名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集20190630

2019-06-30 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

と金は作られましたが駒得をねらえます。ただし落とし穴あり。

A 55歩  B 75歩  C 56銀

 

第2問

好手です。

A 74歩  B 75金  C 77角

 

第3問

 

攻防の手で決まりました。

A 66角  B 57金  C 39玉

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大山将棋研究(1297);中飛車に持久戦(加藤一二三)

2019-06-30 | 大山将棋研究

今日の棋譜20190630

昭和43年1月、加藤一二三先生と第17期王将戦第1局です。

大山先生の中飛車で

57銀型にするのは

後手に位取りをさせにくいからなのでしょう。45歩には46歩ですし、35歩には46銀34銀55歩反発できます。

加藤先生は位を取らずに角を転回します。

大山先生は66金型にして

中央から動きます。

加藤先生の73桂は良いとして、54歩に同金直だと、後に銀が死にそうです。

すぐに55歩は66角と切れば銀は助かるので、加藤先生から動かないほうが良いとは思います。

この歩は取れないので攻めたくはなるのですが

桂を跳ねられて89と が働くでしょうか。ここでも55歩は66角同飛55銀で大丈夫ですが

75歩同歩55歩だと66角はありません。この88と あるいは

と金を捨てずにこの76歩か、どちらかの筋で反撃できるので、まだまだのようですが

銀を助けると桂が死ぬのです。

代わりに4筋を攻めるしかないです。

大山先生の85桂から77角というのが好手。互いの角の筋が変わりました。この銀取りは結構受けにくくて

両取りに桂を打てました。

金得になったのは良いけれど、金を打って角を取りに行くのでは筋が悪いです。まぎれてきました。

角は47銀との取り合いになり

端に手を付けられました。大山先生の駒得でも左翼に遊び駒が多いです。

端を謝っても

露骨に4筋を攻められます。

これでは逆転しているかもしれません。

角銀交換から銀を打って少し落ち着きました。

遊んでいた76金を使えて、まだまだ崩れません。

金銀交換から角を合わされ

交換して金取りなので、75角は攻防です。

加藤先生は47歩成から46歩と合わせて

76飛があるので77歩の受け。

48歩同角47金は後手よしか?うるさい攻めです。

57銀の受けに加藤先生が銀を取ってしまったというのが手拍子でした。

そのために47歩を打てて、大山先生は一安心です。

まだ桂を捨てて攻められるのですが

あっさり清算して47歩を打てて

あとは飛を追いかけて金銀を打っておきます。

32飛とさせて楽になりました。銀は引いて攻めに使います。

加藤先生は攻め駒が4枚あるので、良い攻め筋があると良いのですが。38銀をねらって角打ちは厳しい手です。

38桂を埋められて、67銀ではちょっと遅いです。と言って他の手もなさそう。

大山先生の66角が攻防です。金が動いての王手と

48金の受けがあるので59銀と防がれましたが、金を出れば角筋が止まりません。33銀には

清算して追いかけ、41飛成で勝ちです。

 

加藤先生の仕掛けが無理筋でした。大山先生の駒得ですが、金を打って角をただ取りしようなんて欲張るとひどい目に合うものです。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1968/01/16
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:加藤一二三8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 6八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 5四歩(53)
9 4八玉(59)
10 4二玉(51)
11 3八玉(48)
12 3二玉(42)
13 5六歩(57)
14 5二金(61)
15 5七銀(68)
16 4二銀(31)
17 2八玉(38)
18 5三銀(62)
19 6八金(69)
20 8五歩(84)
21 7七角(88)
22 4四歩(43)
23 3八銀(39)
24 4三銀(42)
25 6七金(68)
26 1四歩(13)
27 1六歩(17)
28 3三角(22)
29 4六歩(47)
30 7四歩(73)
31 4八銀(57)
32 5一角(33)
33 4七銀(48)
34 7三角(51)
35 6五歩(66)
36 3三桂(21)
37 9六歩(97)
38 9四歩(93)
39 6八飛(58)
40 6二飛(82)
41 8八飛(68)
42 8二飛(62)
43 6六金(67)
44 8四角(73)
45 5五歩(56)
46 7三桂(81)
47 5四歩(55)
48 同 銀(53)
49 6八飛(88)
50 8六歩(85)
51 同 角(77)
52 8八歩打
53 7七桂(89)
54 8九歩成(88)
55 7五歩(76)
56 同 歩(74)
57 5五歩打
58 8八と(89)
59 同 飛(68)
60 7六歩(75)
61 同 金(66)
62 5五銀(54)
63 7四歩打
64 5六歩打
65 5八歩打
66 4五歩(44)
67 7三歩成(74)
68 同 角(84)
69 8五桂(77)
70 8四角(73)
71 7七角(86)
72 5四銀(43)
73 4四桂打
74 2二玉(32)
75 5二桂成(44)
76 同 飛(82)
77 7四金打
78 5七歩成(56)
79 8四金(74)
80 4七と(57)
81 同 銀(38)
82 4六歩(45)
83 3八銀(47)
84 1五歩(14)
85 7三桂成(85)
86 1六歩(15)
87 1八歩打
88 4二飛(52)
89 4八歩打
90 3五桂打
91 3六角打
92 4五銀打
93 同 角(36)
94 同 飛(42)
95 3六銀打
96 4四飛(45)
97 6六金(76)
98 同 銀(55)
99 同 角(77)
100 5五角打
101 同 角(66)
102 同 銀(54)
103 7五角打
104 4七歩成(46)
105 同 歩(48)
106 4六歩打
107 同 歩(47)
108 同 飛(44)
109 7七歩打
110 4八歩打
111 同 角(75)
112 4七金打
113 5七銀打
114 3八金(47)
115 同 金(49)
116 4四飛(46)
117 4七歩打
118 同 桂成(35)
119 同 銀(36)
120 4六歩打
121 同 銀(57)
122 同 銀(55)
123 同 銀(47)
124 同 飛(44)
125 4七歩打
126 4四飛(46)
127 5五金打
128 4二飛(44)
129 5三銀打
130 3二飛(42)
131 4四銀(53)
132 4六歩打
133 同 歩(47)
134 4七歩打
135 同 金(38)
136 4九角打
137 3八桂打
138 6七銀打
139 3三銀(44)
140 同 飛(32)
141 2五桂打
142 3一飛(33)
143 6六角(48)
144 5九銀打
145 5四金(55)
146 3三銀打
147 同 桂成(25)
148 同 飛(31)
149 同 角成(66)
150 同 玉(22)
151 4三飛打
152 2四玉(33)
153 3三銀打
154 投了
まで153手で先手の勝ち

