5月になりました!そして、あっという間にGWが終わりましたね。
皆さま、いかがお過ごしでしたか?
このところ…予期せぬ事故によって本当に一瞬のうちに尊い命が失われてしまうニュースばかりで、心が痛みました。
竜巻がつくばを襲ったその日、私はちょうど用事があったので、学園都市から筑波山のふもと辺りまで運転していました。ただ、天気予報で、午後から荒れ模様の天気と聞いていたので、なるべく早めに帰宅しなくてはと急ぎましたが、だんだん正午に近づくにつれ、突然稲光が始まり、辺りがどんどん暗くなり、古河方面に向かいながらも、今まで見たこともないような大きな灰色の雲が広がり始め、なんだか薄気味悪いようなただ事ではないような気持ちになり、ようやく家に到着!という1歩手前で、信号機の色が突然消え、停電。それでもなんとか12時半には到着。その頃には、車のドアから家に入るのも困難なくらいの風とたたきつけるような雨、雷……そして間もなく雹が降り始め、「あぁ、家の中でよかった…」とほっとしていました。
が、その後、パソコンからの情報で、”つくばに竜巻”という文字が目に飛び込み、急いでテレビをつけてみると、信じられないような光景が…これが、日本?しかも茨城で?
去年の震災で福島からこちらに引越し、ようやく生活が軌道にのってきたばかりの方もいらしたようだ。どうして?テレビのコメンテーターの中には「竜巻は外国でしか起こらないと思っていました」という方がいたが、まさに私もそのひとり。明日はわが身、かもしれないと思っても、避難するような高いビルも頑丈な建物もない田んぼだらけ。シェルターもなければ、もちろん地下室もない。せいぜい、布団かぶってお風呂場に逃げ込むしかない。でも、やっぱり竜巻に巻き込まれたら、きっとあの風船たちのように、飛んで行ってしまうんだろうなぁ…あ~あ~スタインウェイがどこかの田んぼにまっさかさまなんて転がってたら、やっぱり悲しいだろうなぁ…
人生、明日は何があるか…ほんとにわかりません。ですから、1日1日を精一杯、楽しく過ごさなくては…
という意味では、今年の私のGWは充実していたような気がします。
というのも、Z先生に始まり、Z先生で終わった(と言っても過言ではないから…かもしれません)
とにかく、4月28日の東京でのコンサートは期待どおり、素晴らしい演奏でした。もちろん会場の広さやピアノのコンディションは先生の納得のいくものではなかったようですが、前から2列目の私達は、存分にZ先生ワールドを堪能することができました。シューマンの繊細で鋭敏な感受性から生まれる演奏はやはり稀にみる天才的なピアニストと思いましたが、今回は、前半後半と続けて3時間以上のプログラムの後、歌の方の伴奏、というハードすぎるプログラムで、ただただ凄い…の一言、でした。特に、伴奏であるにもかかわらず、それぞれの歌曲を生き生きと古典を現代に生き返らせたような演奏は、心から引き込まれました。透明感のある音色はソロの時と寸分たがわず、その上、柔らかい…そして、更に歌の方を美しく引き立たせる演奏には、思わず「凄い!」と私の周りの誰もの口からため息が漏れるほどでした。
そして、今回は、このコンサートをもって終わり~の予定でしたが、東京でのコンサートの前に神戸のコンサートにも行かれたKさんから「本当に音が素晴らしくて……これまでも素晴らしかったのですが、今回は、ホールの響きも素晴らしく、神戸に行って本当に良かった…!」という心から感動されたご様子のメールをいただいていたので、「こういう素晴らしい先生に教えていただける機会なんて、もうないかもしれない…」とチャンスのあるうちに!ということで、即興的にレッスンを申し込んでしまった。。。しかし、このGWは、既に姪っ子と遊ぶ約束をしていたり、発表会の後、特にレッスンの為に準備していた曲もなかったので、なんとかなんとか…リスト編曲の「運命」とラフマニノフの「コレルリ~」を間に合わせようとピアノに向かった。
結果は………
リストについては「この曲は面白いと思いました。私は弾いたことはありませんが…」くらいで終わり、コレルリは前半だけでしたが、またまたZ先生ワールド炸裂!という感じで、興味深いことが盛りだくさん。ほとんど初見のような私でしたが、先生の世界を垣間見れたという感動で、つくずく、「もっともっといろいろ練習をして、先生の世界を感じたい」と思ったひと時でした。
その後、Z先生を囲んで、ティータイムがありましたが、途中、車内で突然~
Z先生、「イバラキは、方言、ありますか?」と聞かれたので、つい私、
「ありますよ!たとえば、だっぺ…とか…」と言ったら(私も詳しくはわからないのですが、水戸に行った時に聞いたことがあるので)
Z先生「だっぺ?だっへ?」
私「だっぺ、です。たとえば、そうだっぺ。とか」
Z先生「かわいい…今度、使ってみよう…」
うわうわっ!どうしよう!もし、今度来日されたときに、急に先生が「弾いてみるっぺ」とか言われたら、どうしよう~と思いつつ、なんだか楽しくなってしまった。
このZ先生、凄いピアニストであるにもかかわらず、毎日サウナに通って15分入っては休憩しながらを5、6回も繰り返される修行僧のようなところや、日本語に限らず中国語、韓国語、そして古文、古典…あらゆる文学書を完全読破?してしまい、ついには電子書籍?まで持ち歩いていらっしゃる?ほどの文学博士でもある一方、カレーうどんが大好物?といわれる、このアンバランスな持ち味が、またまた私達ファンにとっては、たまらない魅力だったりするのである。
もし、Z先生についての伝記を出版したら…
きっと、面白すぎてグレングールドを超えるベストセラーになるかもしれません。
皆さま、いかがお過ごしでしたか?
