考えてみれば昨日が彼岸の中日でした。冬至に向けて日がどんどん短くなることを、朝といえども5時ではまだまだ真っ暗であることで改めて思い知らされました。ハイウエイを行き交う車のヘッドライトが時々流れる他は真っ暗な世界にカーナビだけが煌々と光を放って、闇のなかで存在感を主張しています。闇夜の運転ではこれが結構邪魔になるものです。
あとはひたすら97号線を北上するだけだし、途中からは6年前に一度通ったことのある道に合流するだけだし、今日の行程は地図を見て大体把握しているから大丈夫。カーナビ君にもしばらく休憩してもらことにしてスイッチオフ。
車も少ないし快調に進み、やがて最初に注意すべきジャンクションに到着です。97号線はシアトル方面に向かう82号線と一体ですから分岐点では左にとって直進です。標識にもそう書いてあります。よせばよかったのに、念のためにとジャンクション手前で一度起こしてしまったカーナビは「右に行け」と叫びます。自分で地図を調べて生半可な予備知識があったばかりにカーナビの指示を無視して進み、結局はカーナビが正しかったという経験がこれまでに何度かあったもので、「バカ言うんじゃないよ!」とも言えず、分かれ道ギリギリの最終判断はカーナビの指示に従いました。
夜目遠目で見た標識、分岐点手前ギリギリの際どいタイミングで点け直したカーナビ、一睡も出来なかった昨夜の仇討ちで爆睡中のカミさん・・・・、指示通り右に曲がったものの自分の行動が正しかったのか確信を持てないまま孤立無援の不安な運転が続きます。97号線で北北東に向かって進むイメージを育んできた私の頭の中では、90号線で真東に向かっている現実が納得できません。ワシントン州東部の大都市Spokaneまで200マイルを切ったとの標識を見ると不安が募りますが、「Recalculating!(再探索中です)」とカーナビが言わないことだけが唯一の救いです。こうなったらカーナビと心中するしかありません。Spokaneへだって行ってやろうじゃないかぁ!
そうこうするうちに、カーナビが国道90号線を離れて州道へと誘い、その先を実にきめ細かく誘導してくれます。そして最終的にはワシントン州道17号線を進むようにとのナビゲーションです。念のため一旦車を停めて地図を調べて初めてカーナビの意図がはっきりと理解できました。97号線へのこだわりは私の勝手な思い入れで、カーナビの使命は最短距離を誘導することなのです。97号線にこだわるようにとカーナビに私が指示し忘れていただけだったのです。ここでも落ち度は私にあり、カーナビに非の一点もありません。大したものです。
負け惜しみではありませんが、おかげで思いがけない光景を目にすることが出来ました。17号線沿線のSun Lakes州立公園周辺の珍しい景観を楽しむことができました。地球創造時代、そして氷河期の自然の景観はこのようなものではなかったのかと思わせるような、グランドキャニョンを少し低くしてそこに我が身を置いたような景色です。しかも時あたかも日の出の時刻です。黒い岩の塊の間を朝日に照らされた雲が流れやがて夜が白々と明けてゆく。神々しい感動的シーンにめぐり会うことが出来ました。
帰った後に地図で調べたら、日本の大空を高く飛んだジャンボ機B747パイロットの養成訓練所のあったMoses Lakeのすぐそばを通っていたようです。余裕がなくて立ち寄れなかったのが残念でした。
夜が明けてしまえばこっちのもの、交通量の殆ど無い州道17号線をぶっ飛ばし、8時過ぎには国道97号線との合流地点に到達です。想定したより大分北の地点で合流したので、国境までの距離もそう遠くありません。懐かしのカナダの地名Pentictonの名前が道路標識に顔を出してくれました。
国境手前の街Omakで最後の給油をするころにはカミさんの顔色にも赤味が戻り二時間後には自宅に帰り着けるという安心感からかスタンドで冷たい飲み物を口にする元気が出てきました。国境の検問も前に一台いるだけで待ち時間を入れて5分で入国審査完了です。
やっと帰って参りました~っ! ただいまカナダ~っ!
帰り着いた安心感が心に隙を作ります。文字通りホームストレッチの最後の132キロです。もうカーナビには休んでもらって私とMVPとでうまくやれます。MVPには給油してあげたけど、考えたら私は朝5時から何も食べていません。出掛けにガソリンスタンドで買ったコーヒーだけしか腹に入れていません。まだ食べる気になれないカミさんを横にして私が食べられるものは・・・・・そのとおりです。私に言わせればカナダで一番人気のある国民的レストランTim Hortonsの、国民的食べ物Timbitsしか考えられません。
ここらの話はいずれまた別の機会に。
年甲斐もなくと各方面からご心配いただき、応援もしていただいたオレゴン経由サンフランシスコ往復の長距離ドライブも2011年9月22日昼ちょっと過ぎにケロウナに帰着して無事に終わりました。我が愛車MPVは誰がなんといおうともMVPに間違いありません。そして想定外の大活躍をしてくれたカーナビに感謝です。私の運転に全幅の信頼を寄せてくれて、いつも隣で余計なことを言わずに比較的静かにサングラス越しに斜め下のゆかに視線を落として首をうなだれる場面の多かったカミさんが付き合ってくれなかったら今回の暴挙は成し得なかったと思っています。100キロの運転お疲れ様!!