 

 

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第78回東海リーグ2R

2019-06-30 | 東海団体リーグ

先週6/23は東海団体リーグ戦、1Rは抜け番でしたからチームの初日でした。

メンバー集めに苦労した回でしたが、4-1、5-0、5-0で三連勝です。

負けたのは私だけでしたね。1局目は駒得なのに決戦を急いだのが敗因で、3局目は見落としから追い込んだのですが明快な1手負け、なのに詰まされそこなって拾いました。

 

空き番のときの速報です。予想では本命ですが。

今回の速報です。

成績表

ちょっと拡大です。

個人成績は3回戦の分で順番を入れ替えています。関 成田 坪井 八木の順で奥野不戦勝、訂正を連絡しています。

 

 

1~4月の成績が悪いと前に書きましたが、逆に5~8月は好調です。今度こそ1位昇級しないといけません。

 

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20190630今日の一手(その898);序盤の乱戦

2019-06-30 | 今日の一手

20190630今日の一手

 

5月1日の名南将棋大会から、YさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

序盤の乱戦ですから手順を見ておきましょう。

実際は先後逆です。(実際の)後手が78金の前に飛車先を交換しました。これはあまり見ませんが疑問手ではないです。

後手(実際は先手)が23歩とすれば26飛か28飛で相掛かり(34飛に45角があるので横歩を取れない、相掛かりに限定できるので先手が少し得なのかも)です。

後手(実際は先手)が86歩同歩同飛ならば78金とするでしょうから、よく見る形に戻ります。

さて実戦は88角成同銀33角

これが成立しているかどうか。後手が32金としているので28飛26歩78金

22飛とまわる変化がないので、これは先手(実際は後手)十分です。

 

26歩ではなく27歩として、この図か

この図か

形勢は互角です。

 

さて実戦は33角から

21飛成88角成となったのが問題図です。

☆ 形勢判断をします。

銀桂交換で竜馬の作り合い、先手の駒損です。序盤では評価を重く見ます。

玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。

先手の攻め駒は21竜と持ち駒角桂で3枚。

後手の攻め駒は88馬と持ち駒銀で2枚。

 

総合すれば先手有利と言いたいところですが、駒損を重く見て互角です。

 

☆ 大局観として

後手玉を寄せるまで行けばもちろん先手優勢ですが、当面の目標は駒損を回復することです。

竜の働きが良いので、31銀32金をうまく取れるかどうか。何もしなければ後手は22馬同竜同銀、飛銀と角桂の交換で駒損が少し広がります。99香や89馬を取られるのも痛いですから、何か攻めねば(駒を取らねば)なりません。

 

 

× 24歩あるいは23歩でも同じですが、12銀とされると

竜を殺されて駒損が広がってしまいます。22馬以外にも気をつけなければいけない筋です。

22馬だったとしても後手有利でしょう。

 

 

○ 実戦は24桂です。

12銀を消しているので一番良い攻め方でしょう。これで形勢が良くなるかどうかというのが問題です。22馬32桂成同飛

先手の駒損は消えました。どれを取るのが正解でしょうか。一番大きい駒は馬ですから、22竜が正しいはずです。22同飛を気にしてやめたのだと思いますが、33角があります。

