沖縄の日常

日々変わり行く沖縄と自然とつれづれなるままに

「私は貝になりたい」映画

2008年12月10日 | 日々のこと

 映画「私は貝になりたい」観てきました。

 息子と出かけたのですが、私が一緒に観ようか?と誘っても「他の観る」と言っていたのですが、特に観たい映画がないというので、私の強い誘惑に負けて一緒に観ました。

 こんな時代もあったんだよということを、知って欲しかったので私はとてもうれしかったです。1600円を出してアメリカのアクションや恋愛ものなど娯楽要素の強い映画の中から、重く切ないこの映画、中年の私でもちょっと、辛いなと思うのですから、今の若い人はなおさら、進んで観ようとは思わないのでしょうね。

 

 スマップの中居くんや仲間由紀恵の出演のおかげで若者でもこの映画のことは知ってはいるんですよね。ぜひ観てください。

 映画館の中はすすり泣く声が聞こえていました。そして、私の隣に座っていた我が息子も鼻をすすっていました。終わっても、すぐに席を立とうとしなかった彼。思うところがあったのでしょうか。

 

 徴兵制のあった時代。大正九年生まれの私の父も、23歳ぐらいの時に海軍に徴兵されました。写真はその当時のものです。

 戦争が負け戦となり、南方から日本へ向かう船の上で敵機の来襲を受け、雨のように降ってくる艦砲の玉をよけるために父の乗った船は蛇行をしながら、命からがら帰ってくることができたそうです。

 平和な日常の中に突然飛び込んでくる「赤紙」、この紙一枚で人生が翻弄されていく。こんな理不尽なことが再び起こらないように。

 この映画を観て「平凡な日常の幸せ」のありがたさを再認識させられました。家族全員で観てほしい映画です。

(写真は父。一緒に写っていた友人は戦争で亡くなったのだそう。父は雨のように降ってくる砲弾の中で次々と死んでいく仲間を目の前にして、自分もいつやられてもおかしくないという状況の中、腕にかすった玉の傷あとがあるが、どうにか帰ってくることが出来た。
 その当時のことは、思い出したくないのだろう、写真は切り取られていた。
 また、夜中うなされることがあった。あれから何年もたっているのに。大きなうなり声なので、私も数回聞いたことがあって、怖かった)

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