名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集20190622

2019-06-22 | 大山将棋研究

難しい攻防でしたので1問だけ。

後手番二上先生の手を考えます。

A 23桂  B 42玉  C 21飛

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大山将棋研究(1289);中飛車に袖飛車(二上達也)

2019-06-22 | 大山将棋研究

今日の棋譜20190622

昭和42年11月、二上達也先生と第6期十段戦第3局です。

大山先生の中飛車です。

二上先生は急戦ですが、大山先生は68金で受けました。

38飛でけん制するつもりです。

44歩の先受けには38金。

二上先生は72飛の袖飛車で攻めるつもりだったのですが、角筋が止まっているので55歩同歩同飛~85飛は嫌な筋です。飛交換が構わなければ55同歩同飛75歩なのですが

交換しにくいので先に75歩。大山先生は54歩と取り込んで

中央の位を取ります。

中央を厚く構えます。

二上先生は74銀から7筋を攻めて

75歩を打つのかと思えば63銀と引きました。

7筋の位を譲り、5筋を攻めて

中央の位を取り返しました。

少し駒組みの後で52飛は

74歩を誘って72飛

大山先生は中央の位を取り戻し

二上先生は7筋に位を取ります。しばらくはまた駒組みで

4筋で駒がぶつかって

桂交換から銀を出て、大山先生は3,4筋を攻めようというのでしょう。

二上先生の玉は移動して

右玉になりました。ここではやむない組み替えですが、対振り飛車の右玉というのは結構昔からあります。

後手のほうが振り飛車感覚で、攻められた筋に飛をまわります。

大山先生は桂を打って

銀交換されたら

36銀~45歩、手堅く角を追って

角を取れました。

と金も作って有利なようですが

二上先生は54桂~46歩で反撃です。

桂2枚を使って

成桂と金を作って反撃です。

大山先生のほうが早く攻められるので

好点に角を打ってリードしています。

銀をさばいてから飛を取り

上手く攻めが続いています。

二上先生の46角も厳しい手なので形勢はまだ難しいようです。金合いを清算して

51金で粘り、難解です。まだ長いのでここからは端折りますが

大山先生の玉が捕まらなくなりました。

二上先生は相入玉の点数が足りないのですが、98飛を捕獲できて

玉を逃げ出して

持将棋で終わりました。

 

