

「そんな犬が今もちゃんと存在しているのです。それが、“シャイロ・シェパード" です。」と、創始者ティナは、自信を持って言っている。
もともと彼女は、北アメリカShutzhund Association(NASA)に所属するShutzhundのトレーナーであり、「Shiloh Kennel」 を持っていた。
そんな彼女が生まれ育ったドイツには大きくて、忠実で訓練性があり、極めて賢いG・シェパードがいつもそばにいた。アメリカへ移って来て、シェパードの外見が変わってきただけでなくでなく性質も変わってきたのに気づいた彼女は、自分が大好きな『大きくがっしりした四角いボディタイプのシェパード』の繁殖を主張したが結局、身体はスリムで長くなり、小型化して華奢な骨格のG・シェパードがドッグ・ショーなどに登場するようになり、それを見て自らが蘇らせようと決意。
何年もかけて犬を吟味し、繁殖させながら、遺伝的病気を減らし、攻撃的・神経質な性格、小型でないシェパードを目指して努力をしていった。
その中で、大型のマラミュート、アメリカ系のジャーマン・シェパード、そして、ホワイト・シェパードのラインをいれたアウトクロス(異系交配)系をMAWと呼び、そうでないものをNon-MAWと呼んだ。
(G・シェパード系)

(アウトクロス系)


年月をかけて生まれた"昔の大きく、賢く、優しく健康的なG・シェパード”は、結局G・シェパードとは切り離された犬種であると言うことで、紆余曲折を経て



ところが、“シャイロ・シェパード"は普通のシェパードよりも高く売れるので、心無い人たちはそのまま血統書にシャイロの名前をつけたままどんどん繁殖をしていった。
そんな事件は、ティナの心を傷つけたが、その後1990年9月に“シャイロ・シェパード"は、A Rare Breed(希少犬種)として認められ、彼女はISSRというクラブを設立。“シャイロ・シェパード" のスタンダードを確立し、ブリーダーたちには厳しいルールの元、繁殖を行うように奨励している。そして、今日ある“大型犬として極めて健康的な犬種”になったのである。参考文献:「オリジナルシャイロシェパード」のHome Siteより
【補足】今は、『MAW』とか『Non-MAW』とか区別しているのかどうか調べていないので定かではありません。何しろ、サトリの時代から10年以上たったわけで、「シャイロ・シェパード」で、ひとくくりになって存在しているんだと思います。
創始者のティナも2011年に亡くなっています。
続く・・・・