先日、大切な仲間である方が逝ってしまった。
大切な仲間の38歳という若さでの急なお別れに、言葉がなかなか出ない、というところが素直な気持ちだ。
だからこそ、文章にしてちょっとブログに書き綴っておこうと思う。
僕がいつもお世話になっている石川県小松市のスタジオ、中ノ峠ミュージック・ラボのエンジニア、千田伸江さん。
のぶえさんは中ノ峠ミュージック・ラボの素晴らしいメインエンジニア、千田岳夫さんの奥様でもあり、そして素晴らしいピアニストでもあった。
僕はエンジニアとしての のぶえさんにずっとお世話になってきたけど、北陸で活躍するJazzピアニスト・コナカデノブエとしての方が のぶえさんは有名なのかな。
中ノ峠ミュージック・ラボでは、僕の『湘南-リオデジャネイロ』からの全ての作品を作っている。
僕が大きく成長するきっかけとなった『湘南-リオデジャネイロ』。
プロデュース作品であるヒロミキクオカ『Cafe da Praia~海辺のカフェ~』、
メジャーデビュー作となった『ピアノ・サウダージ-featuring Izumi Akahane-』、
ジョビンに敬意を表して作ったPianoソロ作品『ピアノ・ジョビン』、
昨年にリリースのメジャー3rdアルバム『ピアノ・バトゥカーダ』、
そして昨年末リリースのプロデュース作品、赤羽泉美&亀井恵『ホワイト・ボッサ~Sweet Bossa Cafe~』。
他にも平塚市のプロモーション映像用の音源だったり、おなじみのブラジル人ドラマーAlexandre Ozakiのリーダー作『pra você』だったり。
この数年間の僕の軌跡は、中ノ峠ミュージック・ラボとともにあるといっても過言ではない。
たくさんの仲間たちと作りあげた数々の作品。僕の作品に入っているブラジル・リオデジャネイロからのCelsinho Silvaの音源もここに届いて、作品を作って来た。
そのシーンにいつもいつもいてくれたのが千田岳夫さんであり のぶえさんだった。
千田さんや のぶえさんのエンジニアとしての素晴らしい腕、自然に囲まれて音楽に浸れる最高の環境、アンティークな機材が揃って素晴らしい音で録音できること。もちろんそれらが、僕が石川県小松市の山奥にある中ノ峠ミュージック・ラボまで行って作品を作る大きな理由なのだけど、同時に千田さんと のぶえさんの作る本当にあたたかくゆるーい雰囲気、空気感が大好きなことこそ、ここで数々の作品を作ってきた一番の理由だ。
ピアニストでもある のぶえさんは、レコーディングしている合間の一番欲しいタイミングでさりげなくみんなにコーヒーを淹れてくれるんだよね。さすがよくわかってる^ ^
千田さんのエンジニアの腕を一番理解し尊敬して、いつも大切に千田さんを気遣ってる のぶえさん。
僕とはピアニスト同士でピアノトークしたり。
レコーディングの合間にはみんなで飲んだり、ご飯を作って食べたり、餃子を千田夫妻が作ってくれて食べたこともあったっけ。
いつも大きな笑い声と冗談が絶えないレコーディングスタジオ。
エンジニアとしての のぶえさんは、やはり天才・千田岳夫仕込み。ゆるい雰囲気のまま大切に進めてくれる。録り終わって「完パケや~っ!」なんてニコニコゴキゲンに言う のぶえさんのお茶目な声が楽しみだったな~。
千田さんと のぶえさん二人が作るやわらかくあたたかくゆるーい空気感。
まさにおしどり夫婦な二人を見ていて、うらやましくもあり、ささやかな愛に溢れた空間に、いつも幸せな気持ちに浸っていたんだよね。
そんな中で一緒に作品を作っていく。こんなに幸せなことはないなーといつも思ってて。
シビアな現場なのに、いつもあたたかさと笑いがある。
僕はじめみんながのびのびと録音できたのは、この雰囲気があったからこそ、だ。
千田さんと のぶえさんは、今井亮太郎サウンドに欠かせない、本当に大切な大切な仲間だ。
昨年秋に収録した『ホワイト・ボッサ』のレコーディングの時は、のぶえさんは元気だったんだ。
そのあとに体調がすぐれず、検査したところ癌が見つかり、たった半年間ちょっとであっと言う間に旅立ってしまった。
