星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

バンコック・チェンマイ・ゴルフ事情 (3)

2009年02月02日 11時49分38秒 | Weblog
その昔、タイでのゴルフといえばクラブを持つキャディーが一人、ショットの間で座るための椅子を運ぶキャディーが一人、日傘をさしかけるキャディーが一人と一人のゴルファーに3~4人のキャディーを雇い、王侯貴族のような気分でラウンドしたものとの話を聞いたことがあります。

さすがに今日ではこんな場面にはめぐり合いませんが、一人のプレイヤーに専属のキャディーが一人つきます。二人乗りカートにワンバッグだけ載せ、キャディーがカートを運転してボールのところまでカートを進めます。

コースに到着した時に車からバッグを降ろす際に、自分のクラブを最初に触る人が今日一日付き合うキャディーとなるだけに、どんなキャディーが自分のクラブに手をかけるかと、みんな興味津々、今日の運勢を占うような気持ちになります。尤も、最初のご対面では先方は帽子を深々とかぶり、日焼け予防のスカーフで顔半分くらい隠した「カラス天狗」状態ですから、最初の一瞥だけではなかなかキャディーの質までは見抜けないのですが。

キャディーフィーが200バーツ(600円)、サービス内容によりチップを50~60バーツ添えて出せば、深々と合掌され、コップンカッ!(ありがとう)となります。

ティーショットの後に、しばし自分の球を眼で追ったあと、さてティーを拾おうとすると、脇からキャディーがさっと拾ってくれることもしばしばです。グリーンに上がったらボールをマークし、ボールを拭いてくれて、カップのどこいらへんを狙ってパットせよと、懇切丁寧に教えてくれます。チップを一バーツでも多くもらうためには、とにかく自分の付いた客に少しでも良いスコアを出させたい、顧客満足度を上げることが彼らの報酬アップにつながることを熟知したサービスのプロです。

専属キャディーだから、他のプレーヤーのキャディーとはある意味競争関係にあるためか、同伴プレイヤーの球の行方に関心を示さないどころか、自分の客が打ち終わると、まだその近くで次のプレイヤーが打とうとしているのに、「早くカートに乗れ」と催促し、自分の客の球の行った方向にカートを走らせようとします。「おいおいちょっと待ってよ。あの人が打ってるじゃん!」とも言えないので、カートの座席を叩いて「早く来い」と催促するのを無視すること再三でした。同伴プレーヤーに対するマナーもさることながら、打球の前に飛び出す勢いで驀進するのには閉口しました。

義兄から事前に教わった、チップにまつわる話です。

キャディーに今日一日尽くしてくれたら、パー1個につき10バーツのボーナスを出すと事前に耳打ちするんだそうです。そうするとボーナス欲しさに気合いの入ったアドバイスが来るし、せいぜい60~70バーツの出費で収まるとの目論見です。この話を耳に入れておいて、簡単なパーパットを外したりすれば、本人以上にキャディーが悔しがり、キャディーとの一体感も醸成されて、より真剣に芝を読んでくれ、グリーンのアンジュレーションもより的確に教えてくれるようです。

長くなりましたので、コースでの実践編はこの次に。

バンコック・チェンマイ・ゴルフ事情 (2)

2009年02月02日 00時38分05秒 | Weblog
ARIMA ONSENと大きな看板が出ていて、その横に「有馬温泉」と日本語でも書いてあるじゃありませんか。なんと店の名前、固有名詞だったのです。それならそれと早く言ってよ。バンコックのマッサージを符牒的、隠語的に称したものと思い込み、変な期待をしてしまった自分が何とも滑稽で気の毒に思えた瞬間でした。先輩諸氏からの失笑を買ったこと、言うまでもありません。

お店からは一銭も(一バーツも)貰っていませんが、タイ式マッサージの受け方を伝授しましょう。

1時間コースと2時間コースが通常です。2時間で400バーツを受付カウンターで前払いして下からコースを選び、終了後にチップ100バーツをマッサージ師に払う、合計500バーツが標準価格。およそ1500円です。(1バーツ=3円)

①全身コース ②肩・腰コース ③頭・首コース ④足・足裏コース

足・足裏コースと頭・首コースは一階の受付カウンター裏の椅子に座ってマッサージを受け、全身、肩・腰コースは階上の大部屋(個室もあるようです)で横になってマッサージを受けます。

初体験の私は①全身コースを試してみました。文字通り頭のてっぺんから爪先まで全身くまなく揉みほぐされます。頭髪(頭がい骨)と顔面のマッサージは生まれて初めてだったのですが、結構いけてました。

上着を脱いで、下着の上にお仕着せのマッサージ着をつけ、ふくらはぎ辺りを踏まれているらしいとまでは分かるものの、言葉のやり取りができずに、二時間もの長きにわたって俎板の上の鯉よろしく、他人に体を任せたことなんて、これまでにはなかった経験ばかりです。

途中で寝込んでしまって自分のいびきで目を覚ましたり、隣の御仁のいびきで目を覚ますこともたびたびです。こんなことなら無呼吸症候群用に愛用しているマウススピース持ってくりゃ安眠できたのにと思っても後の祭り。今後はそうしよう!

一段落すると生ぬるいお茶を持ってきて、「さあ飲め」と言わんばかりの仕草。
もう終わりかと思ったら、これからが全身マッサージの「全身」たるゆえんです。後ろから羽交い絞めにされて、相手が思いっきり体を反り返し、こちらが仰向けに「逆海老固め」でもくらったように背筋を伸ばすポーズ。これがなんとも「痛気持ちいい」のです。逆海老といって、すっかり癖になりました。

これから続く6回のゴルフの後は、例外なしにこの二時間コースで体の手入れをするのが定番のタイ式ゴルフ。マッサージ店は街角のどこにでもあり、料金は大体どこも同じレベルのようですから安心なのです。

ゴルフの話の前にマッサージから入りましたが、タイでのゴルフを語るには外せないアイテムなのでありました。

ちなみに、私が勘違いしたマッサージを提供する店はマッサージ「パーラー」と称するようです。為念。