大山先生が有利になりそうなところを二上先生がこらえて持将棋にもっていきました。作戦負けの時には玉を移動してみると景色が変わります。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1967/11/16
手合割:平手  
先手:大山十段
後手:二上達也8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 5四歩(53)
5 5八飛(28)
6 4二玉(51)
7 6八銀(79)
8 8五歩(84)
9 7七角(88)
10 6二銀(71)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 3四歩(33)
15 6六歩(67)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 5二金(61)
19 2八玉(38)
20 4二銀(31)
21 3八銀(39)
22 7四歩(73)
23 6七銀(68)
24 9四歩(93)
25 9六歩(97)
26 6四歩(63)
27 6八金(69)
28 5三銀(42)
29 4六歩(47)
30 4二金(41)
31 3六歩(37)
32 6三銀(62)
33 4七銀(38)
34 4四歩(43)
35 3八金(49)
36 7二飛(82)
37 5五歩(56)
38 7五歩(74)
39 5四歩(55)
40 同 銀(53)
41 7五歩(76)
42 同 飛(72)
43 5五歩打
44 4三銀(54)
45 7六歩打
46 7二飛(75)
47 5七金(68)
48 7四銀(63)
49 5九角(77)
50 7五歩打
51 7八飛(58)
52 7六歩(75)
53 同 銀(67)
54 6三銀(74)
55 7五歩打
56 5四歩打
57 同 歩(55)
58 同 銀(63)
59 6七銀(76)
60 5五歩打
61 2六角(59)
62 2四歩(23)
63 9七香(99)
64 6三金(52)
65 7六飛(78)
66 3三桂(21)
67 4八角(26)
68 5二飛(72)
69 7四歩(75)
70 7二飛(52)
71 5六歩打
72 同 歩(55)
73 同 銀(67)
74 7四金(63)
75 5五歩打
76 6三銀(54)
77 3七桂(29)
78 7五歩打
79 7八飛(76)
80 8二飛(72)
81 8八飛(78)
82 5三歩打
83 6七金(57)
84 7三桂(81)
85 2六歩(27)
86 8一飛(82)
87 5九角(48)
88 5二金(42)
89 9八飛(88)
90 8四金(74)
91 4五歩(46)
92 同 歩(44)
93 同 桂(37)
94 4四歩打
95 3三桂成(45)
96 同 角(22)
97 4六銀(47)
98 4二玉(32)
99 3五歩(36)
100 5一玉(42)
101 3四歩(35)
102 同 銀(43)
103 3五歩打
104 4三銀(34)
105 4七銀(56)
106 6二玉(51)
107 5六金(67)
108 7二玉(62)
109 4五歩打
110 同 歩(44)
111 同 銀(46)
112 4一飛(81)
113 3四歩(35)
114 2二角(33)
115 3五桂打
116 4四銀(43)
117 同 銀(45)
118 同 角(22)
119 3六銀打
120 5四歩(53)
121 4五歩打
122 2二角(44)
123 2三桂成(35)
124 5五角(22)
125 同 金(56)
126 同 歩(54)
127 3二成桂(23)
128 8一飛(41)
129 3三歩成(34)
130 5四桂打
131 4四歩(45)
132 4六歩打
133 5八銀(47)
134 3五歩打
135 2七銀(36)
136 6六桂(54)
137 4九銀(58)
138 6五桂(73)
139 4三歩成(44)
140 6二金(52)
141 3四と(33)
142 5七桂成(65)
143 4四と(34)
144 4七歩成(46)
145 5三と(43)
146 7三金(62)
147 6三と(53)
148 同 金(73)
149 5二銀打
150 6二金(63)
151 4五角打
152 8二玉(72)
153 6三銀成(52)
154 同 金(62)
155 同 角成(45)
156 7三金打
157 8一馬(63)
158 同 玉(82)
159 4二飛打
160 7二銀打
161 5三と(44)
162 4六角打
163 3七金打
164 同 角成(46)
165 同 角(59)
166 同 と(47)
167 同 玉(28)
168 5一金打
169 4四飛成(42)
170 4五歩打
171 4七歩打
172 6七角打
173 3三角打
174 4九角成(67)
175 3五龍(44)
176 3四歩打
177 同 龍(35)
178 4六歩(45)
179 同 玉(37)
180 6七馬(49)
181 5四龍(34)
182 6一金(51)
183 3五玉(46)
184 8九馬(67)
185 1一角成(33)
186 9八馬(89)
187 4三龍(54)
188 8七馬(98)
189 5四歩打
190 7八馬(87)
191 3四歩打
192 8二玉(81)
193 2四玉(35)
194 8三玉(82)
195 5二と(53)
196 同 金(61)
197 同 龍(43)
198 6三銀打
199 4三龍(52)
200 8七馬(78)
201 5五馬(11)
202 7八桂成(66)
203 3三歩成(34)
204 5二歩打
205 4二と(33)
206 6五銀打
207 4四金打
208 5六成桂(57)
209 4五馬(55)
210 5九飛打
211 3六馬(45)
212 5五成桂(56)
213 3七馬(36)
214 4八歩打
215 同 馬(37)
216 6九飛成(59)
217 5二と(42)
218 5四銀(65)
219 4一龍(43)
220 7四玉(83)
221 5三と(52)
222 8六歩(85)
223 1五歩(16)
224 同 歩(14)
225 同 香(19)
226 8五玉(74)
227 9五歩(96)
228 同 歩(94)
229 同 香(97)
230 同 香(91)
231 2五歩(26)
232 投了
まで231手で先手の勝ち

 

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20190622今日の一手(その894);相手の攻め筋を見破る

2019-06-22 | 今日の一手

20190622今日の一手

 

5月1日の名南将棋大会から、TさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

先手の桂得で馬を作られていますが駒得です。

玉の堅さは後手のほうが堅いです。

先手の攻め駒は29飛と持ち駒角桂桂で4枚。

後手の攻め駒は37馬51飛で2枚。

 

総合すれば先手有利です。

 

☆ 大局観として

先手は玉の堅さだけ劣っているのですが、金銀4枚が守備に就いているので手厚いです。良い手を指していけば優勢になるでしょう。

5筋7筋に歩を打てるのも好都合で攻めには困らないのですが、後手からの攻め筋がわかるでしょうか。それを防ぐか、構わず攻め合いに持ち込むか、方針を決める時です。

 

 

○ 後手の攻め筋を見るために95歩としてみます。

95同歩は94まで香を吊り上げて86桂の攻め筋ですね。後手に受ける駒がないので手抜きでしょう。この時に後手の攻め筋は3つあります。55歩65銀右64歩同銀56歩

金銀両取りですし、銀取りになっていなくても56歩は厳しいです。

 

別の攻め筋は46歩

46同金は同馬同歩56飛でだめですね。46同歩は38馬

56馬と29馬の両ねらいです。

 

3つ目は56飛です。

56同金47馬同金38銀

この図は銀と飛角桂の交換ですから、飛か金を取られても大丈夫です。

 