つい先日、4/26のことだ。38歳という、あまりに早い別れになってしまった。
先日の北陸ツアー中に訃報を聞き、帰りを伸ばして、のぶえさんに会いに行ってきたよ。
大切な仲間を失った悲しみとショックはとても大きいけど、のぶえさんの周りはやっぱりのぶえさんらしくほんわか明るく楽しい雰囲気が溢れていたよ。
千田さんも優しく笑顔で「本当にありがとう、なんです」と言っていて、大きな悲しみの中なんだけどそこに のぶえさんが確実にいて、あのあたたかい気持ちがあった。本当に感謝だな。
生きるということ。死ということ。
たくさんの出会いがあり別れがあり、その中に大切な仲間、大切な人たちがたくさんいて、だからこそ人生は輝くのかな、なんて思う。
人は生まれて、いずれ死んでいく。
これはシンプルな自然の理。
たまたま早かったり遅かったり、人生の長さは異なる。でも、どの人生もとってもドラマチックで素敵だ。たくさんの物語に溢れてる。
人はみんな平等に死を迎える。
僕も、いずれ、間違いなく。
たくさんの大切な方がいなくなってしまったけど、でも確実にその人の軌跡は生きている。
僕は音楽家で本当に幸せだな、と思ったんだ。
あの空間で録音したCDたちに収められている楽曲たち。
そこには、大好きな仲間たちがいる。のぶえさんももちろんいる。
あのかけがえのない時間と空間が収められている。まさに“recording(レコーディング)”してる。
大切に作ってきたCDたちを聴けば、あの時の時間とあの空間にいつでも戻れる。
あのかけがえのない時間を“recording(レコーディング)”して残せる僕ら音楽家は、本当に幸せなのだと思う。
そう考えると、今までの作品もみんな愛おしく感じるよ。そこには のぶえさんもいる。いつでも会える。
5/27(水)にリリースされる僕のメジャー4thアルバム『コバルト・ダンス』。
『コバルト・ダンス』の制作には、闘病のために のぶえさんはスタジオにはいられなかったのだけど、この『コバルト・ダンス』にも思いきり のぶえさんの想いが込められている。
中ノ峠ミュージック・ラボは、昨年新しいPianoを入れたんだ。新しいと言っても、ヤマハの往年の名器なんだけどね(*^^*)
このPianoを選んだのはピアニストである のぶえさんだ。のぶえさんがどうしても欲しかったPianoで、とても想いを込めて大切に大切に選定したそう。
アンティークな機材にこだわる中ノ峠ミュージック・ラボらしい、そして のぶえさんらしい、優しくて深い音色のするPianoだ。
このPianoを使ってレコーディングしたのが『コバルト・ダンス』。
本当に楽しくPianoに向き合わせてもらったよ。素敵なPiano。
「このPiano、さすが のぶえさんだなー!」なーんて感じながら、ね^ ^
ぜひ、このPianoの音色をたくさんのみなさまに聴いてもらいたいよ。
一緒に作った作品たち、そして のぶえさんが選んだPianoで作った『コバルト・ダンス』の音源を聴いていると、本当にそこに のぶえさんはじめみんなといる感覚になる。そして、僕らだけではなくて、大切なみなさまも、僕に関わってくれた全ての人も、ね。
のぶえさんには、本当に感謝しかない。
かけがえのない大切な時間たちは、僕にとって大切な大切な宝物だ。
また、いつか必ず会えると信じて、この想いを胸に刻んで、Pianoを奏でていこうと思う。
僕の中に間違いなく生きている のぶえさんとあの素晴らしい時間を、さらに大きな音楽にして奏でていくよ。
悲しんでたら のぶえさんに怒られちゃいそうだからな(笑)
「今井さんらしくないわぁ~!」ってね。
だから、思い切り楽しんで、のぶえさんも大好きなPianoを、僕も負けないくらい大好きなPianoを、心を込めて奏でよう。
そして、中ノ峠ミュージック・ラボでまた作品作りができるように、がんばろう!
音楽を奏でていく意味をまた一つ持った。
のぶえさん、本当に本当に、
ありがとう!