角飛交換にすれば、トータルでは銀金交換ですからわずかに駒得です。それ以上に後手が金を持っていないのでうまく受けられないのです。例えば41玉22角成同銀23歩

どんどん攻めることができますから先手優勢です。

 

ということで22竜には同銀しかありません。

ゆっくり駒組でも悪くはありませんが、角を打って攻めたいです。65角よりも21角42飛32金

筋悪ですが駒得をねらえます。82飛22金の時に22同飛は33角がありますね。27飛でも33角

王手でひもをつけてから28歩を打てば良いです。

 

27飛で25飛の場合は26歩22飛引(26同飛は15角)33角

42飛右には43角成、42飛左には31銀という調子で、これも先手優勢です。

 

さて実戦は32竜

飛のほうを取ると馬を作られているので駒損なのです。32銀84飛99馬(72銀打で良い)81飛成

これならば形勢不明になったかと思えば、28歩同銀98飛58桂89馬

後手のほうが先に駒を取っているので後手有利です。攻め駒が多いので、少し後に21香27歩35桂38金27桂成、という順で寄せられてしまいました。

 

 

後手の変化として24桂に12銀はないですが、41銀と受ける手は考えられます。

32桂成同銀直11竜としたいのですが88馬が利いています。77角同馬同桂22角

馬を消せば自陣角で粘られます。66角同角同歩22角65桂

62銀32桂成同銀右33角

こんな手が見えれば、33同銀23歩42玉22歩成同銀引24角

33角には23金24角22金、33桂には53桂成同銀23歩、先手優勢です。

 

 

△ 23桂だと

12銀31竜同金同桂成

これは飛と金桂の交換でまあまあです。99馬77角89馬11角成

後手に桂香を取られても、11香を取り12銀も取れそうです。

 

23桂に22馬

31桂成同金22竜同金

結局は飛角交換で互角なのですが、後手のほうが攻めやすい気はします。

 

 

○ 角を打つならば77角で

77同馬同桂ならば桂が使えます。22角65桂

攻め駒が4枚になりました。77角成~22馬とか12銀は怖くないわけです。64銀と守られて48玉65銀24歩

65桂は取られても、銀を使わせたので歩を垂らしておきます。23桂(角が動けば23歩成)をねらって、駒損ですが攻めは続きます。

 

77角に89馬ならば

11角成22歩33香

駒損は消えていきます。

 

 

△ 66角だと

66同馬同歩22角24桂

23銀には32桂成同銀引33角

33同銀には23歩、33同角には31竜、という派手な手があります。

 

後手は23銀ではなく33金

12桂成同香同竜23銀

21竜32銀引12竜23銀・・・で千日手ですが、元は先手側が後手でしたから、これでも良いでしょう。

 

 

△ 角を打たないで66歩とするのもあって

66同馬なら89桂を取られません。77角と打てばちょっと得なのかも。89馬に24桂41銀

32桂成同銀直11竜99馬

駒を取り合ったら先手が駒損ですが、後手の82飛は攻めに使えていないので形勢互角です。

 

 

△か× 75角は

53角成を受けてもらえば24桂

が厳しくなります。

 

53の地点を受けずに99馬24桂41銀53角成

馬はできました。でも42金71馬同金31竜89馬

角香と銀の交換では駒損です。うまくいきませんでした。

 

 

× 18角だと

12銀28竜89馬63角成99馬

先ほどの53角成よりも63角成のほうが甘いわけで、駒損をカバーできないです。

 

 

☆ まとめ

後手番で86歩同歩同飛、図面は先後逆なので24歩同歩同飛とする指し方は

86歩同歩同飛78金ならばよくある序盤に戻りますが、23歩を打たれると横歩取りにできないのでやや損な作戦です。(この序盤の数手は後手が横歩取りに誘導するためのものなので。)

先手の88角成同銀33角というのは

ここでは無理筋です。

 

32金としていない形、つまり先手が24歩同歩同飛とするのは

32金78金は元に戻り互角です。88角成同銀33角21飛成88角成

同じ手順で進んでも、41金型のほうが後手玉が堅いので後手よしです。24桂の攻めがありませんね。77角89馬11角成32銀と進んでいくと駒の損得の差が出てきます。

 

先手が28飛と引いて自重すると

26歩77桂22飛38銀

となって収まるのですが、77桂の形が悪くて気に入らない、よって先手がこの順を選ばないというのが常識です。

 

序盤の乱戦はちょっとしたことで優劣が変わることがあるのですが、

収まるのならば駒の損得が大事

激しくなるのならば攻め駒の数、少し進むと玉の安全度が大事

というように理解しています。

問題図では

駒損を回復するために24桂が本線で、(24桂がないのならばこちらが本線で)馬を消すために77角を打つかどうかも考えます。

 

 

 

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