正確な日報はありませんが目の子勘定によると往路2,280キロ、復路も奇しくも2,280キロ合計4,560キロの旅でありました。よっくやるよ~!ですよね?
さあ、落ち着いたら反省会と打ち上げをせねば。
あとはひたすら97号線を北上するだけだし、途中からは6年前に一度通ったことのある道に合流するだけだし、今日の行程は地図を見て大体把握しているから大丈夫。カーナビ君にもしばらく休憩してもらことにしてスイッチオフ。
車も少ないし快調に進み、やがて最初に注意すべきジャンクションに到着です。97号線はシアトル方面に向かう82号線と一体ですから分岐点では左にとって直進です。標識にもそう書いてあります。よせばよかったのに、念のためにとジャンクション手前で一度起こしてしまったカーナビは「右に行け」と叫びます。自分で地図を調べて生半可な予備知識があったばかりにカーナビの指示を無視して進み、結局はカーナビが正しかったという経験がこれまでに何度かあったもので、「バカ言うんじゃないよ!」とも言えず、分かれ道ギリギリの最終判断はカーナビの指示に従いました。
夜目遠目で見た標識、分岐点手前ギリギリの際どいタイミングで点け直したカーナビ、一睡も出来なかった昨夜の仇討ちで爆睡中のカミさん・・・・、指示通り右に曲がったものの自分の行動が正しかったのか確信を持てないまま孤立無援の不安な運転が続きます。97号線で北北東に向かって進むイメージを育んできた私の頭の中では、90号線で真東に向かっている現実が納得できません。ワシントン州東部の大都市Spokaneまで200マイルを切ったとの標識を見ると不安が募りますが、「Recalculating!(再探索中です)」とカーナビが言わないことだけが唯一の救いです。こうなったらカーナビと心中するしかありません。Spokaneへだって行ってやろうじゃないかぁ!
そうこうするうちに、カーナビが国道90号線を離れて州道へと誘い、その先を実にきめ細かく誘導してくれます。そして最終的にはワシントン州道17号線を進むようにとのナビゲーションです。念のため一旦車を停めて地図を調べて初めてカーナビの意図がはっきりと理解できました。97号線へのこだわりは私の勝手な思い入れで、カーナビの使命は最短距離を誘導することなのです。97号線にこだわるようにとカーナビに私が指示し忘れていただけだったのです。ここでも落ち度は私にあり、カーナビに非の一点もありません。大したものです。
負け惜しみではありませんが、おかげで思いがけない光景を目にすることが出来ました。17号線沿線のSun Lakes州立公園周辺の珍しい景観を楽しむことができました。地球創造時代、そして氷河期の自然の景観はこのようなものではなかったのかと思わせるような、グランドキャニョンを少し低くしてそこに我が身を置いたような景色です。しかも時あたかも日の出の時刻です。黒い岩の塊の間を朝日に照らされた雲が流れやがて夜が白々と明けてゆく。神々しい感動的シーンにめぐり会うことが出来ました。
帰った後に地図で調べたら、日本の大空を高く飛んだジャンボ機B747パイロットの養成訓練所のあったMoses Lakeのすぐそばを通っていたようです。余裕がなくて立ち寄れなかったのが残念でした。
夜が明けてしまえばこっちのもの、交通量の殆ど無い州道17号線をぶっ飛ばし、8時過ぎには国道97号線との合流地点に到達です。想定したより大分北の地点で合流したので、国境までの距離もそう遠くありません。懐かしのカナダの地名Pentictonの名前が道路標識に顔を出してくれました。
国境手前の街Omakで最後の給油をするころにはカミさんの顔色にも赤味が戻り二時間後には自宅に帰り着けるという安心感からかスタンドで冷たい飲み物を口にする元気が出てきました。国境の検問も前に一台いるだけで待ち時間を入れて5分で入国審査完了です。
やっと帰って参りました~っ! ただいまカナダ~っ!
帰り着いた安心感が心に隙を作ります。文字通りホームストレッチの最後の132キロです。もうカーナビには休んでもらって私とMVPとでうまくやれます。MVPには給油してあげたけど、考えたら私は朝5時から何も食べていません。出掛けにガソリンスタンドで買ったコーヒーだけしか腹に入れていません。まだ食べる気になれないカミさんを横にして私が食べられるものは・・・・・そのとおりです。私に言わせればカナダで一番人気のある国民的レストランTim Hortonsの、国民的食べ物Timbitsしか考えられません。
ここらの話はいずれまた別の機会に。
年甲斐もなくと各方面からご心配いただき、応援もしていただいたオレゴン経由サンフランシスコ往復の長距離ドライブも2011年9月22日昼ちょっと過ぎにケロウナに帰着して無事に終わりました。我が愛車MPVは誰がなんといおうともMVPに間違いありません。そして想定外の大活躍をしてくれたカーナビに感謝です。私の運転に全幅の信頼を寄せてくれて、いつも隣で余計なことを言わずに比較的静かにサングラス越しに斜め下のゆかに視線を落として首をうなだれる場面の多かったカミさんが付き合ってくれなかったら今回の暴挙は成し得なかったと思っています。100キロの運転お疲れ様!!
正確な日報はありませんが目の子勘定によると往路2,280キロ、復路も奇しくも2,280キロ合計4,560キロの旅でありました。よっくやるよ~!ですよね?
さあ、落ち着いたら反省会と打ち上げをせねば。