日曜日の夜のこと、何のことで言い争っていたのか忘れましたけれど、よくある夫婦喧嘩をしていました。
さっちゃんが認知症になる前も夫婦喧嘩は僕が必ず負けていました。
負けた僕は家を飛び出して長時間帰って来なかったり、何日間も口を利かなかったりしたものです。
結局、どちらからともなく詫びを入れて収まることが多かったですね。
さっちゃんが認知症になると、必ず負けるというよりも負けるしかなくなりました。
さっちゃんには勝ち負けの判断基準が失われていて、負けを自覚することがないからです。
それに、言い争うと言っても、さっちゃんが何を言っているかが分かりませんから、何を言い返せばいいのか不明なんです。
たいがい一方的に僕が言われ続けて、僕は力なく何やら反論する程度。
ですから、そのフラストレーションの溜まり具合は半端ではありません。
そんな条件での夫婦喧嘩なんですが、ひとつ反撃方法を見つけました。
大人げないんですが、こんな方法です。
それは気絶した振りをすること。
さっちゃんは時々僕を叩いたり掴んだりすることがあります。
たまに押したりすることもあるんですが、その際に大袈裟に倒れ込むんです。
そして、意識を失って気絶している振りをするんです。
幼稚と言えば幼稚極まりないんですが、少しでもさっちゃんに僕のことを心配させることぐらいが反撃なんですね。
これまでも2、3回だったでしょうか、やってみたことはあるんですが、僕の演技が下手なせいなのか、一度も成功していません。
さっちゃんに鼻で笑われてる感じで終了。
今回、さっちゃんに背中を押されたので、僕は壁に大袈裟にぶつかって、そのまま崩れ落ちるように床に倒れ込みました。
上半身は畳の間、足は板の間にあります。
さっちゃんが何やらブツブツ独り言を言ってますが、なんと僕のことを心配しているような雰囲気!
どうやら僕の演技が成功したみたいです!
さっちゃんは僕の体を畳の間の布団まで移動させようと、僕を引っ張ります。
でも、さっちゃんの力では全然動きません。
体を横に向けたり、腕だけ引っ張ったりいろいろしますが、布団には近づきません。
非力なさっちゃんでも知恵があれば、体をうまく回転させながら移動させることは出来るはずなんですが、無理な話。
そんな試みをする合間合間には、さっちゃんは僕の体のあちこちをさすってくれます。
体を温めようとしているんでしょうか?
いろんなことをブツブツ言いながらさすってくれるんですが、その言葉は慈愛に満ちた雰囲気です。
本当に心配してくれているようです。
僕もこんなことは初めてですし、これまでは同様のことをしても失敗してましたから。
さっちゃんが本当に僕に何かあったようだと心配して、体をさすって温めてくれたり、布団に運ぼうとしてくれたりしているんです。
僕は気絶した振りを止めるタイミングが分からなくなってしまいました。
さっちゃんが僕の胸とかを強くぶってくれたりすれば、その衝撃で意識を取り戻したことに出来るんだけどな、とか考えていました。
でも、さっちゃんが僕をぶつわけありませんよね。
で、結局1時間も経過してしまいました。
ウ、ウ、ウ、と小声で呻きながら少し体を動かして、徐々に目を覚ました風に。
さっちゃん、「ああ、よかった」「あなたが・・・・で、よかった」と本当にホッとした口調で喜んでくれています。
何か申し訳ないような、僕自身も嬉しいような複雑な気分。
でも、嬉しい気分の方が勝ってましたかね。
その後は、さっちゃんは実に素直に寝巻きに着替えてくれました。
この日ばかりは僕もブログを書くことなく、僕としては早めの就寝。
さっちゃんと幸せな気分で布団の中へ。
さっちゃんが認知症になる前も夫婦喧嘩は僕が必ず負けていました。
負けた僕は家を飛び出して長時間帰って来なかったり、何日間も口を利かなかったりしたものです。
結局、どちらからともなく詫びを入れて収まることが多かったですね。
さっちゃんが認知症になると、必ず負けるというよりも負けるしかなくなりました。
さっちゃんには勝ち負けの判断基準が失われていて、負けを自覚することがないからです。
それに、言い争うと言っても、さっちゃんが何を言っているかが分かりませんから、何を言い返せばいいのか不明なんです。
たいがい一方的に僕が言われ続けて、僕は力なく何やら反論する程度。
ですから、そのフラストレーションの溜まり具合は半端ではありません。
そんな条件での夫婦喧嘩なんですが、ひとつ反撃方法を見つけました。
大人げないんですが、こんな方法です。
それは気絶した振りをすること。
さっちゃんは時々僕を叩いたり掴んだりすることがあります。
たまに押したりすることもあるんですが、その際に大袈裟に倒れ込むんです。
そして、意識を失って気絶している振りをするんです。
幼稚と言えば幼稚極まりないんですが、少しでもさっちゃんに僕のことを心配させることぐらいが反撃なんですね。
これまでも2、3回だったでしょうか、やってみたことはあるんですが、僕の演技が下手なせいなのか、一度も成功していません。
さっちゃんに鼻で笑われてる感じで終了。
今回、さっちゃんに背中を押されたので、僕は壁に大袈裟にぶつかって、そのまま崩れ落ちるように床に倒れ込みました。
上半身は畳の間、足は板の間にあります。
さっちゃんが何やらブツブツ独り言を言ってますが、なんと僕のことを心配しているような雰囲気!
どうやら僕の演技が成功したみたいです!
さっちゃんは僕の体を畳の間の布団まで移動させようと、僕を引っ張ります。
でも、さっちゃんの力では全然動きません。
体を横に向けたり、腕だけ引っ張ったりいろいろしますが、布団には近づきません。
非力なさっちゃんでも知恵があれば、体をうまく回転させながら移動させることは出来るはずなんですが、無理な話。
そんな試みをする合間合間には、さっちゃんは僕の体のあちこちをさすってくれます。
体を温めようとしているんでしょうか?
いろんなことをブツブツ言いながらさすってくれるんですが、その言葉は慈愛に満ちた雰囲気です。
本当に心配してくれているようです。
僕もこんなことは初めてですし、これまでは同様のことをしても失敗してましたから。
さっちゃんが本当に僕に何かあったようだと心配して、体をさすって温めてくれたり、布団に運ぼうとしてくれたりしているんです。
僕は気絶した振りを止めるタイミングが分からなくなってしまいました。
さっちゃんが僕の胸とかを強くぶってくれたりすれば、その衝撃で意識を取り戻したことに出来るんだけどな、とか考えていました。
でも、さっちゃんが僕をぶつわけありませんよね。
で、結局1時間も経過してしまいました。
ウ、ウ、ウ、と小声で呻きながら少し体を動かして、徐々に目を覚ました風に。
さっちゃん、「ああ、よかった」「あなたが・・・・で、よかった」と本当にホッとした口調で喜んでくれています。
何か申し訳ないような、僕自身も嬉しいような複雑な気分。
でも、嬉しい気分の方が勝ってましたかね。
その後は、さっちゃんは実に素直に寝巻きに着替えてくれました。
この日ばかりは僕もブログを書くことなく、僕としては早めの就寝。
さっちゃんと幸せな気分で布団の中へ。