大切な仲間の38歳という若さでの急なお別れに、言葉がなかなか出ない、というところが素直な気持ちだ。
だからこそ、文章にしてちょっとブログに書き綴っておこうと思う。
僕がいつもお世話になっている石川県小松市のスタジオ、中ノ峠ミュージック・ラボのエンジニア、千田伸江さん。
のぶえさんは中ノ峠ミュージック・ラボの素晴らしいメインエンジニア、千田岳夫さんの奥様でもあり、そして素晴らしいピアニストでもあった。
僕はエンジニアとしての のぶえさんにずっとお世話になってきたけど、北陸で活躍するJazzピアニスト・コナカデノブエとしての方が のぶえさんは有名なのかな。
中ノ峠ミュージック・ラボでは、僕の『湘南-リオデジャネイロ』からの全ての作品を作っている。
僕が大きく成長するきっかけとなった『湘南-リオデジャネイロ』。
プロデュース作品であるヒロミキクオカ『Cafe da Praia~海辺のカフェ~』、
メジャーデビュー作となった『ピアノ・サウダージ-featuring Izumi Akahane-』、
ジョビンに敬意を表して作ったPianoソロ作品『ピアノ・ジョビン』、
昨年にリリースのメジャー3rdアルバム『ピアノ・バトゥカーダ』、
そして昨年末リリースのプロデュース作品、赤羽泉美&亀井恵『ホワイト・ボッサ~Sweet Bossa Cafe~』。
他にも平塚市のプロモーション映像用の音源だったり、おなじみのブラジル人ドラマーAlexandre Ozakiのリーダー作『pra você』だったり。
この数年間の僕の軌跡は、中ノ峠ミュージック・ラボとともにあるといっても過言ではない。
たくさんの仲間たちと作りあげた数々の作品。僕の作品に入っているブラジル・リオデジャネイロからのCelsinho Silvaの音源もここに届いて、作品を作って来た。
そのシーンにいつもいつもいてくれたのが千田岳夫さんであり のぶえさんだった。
千田さんや のぶえさんのエンジニアとしての素晴らしい腕、自然に囲まれて音楽に浸れる最高の環境、アンティークな機材が揃って素晴らしい音で録音できること。もちろんそれらが、僕が石川県小松市の山奥にある中ノ峠ミュージック・ラボまで行って作品を作る大きな理由なのだけど、同時に千田さんと のぶえさんの作る本当にあたたかくゆるーい雰囲気、空気感が大好きなことこそ、ここで数々の作品を作ってきた一番の理由だ。
ピアニストでもある のぶえさんは、レコーディングしている合間の一番欲しいタイミングでさりげなくみんなにコーヒーを淹れてくれるんだよね。さすがよくわかってる^ ^
千田さんのエンジニアの腕を一番理解し尊敬して、いつも大切に千田さんを気遣ってる のぶえさん。
僕とはピアニスト同士でピアノトークしたり。
レコーディングの合間にはみんなで飲んだり、ご飯を作って食べたり、餃子を千田夫妻が作ってくれて食べたこともあったっけ。
いつも大きな笑い声と冗談が絶えないレコーディングスタジオ。
エンジニアとしての のぶえさんは、やはり天才・千田岳夫仕込み。ゆるい雰囲気のまま大切に進めてくれる。録り終わって「完パケや~っ!」なんてニコニコゴキゲンに言う のぶえさんのお茶目な声が楽しみだったな~。
千田さんと のぶえさん二人が作るやわらかくあたたかくゆるーい空気感。
まさにおしどり夫婦な二人を見ていて、うらやましくもあり、ささやかな愛に溢れた空間に、いつも幸せな気持ちに浸っていたんだよね。
そんな中で一緒に作品を作っていく。こんなに幸せなことはないなーといつも思ってて。
シビアな現場なのに、いつもあたたかさと笑いがある。
僕はじめみんながのびのびと録音できたのは、この雰囲気があったからこそ、だ。
千田さんと のぶえさんは、今井亮太郎サウンドに欠かせない、本当に大切な大切な仲間だ。
昨年秋に収録した『ホワイト・ボッサ』のレコーディングの時は、のぶえさんは元気だったんだ。
そのあとに体調がすぐれず、検査したところ癌が見つかり、たった半年間ちょっとであっと言う間に旅立ってしまった。
