先日久しぶりに龍馬さんに会ってきた。
っというのも、珍しく高知への出張があり、ここまで来てそのまま帰る手はないなと思い、何年かぶりに桂浜まで行ってみることに。
ちょっと前までは“福山龍馬”で、たくさんの人があふれていただろう桂浜は、駐車場にはほとんど車が止まっておらず、歩いている人もほぼ見当たらないというちょっと意外なほどの閑散とした状態だった。ほんと日本人というのは熱しやすく冷めやすいというか、ブームに振り回される人種らしい。
まあそんなにわか龍馬ファンのことは気にしないで、龍馬像への案内の看板の矢印に従い、早足で向かう。
立ち並ぶお土産屋さんの間を抜け、丘へ上がる階段ももどかしく、おもわず駆け上がる。
あった!
あたりまえだが、目の前にちゃんと龍馬さんは太平洋を眺めて立っていた。
以前来たときは、銅像の周りに10人程の観光客が取り巻いていてなんだか落ち着かなかったが、この日は平日であり、空もどんよりと曇っていたためなのか、今は私一人きりで龍馬さんと嬉し恥ずかしの一対一だ。
しばらく眩しそうに海を見つめている龍馬さんの顔をじっと見つめる。
気のせいだろうが、目線があった気がして少しどきりとする。人がいないことをいいことに、いろんな角度からの写真を撮ってみた。
やはりバックの空は青空がよかったなあ、なんてつぶやきながら浜の方へ移動してみる。
ここにも人は誰もいず、静かに波の音を聞きながら、タイミングよくやってきた沖の方を移動する船を眺めていると、
「この浜は急に高波が発生するので近づかないでください」
みたいなアナウンスが流れてきた。
どっかでカメラで覗いてるのかな、なんて思いながら苦笑いである。
時間がなかったので、残念だがそうそうに帰ることにする。
帰り道、年配の夫婦らしき人に、「桂浜はこっちですか」と声を掛けられる。
「この先に階段があるので、その先ですよ」と答える。
気が付くとお土産屋さんの通りに、まばらに人が歩いている。
天気がいい日に、もう一回来たいなあ。