このところ…予期せぬ事故によって本当に一瞬のうちに尊い命が失われてしまうニュースばかりで、心が痛みました。
竜巻がつくばを襲ったその日、私はちょうど用事があったので、学園都市から筑波山のふもと辺りまで運転していました。ただ、天気予報で、午後から荒れ模様の天気と聞いていたので、なるべく早めに帰宅しなくてはと急ぎましたが、だんだん正午に近づくにつれ、突然稲光が始まり、辺りがどんどん暗くなり、古河方面に向かいながらも、今まで見たこともないような大きな灰色の雲が広がり始め、なんだか薄気味悪いようなただ事ではないような気持ちになり、ようやく家に到着!という1歩手前で、信号機の色が突然消え、停電。それでもなんとか12時半には到着。その頃には、車のドアから家に入るのも困難なくらいの風とたたきつけるような雨、雷……そして間もなく雹が降り始め、「あぁ、家の中でよかった…」とほっとしていました。
が、その後、パソコンからの情報で、”つくばに竜巻”という文字が目に飛び込み、急いでテレビをつけてみると、信じられないような光景が…これが、日本?しかも茨城で?
去年の震災で福島からこちらに引越し、ようやく生活が軌道にのってきたばかりの方もいらしたようだ。どうして?テレビのコメンテーターの中には「竜巻は外国でしか起こらないと思っていました」という方がいたが、まさに私もそのひとり。明日はわが身、かもしれないと思っても、避難するような高いビルも頑丈な建物もない田んぼだらけ。シェルターもなければ、もちろん地下室もない。せいぜい、布団かぶってお風呂場に逃げ込むしかない。でも、やっぱり竜巻に巻き込まれたら、きっとあの風船たちのように、飛んで行ってしまうんだろうなぁ…あ~あ~スタインウェイがどこかの田んぼにまっさかさまなんて転がってたら、やっぱり悲しいだろうなぁ…
人生、明日は何があるか…ほんとにわかりません。ですから、1日1日を精一杯、楽しく過ごさなくては…
という意味では、今年の私のGWは充実していたような気がします。
というのも、Z先生に始まり、Z先生で終わった(と言っても過言ではないから…かもしれません)
とにかく、4月28日の東京でのコンサートは期待どおり、素晴らしい演奏でした。もちろん会場の広さやピアノのコンディションは先生の納得のいくものではなかったようですが、前から2列目の私達は、存分にZ先生ワールドを堪能することができました。シューマンの繊細で鋭敏な感受性から生まれる演奏はやはり稀にみる天才的なピアニストと思いましたが、今回は、前半後半と続けて3時間以上のプログラムの後、歌の方の伴奏、というハードすぎるプログラムで、ただただ凄い…の一言、でした。特に、伴奏であるにもかかわらず、それぞれの歌曲を生き生きと古典を現代に生き返らせたような演奏は、心から引き込まれました。透明感のある音色はソロの時と寸分たがわず、その上、柔らかい…そして、更に歌の方を美しく引き立たせる演奏には、思わず「凄い!」と私の周りの誰もの口からため息が漏れるほどでした。
そして、今回は、このコンサートをもって終わり~の予定でしたが、東京でのコンサートの前に神戸のコンサートにも行かれたKさんから「本当に音が素晴らしくて……これまでも素晴らしかったのですが、今回は、ホールの響きも素晴らしく、神戸に行って本当に良かった…!」という心から感動されたご様子のメールをいただいていたので、「こういう素晴らしい先生に教えていただける機会なんて、もうないかもしれない…」とチャンスのあるうちに!ということで、即興的にレッスンを申し込んでしまった。。。しかし、このGWは、既に姪っ子と遊ぶ約束をしていたり、発表会の後、特にレッスンの為に準備していた曲もなかったので、なんとかなんとか…リスト編曲の「運命」とラフマニノフの「コレルリ~」を間に合わせようとピアノに向かった。
結果は………
リストについては「この曲は面白いと思いました。私は弾いたことはありませんが…」くらいで終わり、コレルリは前半だけでしたが、またまたZ先生ワールド炸裂!という感じで、興味深いことが盛りだくさん。ほとんど初見のような私でしたが、先生の世界を垣間見れたという感動で、つくずく、「もっともっといろいろ練習をして、先生の世界を感じたい」と思ったひと時でした。
その後、Z先生を囲んで、ティータイムがありましたが、途中、車内で突然~
Z先生、「イバラキは、方言、ありますか?」と聞かれたので、つい私、
「ありますよ!たとえば、だっぺ…とか…」と言ったら(私も詳しくはわからないのですが、水戸に行った時に聞いたことがあるので)
Z先生「だっぺ?だっへ?」
私「だっぺ、です。たとえば、そうだっぺ。とか」
Z先生「かわいい…今度、使ってみよう…」
うわうわっ!どうしよう!もし、今度来日されたときに、急に先生が「弾いてみるっぺ」とか言われたら、どうしよう~と思いつつ、なんだか楽しくなってしまった。
このZ先生、凄いピアニストであるにもかかわらず、毎日サウナに通って15分入っては休憩しながらを5、6回も繰り返される修行僧のようなところや、日本語に限らず中国語、韓国語、そして古文、古典…あらゆる文学書を完全読破?してしまい、ついには電子書籍?まで持ち歩いていらっしゃる?ほどの文学博士でもある一方、カレーうどんが大好物?といわれる、このアンバランスな持ち味が、またまた私達ファンにとっては、たまらない魅力だったりするのである。
もし、Z先生についての伝記を出版したら…
きっと、面白すぎてグレングールドを超えるベストセラーになるかもしれません。