星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(74) 物見遊山で思ったこと

2007年09月04日 02時32分34秒 | Weblog

大人5人の家族で出かけたカナディアンロッキーへの2泊三日の小旅行。この機会に「カナダでの旅」について考えてみました。

先ず第一にカナダでの旅の楽しみ方です。

年休取得日数の平均が8.5日の日本のサラリーマン。仕事を持っていてなかなか長期休暇のとりにくいサラリーマン家庭では、家族旅行というと2泊三日ぐらいの旅が標準的だと思います。行き先にもよりますが、名所旧跡を駆け足で廻る「景色を見たり名所を観る」旅、私流の分類での「物見」が中心にならざるを得ません。

今回のロッキーツアーもその部類に属する駆け足旅行でした。日常離れした大自然の景観を見て感動し、それなりに楽しみましたが、「行ったことがある」「見たことがある」記憶と、記録としての写真は残るものの、身体で自然に触れる「自然体験」がどうしても不足がちでした。長時間長距離のドライブを強いられるカナダでは、目的地での自然体験をする「遊山」のためには最低4~5日は欲しいところです。

カナダ人の休暇の過ごし方はダイナミックです。まず2~3週間の休暇を平気でとる。見たり観たりする「物見」部分もありますが、大自然の中に身を置き、自然を見るだけでなく身体で自然に触れる、自然と遊ぶ、私流の分類の「遊山」が中心です。宿泊施設もホテル、ロッジ、キャビン、テント、BBに加えて、キャンピングカーやトレーラーと選択肢のバラエティーが豊富です。ハイウエーにはマウンテンバイクやカヌーを積んだキャンピングカーが目白押しです。キャンピングカーをはじめとしたRV(Recreational Vehicles)に電力や水道を供給する施設が各地に整っていて「自然が身近にある旅」をサポートしています。 

次に旅行費用の日本・カナダ比較です。

今回の旅行費用は下記の通り大人5人で総額1740ドルでした。キャンプ場で宿泊する等の工夫をすれば総経費を1500ドル以下に、すなわち一人当たりの費用を300ドル以下に抑えることも難しくないはずです。自然に直に接しながら廉価に「遊山」出来る可能性がどんどん膨らみます。

①交通費
三日間の総走行距離約1500キロ、給油満タン3回で150ドル。高速料金はゼロ。
②宿泊費
BB朝食付きで二人部屋80ドル、三人部屋100ドル。5人X二泊で360ドル。
③食費(昼・夜)
初日ランチの手弁当を除き5人でランチ2回、ディナー3回(それなりのレストラン)総額860ドル。
④その他
入湯料、リゾート施設利用料270ドル。飲食物の購入100ドル。
①~④合計で1740ドルです。

日本で同じような行程で旅行したら、高速道路代がン万円、宿代がペンションであっても最低2倍として、ほぼ5割増しの2500ドルくらいにはなるだろうと推測されます。一人当たり500ドルですね。宿泊施設は旅館、ホテルは民宿、ペンションより割高でしょうから、経費抑制の道には限りがありそうですね。

自然と触れ合う旅行の環境は、カナダの方が一歩も二歩も日本の先を行っていると言えそうです。自然観光資源の豊富なカナダで、良く整備された観光インフラをどんどん利用した「アウトドア遊山」に精出さないと勿体無いことこの上ありません。ゴルフなんかやっている閑があったら・・・・、でもゴルフも立派な「体験型アウトドア遊山」でしたね。

私は味気ないホテル、モーテルは出来るだけ避けてBB(Bed and Breakfast)に泊まるようにしています。手頃な料金であるうえにオウナーとの交流が出来るし、旅先の生の情報を教えてもらえる楽しみがあるからです。それにしても今回泊まったBBは、新しくて清潔な上に心づくしのFull breakfastまで付いて一人40ドルと、申し訳ないような料金でした。カナダ気象庁の公務員としてカナダ北端の地ユーコンに15年勤務したという、筋金入りの「自然派オウナー」夫妻の朴訥な人柄が醸し出す、押し付けがましくない接客姿勢とホスピタリティーがなんとも心地よいBBでした。

これから何度も訪れることになりそうなKootenay Rockiesでの定宿と決定いたしましたぁ!!(http://farvieweather.com/bandb/index.htmをご覧下さい)


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