85歳になる母と、温泉に行ってきました。
ゆっくりとお湯につかり、秋の味覚を味わい、時を忘れて語らう……
再び、同じような時間を過ごすことは出来ないかもしれない……
ふとそんなことを思い、涙があふれそうになりました。
そしてこの貴重な時間を、しっかりと心の一頁に刻みこみました。
母の喜ぶ顔を見、そして感謝の言葉を耳にした時、ささやかな幸せで胸がいっぱいになりました。
ああ~いい香り!
ラベンダーの香りって最高です。
香りに誘われて、心地よいまどろみの中で、夢の入り口をさまよっている時……
そんな小さな時間が、何にも勝る至福のひと時です。
でも、ふと不安になります。
明日もまた、今宵と同じ夢の入り口に立つことができるのだろうかと……
悩み、苦しみ、心配ごと、いろいろあるけれど、一歩づつ歩いていこう。
のんびり、ゆっくり、そして時どき立ち止りながら。
限られた未来に向かって、「幸せでした」と言える終焉のその日まで。