三太郎一家・福猫はどの子!PART7(完結編)

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補液は治療なのか延命なのか

2018-11-09 16:14:48 | 保護ねこを看取るとき
常に書いてみたいテーマが有ります。その中の一つを書いてみます。
猫の死因で多いのが腎不全。腎臓は壊れたら、治らないと認識しています。
私がお世話になっている獣医さんは、私が超多頭飼いであることをご存知なので
延命的な治療は勧めません。私も基本、延命はしない主義。もうダメだと感じれば何もしません。
これまで腎不全の猫を多く看取りました。その猫のために補液(皮下点滴)も沢山してきましたが、
その効果を特別感じたことはありませんでした。猫に針を刺すことじたい嫌いで、積極的に
行わなかったこと。どうせ治らないのだから延命はしないと思う気持ちが、あったことは確かです。
その私が今、数匹の猫のために毎日、補液をしているのです。1日でも長く生きて欲しいから。
正確には、1日でも長く元気でいて欲しいから。少しでも脱水しているように見える猫には、
投薬をしなくても補液はします。そうすることで病気を予防しているように思えるのです。



田村ミーちゃん推定で6歳。地域猫でした。保護猫カフェをクローズする直前(2016年)に引き取りました。
私のシェルターでは珍しく有料での引き取り。ミーちゃんと仲良しだった黒ちゃん(昨年11月に死亡)と
2匹で50万円をいただいました。依頼者は週2回くらいの頻度で、ずっとミーちゃんに継続して会いにきています。
みーちゃんも田村さんとの面会を待っています。その姿はラブラブの恋人同士。


みーちゃん、今年の4月に口内の炎症が酷く入院。10日間の入院で、炎症はよくなったのですが、
中程度の腎不全と判明。退院後は毎日100CCの補液(皮下点滴)と、週二回のインターフェロン
(免疫力をあげるもの)投与が必要と言われました。補液は自分でできるので、可能な限り毎日、
補液をしていましたが、多忙な時に1、2日できない時期が続き、腎臓の数値は悪くなっていきました。
おまけに貧血が進行して、この数値を切ると、死んでしまうというラインまで悪くなってしまったのです。
余命2ケ月の宣告がでたのは7月。焦りました。ミーちゃんとラブラブの田村さんは83歳。
ミーちゃんが死んだら、どんだけ悲しむか。田村さんからの希望もありました。
「いくらお金が掛かっても良いから病院を連れていって欲しい。」

一度の治療で掛かる医療費


7月8月はインターフェロンにプラス週二回の増血剤の注射が始まりました。
補液は毎日、私が自宅で行うので点滴セットの購入費用のみですみますが、それでも
4月から10月までの医療費の合計は、なんと278、770円。
全て田村さんの負担です。1匹の猫に、これだけの医療費をかけたら、多頭飼いの私は破産します。
っていうか、そんなお金はありません。そんなお金があったら、1年に一度、100匹の猫に
ワクチンをうってやりたい。1匹の猫にだけ高額な医療費をかけることができない。悲しいことです。貧乏は。
あーーーー。貧乏ではなくエンゲル計数が高いだけ。
今のミーちゃんですが、腎臓の数値も貧血の数値も安定しており、少食ですがご飯も食べています。
体重2、45キロをキープ。一時は2キロを切りそうでした。本当に治療のおかげ。補液のおかげ。
毛艶よく脱水もありません。それでも毎日、せっせせっせ100CCの補液。
人間でいう透析と同じだそうです。止めたら死んでしまう。私の補液で寿命が延びているのです。
どこまで生きるか、やってみます。補液で生きてくれれば安いもの。
ミーちゃんは補液が好きです。気持ち良いみたいです。ちなみにミーちゃんは、かなりの美食家。
腎臓サポートは食べません。好きなものは、焼きなまりやチュール。夏場に貧血を防止するために、
牛肉、鴨肉、カツオやマグロの刺身を食べさせました。先生のアドバイスは、とにかく食べること。
何を食べても、補液をしていればなんとか生き延びる。まぁ、美味しい物食べて、元気に太く短くでしょうか。
何歳まで生きるかは不明です。


そして事件が起きた!

もじゃこ。2010年春生まれ。もう8歳?時間が飛んでる。
https://ameblo.jp/soumenumai3/entry-11166489798.html
人慣れしていない猫。10月26日の朝、暗い場所に篭っているのを発見。
無理やり捕獲して病院に運ぶ。なんと腎不全。痩せこけ、脱水で皮膚はカチカチ。
先生にダメかもしれないと宣言された。私のミス。また同じミス。人慣れしない猫の観察は難しい。
「あれ?あの子の姿を3日、見ていない!!!」と慌てて探すと病気になっているのが何時ものパターン。
もじゃこを入院させて、腎不全の治療である静脈点滴をするかどうか。
人慣れしていない猫の入院はストレスが強い。もじゃこは無理。
採血の時、先生を一瞬噛んだ。それを見て覚悟を決めた。私が点滴をすると。
先生、産休に入るし。



8年ぶりの医療費。保護直後のワクチン接種と不妊手術後、
一度も病院にいっていません。


ケージの中、猫をこの状態にしておいて、猫を触らずに洗濯ネットにいれる技を私は持っています。
捕獲のストレスを最小限におさえて、毎日点滴を開始。朝晩100CC.


毎日点滴継続2週間。ご飯を食べている形跡はわずかですが、
二日続けて便がでた。皮膚も少し柔らかくなり、針が通りやすくなった。
頑張れ!もじゃこ!頑張れ!私!生かすも殺すも私の手にかかっている。


触るんじゃねーよ!(全く慣れません)



これまで130匹以上の看取りを経験したので表情や呼吸で、死ぬ時期や時間までも予測できるようになりました。
多くを看取った結果、1日でも長く生きて欲しいとは思わなくなりました。苦しみの少ない死が希望。
最後の最後まで生かすために強制給餌をすることや、干からびている身体に補液をすることは、
死にたい猫にとっては拷問だとも、思うようになっています。
看取りには「何もしない勇気」が必要な時もあります。このテーマも詳細をいつか書いてみたいと思っています。





🐱ご支援のお願いをしております。猫たちの主食はロイカナのカリカリです。
カリカリだけで毎月120キロ(約10万円)を消費しています。
安価で購入できる店から購入するので、なんとか私の力で買えるのですが、
猫たちの平均年齢が上がり、口内の炎症でウエットしか食べない猫が増えてきました。
ウエット代が、かなり大きな金額となっております。
皆様からのご支援の品を送っていただけると助かります。
アマゾンより、他店が安い場合があります。1円でも安い物を探していただきたく
お願いいたします。



Amazon 欲しいものリスト

http://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/2NH321O3R5DZM

リストは随時更新いたします。


ご支援のお願い(はっぴーねこちゃんHP)
https://www.happynekochan-towa.com/%E3%81%94%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%AE%E3%81%8A%E9%A1%98%E3%81%84/



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