後手が馬を切らないで38銀だと

89飛47銀不成57金引

やはり先手の駒得です。後手の攻め駒が2枚だけなので怖くはないです。

 

さて対策を見てみましょう。(3つ目は大丈夫でしたね。)55歩65銀右64歩

64同銀56歩ではつぶされます。銀を捨てて94歩92歩74歩65歩64桂

62飛72桂成同金

後手に馬を作られているだけの駒損です。もう玉の堅さが逆転していて、73歩成同金74歩72金65桂

攻め駒が29飛を入れなくても4枚あるので好きなように攻めることができます。

 

後手が92歩を打たないと(92歩74歩が入らない)と

飛車を追いかけて攻めていけば十分です。

 

46歩の攻め筋は

取らなければそんなに怖くはありません。56飛同金47歩成とされた時に飛をもって反撃できる形を意識しておきます。94歩92歩66桂

これは詰めろです。47歩成同金上64馬65銀右

これは先手優勢でしょう。

 

 

△か× 実戦は46角と打ちました。

馬を消す好手と思ったら、46同馬に同歩は38角

56角成と29角成がありますね。38馬のかたちでも角でも同じ、1手パスです。47角があっても29角成同角39飛

角を逃げて99飛成が痛いです。

 

実戦は46同馬を同金と取ったのですが45歩

金でも銀でも取れません。無視して66桂46歩74桂打

74同歩同桂92玉42角56飛

駒損で攻め駒が足りないです。

 

最善は45歩に42角でした。

46歩51角成同金74歩

少し駒損ですが74同歩には86桂で悪くないです。

52飛とかわされたら

33角成(33同銀は53歩から飛先を止める)46歩34馬

これも先手有利です。46角は良くない手でしたが、最善を探せば形勢は悪くはないです。

 

 

○ 角を打つならば42角

飛を取れるようにしておけば55歩や46歩は怖くないです。52飛86角成55歩65銀

64歩は同馬と取れます。46歩の筋だって53歩を打てるので対応は簡単です。

馬を作れば完全に桂得、先手玉も堅くはないけれどより手厚くなり、悪い要素が無くなります。

 

 

○か△ これは86角とか

75角とかでも同じことではあります。42角成があるので、32金に95歩とか74歩とか、手番をもって攻めることができます。

 

 

△ 66歩は

55歩を67銀右と受けることができます。46歩のほうを受けていないので74歩

取らずに寄せ合いがどうか。悪くはないけれど66歩の効果は(この流れでは)見えてきません。

 

 

○ 何度か手順の中で出てきましたが74歩

というのが美濃囲い攻略の手筋です。後手は馬筋が止まるので55歩とか46歩とかは指しにくいです。74同歩66桂71玉54歩

51飛の筋を止めれば十分でしょう。

 

 

△か× おとなしい受けは55歩です。

46歩や55歩を避けたのですが、55同銀同銀同馬

66銀56歩55銀57歩成同金55飛

金銀と馬の交換をしましたが、元が桂得でしたからまだ駒損ではないです。形勢は互角。

 

56歩は同馬

これは受けにくそうです。66銀か66角か、まだ悪くはないのでしょうが。

 

ここでも42角

52飛86角成56歩66金

これならば先手有利ですが、55歩自体はすぐに取られるので良い手ではないと思います。

 

 

○ 54歩ならば

54同飛66桂

先手で66桂を打てればかなりの得です。74歩や74桂打がねらえます。

 

後手は54歩を取れず、

55歩65銀右64歩同銀54飛65銀

こういう攻防になると「大駒は近づけて受けよ」の格言通りになっています。

 

 

○ もう一つ上の53歩ならば

53同飛は54歩を取れないから1歩で1手儲けたことになります。55歩は65銀64歩54銀

56歩同金53銀

53同銀成同飛55歩

45桂を見ています。角銀桂を打って攻める手に困りません。

 

 

△ もう一つ上の52歩は

52同飛を利かしと思って何か別の手を指すならばあり得ますが、53歩同飛54歩同飛66桂51飛

歩切れになると74歩を打てず、54歩も打てず、74桂打は早すぎて失敗です。

 

 

☆ まとめ

駒得なのでゆっくりした展開を望むほうが無難です。

55歩はかえって危ないけれど、54歩や53歩ならばゆっくりした流れになりそうです。

42角から馬を作ると、後手の攻め(55歩や46歩)に対応しているので一番良く見えます。

 

はっきり有利なので95歩とか74歩とか、歩を使って軽く攻める手でも良いでしょう。ただし相手の攻め筋に対応できる自信があるときだけです。

 

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