父が導尿装具を付けた翌翌朝、痛いので病院連れて行ってと電話があり、今度は妹(二女)が連れて行った。その翌日、また痛くて一睡もしていないから連れて行って欲しいと。今度は母も膝が痛いと言うので、私が母を整形外科へ。妹(五女)が父をいつものクリニックへ。
機器を装着して、ビニール袋を持って、杖をついては歩きにくく、肩から掛ける鞄を作ってあげたが、それを下げて行く父の姿がちょっと笑えてしまう。また、暑い沖縄の夏に首のまわりにまといつくのもうざったいらしい。何かいい方法はないものか。
二週間様子を見ましょうと言われて帰って来てから、横になっているのが多いので、
「腰が痛い」
「お尻の方が痛い」
「一睡もしていない」
と呼び出されて、姉妹が入れ代わり立ち替わりして、病院へ連れて行った。
看護師をしている四女はさすがてきぱきと指示を出す。父が痛がらずに寝やすいようにと環境、体勢を整えて上げた。そばにいる83歳の母も疲れているだろに。ホームヘルパーを頼んでみようかというが、母は他人が家に入るのが嫌らしくて断られた。こちらも頑固だ。
処方された睡眠薬を抵抗があるらしくて中々口にしない父。
眠れないのが一番体に悪いしだから体力も落ちてくるのだと、なだめすかして、どうにか飲ませることができた。
と、その翌日、朝7時に電話が来た、また痛くなったかと電話を取ったが、
「○子、昨日は今までになく一回も起きないで、ぐっすり寝られて、こんなに幸せな朝はない、はればれだよ!うれしいよ、あ~、こんな日は初めてだよ」
「ありがとうね」
とまで言った父。その言葉を聞くと私まで嬉しくなって、気持ちが明るくなった。
良い気持ちで仕事へ行けそうなこの朝、車を出したら視界の先にに大きな虹がかかっていた。
まるでこの日を一緒に喜んでいるような大きな虹だったー。

まだ一週間しかならないのに、長く感じたこの一週間。
(写真は億首川)

