの場合、
本文の組版が、私の大好きな独自フォントを持っている印刷会社であることも、
ポイントが高い理由のひとつ。

文字の書体が与える印象は、とても大きいと思う。
最近は、パソコンの影響なのか、ひらがなも大振りな書体が多いけど、
「かな」っぽい書体のほうが、私は好きだ。

本は書体、紙、製本、装幀などトータルでひとつの世界を表現する。