星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(60) 花火大会

2007年07月03日 06時10分20秒 | Weblog

7月1日はカナダ建国記念日、カナダデイです。各地で花火をあげて建国を祝い、真夏の到来を喜び合います。ケロウナで長期滞在している仲間で集まり、オカナガン湖畔の高層コンドミニアム13階にある友人Iさんの部屋を拝借して花火見物で盛り上がろうと、前から楽しみにしていました。

午後10時頃まで明るさの残る当地では、花火大会は通常午後10時過ぎに始まります。いつも大勢で会食する時に利用する中華料理屋で腹いっぱいの夕食を済ませ、頃合を見計らって湖畔のIさん宅に向かいながら、花火大会会場の公園Waterfront Partをブラブラ歩き、湖畔に湧き上がる喧騒やら、道沿いにテントを張る露店など日本の祭りに似た風景を、心地よい夜風に吹かれながら楽しんでいました。

去年初めて花火大会に来た時はもっと大勢の人がもっと急ぎ足に湖畔に向かっていたような記憶があり、そのときに比べると今日の観衆の動きが妙に鈍いような気もしていたら、その訳が分かりました。公園の片隅に何気なく立ててある白板に曰く、「Sorry,Fireworks Cancelled」。なぜ花火大会を中止するのか理由は一言も書かれていません。このような白板が公園内にいくつぐらい立っているのかは調べませんでした。

大会主催者が中止を決定して観衆に周知した瞬間の観衆の反応も目撃していません。花火を楽しみに集まる人たちに対して、中止の周知を立て看板だけで済ませたはずはないので、テレビやラジオはたまたインターネットなどの情報メディアを通じて周知したに違いないと思います。

花火打ち上げの頃に雷雨の予報が出ていたために中止されたとの「天災説」、打ち上げに際して法定上必要な、安全にかかわる装置に不具合がみつかったためとの「人災説」が流されていましたが真偽のほどは分かりません。間違いないのは観衆が冷静に受け止めたとみえて、会場周辺には不平不満の空気がまったく流れていないことです。湖畔に設営されたステージから流れるロックの調べとステージ前広場の聴衆の歓声は、花火の中止とは無関係に楽しげに企画が進行していることを物語っています。花火の中止は「残念だけど、しゃあないや」で一件落着の印象です。

日本の「花火大会」は花火そのものが主役で、それが中止なんて失態を演じたら主催者の責任問題に発展することは必死です。逸失経済効果はナンボだなんてマスコミから吊るし上げられ、記者会見での主催者の陳謝の姿が目に浮かびます。一方、カナダデイでの花火は、さまざまな企画のうちの重要な目玉ではあっても、花火だけではないので観衆も騒ぎ出さないのでしょうね。(尤も目玉の花火ですら、せいぜい15~20分と短く、日本の花火大会の規模とは比べ物にもならないシロモノですが。)

高層マンションから湖畔の喧騒を耳で確かめ、すっかり暗くなった湖上に点在するボートの灯す明かりを眺めながら、思い思いの飲み物を飲んで、ペチャクチャと話に大輪の花を咲かせて、カナダデイをそれなりに楽しく、有意義に送りました。

それにしても、8月に横浜のシーサイドマンション友人宅で企画されている花火大会を今年も見られないのが、ケロウナの花火中止よりもっと残念です。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
笑てもたw (よしお)
2007-07-03 19:35:52
すっげぇ面白いブログ見つけたw
http://ame-tk.net/2ch/554
返信する

コメントを投稿