東北太平洋沖地震。
日本史上最大の巨大地震、大津波、原子力発電所の危機的状況、絶え間なく続く大きな地震や余震…。
日本にとっては本当に未曾有のあまりに大きすぎる衝撃的でショッキングな出来事に不安な毎日が続いている。
あれほど美しく華麗だった陸奥の風景は、いまやあまりの惨劇となって見ていられないような状態だ。
おれはあの巨大地震の時、東名高速の川崎IC付近を東京方面に走っていた。
最初はハンドルがうまく効かなくなり、後ろのタイヤがパンクしたのかと思ってとっさに路肩に停車した。
そこで初めてとてつもない地震だと気がついた。
高速道路の路面は大きく波打つようにうねり、両サイドの街頭はまるでアルペンスキーのポールのように大きく揺さぶられている。
恐ろしかった。
とても長い時間の揺れで、間違いなく大きな身の危険を感じた。
あまりに長かった揺れがおさまってもふわふわした状態で、とりあえず進まなくてはと車を走らせたが、あきらかにどこかでとてつもなく大変なことが起きていると直感的に感じた。
都内はもう普段の東京の機能を失って、一時は完全にパニック状態だった。
道に多くの人が出て全ての人が不安そうにしている。しばらくして道路は大渋滞で全く動かなくなった。
結局渋谷から赤坂までのたった3キロを車で4時間かかった。
電車はすべてストップし、バスやタクシーも大渋滞で全く動けず、赤坂から渋谷までの国道246号線の歩道は徒歩で移動する人で埋め尽くされていた。
世界に誇る大都市の東京が完全にマヒしている状況がさらに大きな恐怖を感じさせた。
車の中のラジオで情報収集をすると地震が東北で起こったという。
あの揺れの大きさに対して震源が遠いので、「ウソだろ?」と正直思った。
そしてそれが本当ならあまりに大変なことが起きているに違いなく身が震える思いだった。
以後、次々に伝えられる地震の被害、そして大津波の甚大な惨状、さらには原子力発電所の危機的状況、そして頻発する大きな地震や余震。
数時間後、次の日、今日…時間がたてばたつほどさらに厳しい絶望的な惨状が伝えられていく。
関東でのあのあまりの揺れの大きさ、そしてそれからくる恐怖を味わっているからか、
今回の巨大地震での情報は今までと違ってあまりにリアルで、一つ一つ入ってくる情報の惨状に本当に胸が張り裂けそうになるような思いだ。
金曜に起こったあの巨大地震のあと、今日まで、正直なんだか気持ちが落ち着かず、
恐怖におびえながら入ってくる情報に心が痛んでいるままで、何もが手に付かない感じがある。
日本観測史上最も大きい巨大地震、
あまりに猛威をふるってあっけなく全てを飲みこんでいった大津波、
そして世界に誇る日本の技術が集約した原子力発電所の状況。。。
あまりにいたたまれなく、そして自分の無力さを感じる。
とてつもなくむなしい。
きっとこの想いを多くの方が感じていると思う。
被災地では本当にたくさんの方が、たくさんの尊い命が失われた。
そしてそんな中、残された人々は今でも寒い冬空の下で救援を待ちながら必死に生きている。
おれたちなんかじゃわからない、比べものにならないぐらいのショックを受けながら必死にこの困難にたち向かっている。
自分の家族や大切な人が亡くなった人も家も何もかも全て失った人も、まだどこにいるかすらわからない人も、そして不安に救助が来るのを待っている人もたくさんいるだろう。
そんな大変な状況の中の恐怖と絶望感と不安感ははかりしれない。
でも被災地の人たちはみんな懸命に力を合わせて生きている。
被災地に自分の命をかけて救助・救援に向かう自衛隊はじめ関係の方々がいる。
まだ津波の危険や余震の危険があるだろうに、自分の家には大切な家族がいるだろうに、
その中で必死に命がけで救援・救助にあたっている。
世界の多くの民族が歴史的にほぼ経験したことのない、想定をはるかに超えたあまりに巨大な地震と大津波にみまわれ、危機的な状況にある原子力発電所。
ここでも寝る間も惜しんで、放射能汚染の恐怖と闘いながら自分の命を投げ打ってまでも必死にこの危機から国民を守ろうと今も汗を流している人たちがいる。
本当に頭の下がる思いだ。
まだまだ日本は捨てたもんじゃない。
こういう今だからこそ、おれたち一人一人が心を強く、本当に強く持ってこの困難をみんなで乗り越えなきゃいけない!!
菅総理も言っていたが、全く考えもつかなかったこの未曾有の大災害で今まさに日本という国が、日本人が試されている。
被災地の方々、救援・救助に当たっている方々、原発の危機回避に当たっている方々、
そうした人たちに少しでも勇気を与えるよう、おれたちみんなががんばらないと。
だから下なんか向いていられない。
おれはフィールドは音楽だけど、今だからこそ楽しく明るく元気な音楽を発信していこうと思う。
そしてなんかしらの形で必ず被災地の方々に届ける。
巨大地震の日の大渋滞の中、お礼以外のクラクションを鳴らす車は誰一人全くいなかった。
全く動かない渋滞の中でだよ!
みんな困難の中でしっかり秩序を守って助け合っている。
日本人は本当に素晴らしい民族だと思う。
もっともっと誇ってよいと思う。
ほんとがんばらなきゃ!!
おれたちががんばって、今大変な状況にある被災地の方たちを励ましていこう!!!
計画停電もとても大変だと思うけど、最も電力を必要としている人たちのためにしっかり力を合わせて節電しよう!!
おれは音楽家というフィールドで、何かしら必ず力になりたいと思う。
みなさんもそれぞれのフィールドでがんばって、助け合って、
そのエネルギーと想いを被災地に届けよう!
日本人はこんな惨状だって絶対に折れないんだよ!!
力を合わせて必ず乗り越える!!
がんばろう、東北!
がんばろう、日本!!
今回の災害で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
全ての人々に一刻も早く笑顔が戻りますように。
Ryotaro