つい先日、4/26のことだ。38歳という、あまりに早い別れになってしまった。
先日の北陸ツアー中に訃報を聞き、帰りを伸ばして、のぶえさんに会いに行ってきたよ。
大切な仲間を失った悲しみとショックはとても大きいけど、のぶえさんの周りはやっぱりのぶえさんらしくほんわか明るく楽しい雰囲気が溢れていたよ。
千田さんも優しく笑顔で「本当にありがとう、なんです」と言っていて、大きな悲しみの中なんだけどそこに のぶえさんが確実にいて、あのあたたかい気持ちがあった。本当に感謝だな。
生きるということ。死ということ。
たくさんの出会いがあり別れがあり、その中に大切な仲間、大切な人たちがたくさんいて、だからこそ人生は輝くのかな、なんて思う。
人は生まれて、いずれ死んでいく。
これはシンプルな自然の理。
たまたま早かったり遅かったり、人生の長さは異なる。でも、どの人生もとってもドラマチックで素敵だ。たくさんの物語に溢れてる。
人はみんな平等に死を迎える。
僕も、いずれ、間違いなく。
たくさんの大切な方がいなくなってしまったけど、でも確実にその人の軌跡は生きている。
僕は音楽家で本当に幸せだな、と思ったんだ。
あの空間で録音したCDたちに収められている楽曲たち。
そこには、大好きな仲間たちがいる。のぶえさんももちろんいる。
あのかけがえのない時間と空間が収められている。まさに“recording(レコーディング)”してる。
大切に作ってきたCDたちを聴けば、あの時の時間とあの空間にいつでも戻れる。
あのかけがえのない時間を“recording(レコーディング)”して残せる僕ら音楽家は、本当に幸せなのだと思う。
そう考えると、今までの作品もみんな愛おしく感じるよ。そこには のぶえさんもいる。いつでも会える。
5/27(水)にリリースされる僕のメジャー4thアルバム『コバルト・ダンス』。
『コバルト・ダンス』の制作には、闘病のために のぶえさんはスタジオにはいられなかったのだけど、この『コバルト・ダンス』にも思いきり のぶえさんの想いが込められている。
中ノ峠ミュージック・ラボは、昨年新しいPianoを入れたんだ。新しいと言っても、ヤマハの往年の名器なんだけどね(*^^*)
このPianoを選んだのはピアニストである のぶえさんだ。のぶえさんがどうしても欲しかったPianoで、とても想いを込めて大切に大切に選定したそう。
アンティークな機材にこだわる中ノ峠ミュージック・ラボらしい、そして のぶえさんらしい、優しくて深い音色のするPianoだ。
このPianoを使ってレコーディングしたのが『コバルト・ダンス』。
本当に楽しくPianoに向き合わせてもらったよ。素敵なPiano。
「このPiano、さすが のぶえさんだなー!」なーんて感じながら、ね^ ^
ぜひ、このPianoの音色をたくさんのみなさまに聴いてもらいたいよ。
一緒に作った作品たち、そして のぶえさんが選んだPianoで作った『コバルト・ダンス』の音源を聴いていると、本当にそこに のぶえさんはじめみんなといる感覚になる。そして、僕らだけではなくて、大切なみなさまも、僕に関わってくれた全ての人も、ね。
のぶえさんには、本当に感謝しかない。
かけがえのない大切な時間たちは、僕にとって大切な大切な宝物だ。
また、いつか必ず会えると信じて、この想いを胸に刻んで、Pianoを奏でていこうと思う。
僕の中に間違いなく生きている のぶえさんとあの素晴らしい時間を、さらに大きな音楽にして奏でていくよ。
悲しんでたら のぶえさんに怒られちゃいそうだからな(笑)
「今井さんらしくないわぁ~!」ってね。
だから、思い切り楽しんで、のぶえさんも大好きなPianoを、僕も負けないくらい大好きなPianoを、心を込めて奏でよう。
そして、中ノ峠ミュージック・ラボでまた作品作りができるように、がんばろう!
音楽を奏でていく意味をまた一つ持った。
のぶえさん、本当に本当に、
ありがとう!