新型コロナウィルスに対応するために、5/10までは中止としておりましたが、さらに閉館の期間が延びたようです。
5/22の名南将棋大会も中止です。
6月7月の予約もいつできるかわかりません。残念ながら、現実的に6月も開催できないと思われます。しばらくは外出を控えるしかないです。
新型コロナウィルスに対応するために、5/10までは中止としておりましたが、さらに閉館の期間が延びたようです。
5/22の名南将棋大会も中止です。
6月7月の予約もいつできるかわかりません。残念ながら、現実的に6月も開催できないと思われます。しばらくは外出を控えるしかないです。
後手番塚田先生の手を考えます。
第1問
この後の方針を決めます。
A 22玉 B 41玉 C 75歩
第2問
先手のねらいを防ぎます。
A 95歩 B 62金 C 55角
第3問
比較に悩みそうですが、一番厳しく。
A 28角 B 27角 C 84飛
第4問
4筋をうまく受けたいのです。
A 42金 B 43金 C 45歩
今日の棋譜20200512
昭和23年4月、塚田正夫先生と第7期名人戦第3局です。
相掛かりで、互いに飛を下まで引きます。
相腰掛銀の将棋は初めて出てきました。これこそ戦後のスピード将棋です。
後に玉の位置は68玉42玉のほうが良いとわかってきました(雁木にするならば別ですが)。まだ試行錯誤しているのでしょう。
塚田先生の63金は玉が薄くなるので、あまり良い手ではないです。
大山先生は45歩を突きました。突かずに37桂~35歩同歩45銀とぶつけるのがガッチャン銀です。さらに手損で角を交換するのは受け身です。先手番なので面白くない指し方でしょう。
右桂を跳ねても、45銀や45桂とできないので、手詰まりしそうです。
先後同型に近づいていきます。ご存じの方は「駅馬車定跡」を思い出すでしょう。52玉58玉の形ですが、66歩同歩同銀65歩55銀左とぶつけていけば十分になります。そのときの飛の位置の違いが「駅馬車定跡」になります。先手升田先生後手塚田先生で、本局はその下敷きになっています。升田先生はこの将棋を見て思いついたのでしょう。
飛の上下で素直には進んでいませんが、先手から角を交換したので後手番になっている先後同型です。塚田先生は64角を打ちました。これで44歩同歩同銀と攻めれば、より強力です。
69玉に44歩とするのかと思えば、様子見の62金。大山先生のほうがまずいと気がついたのでしょう、角を合わせます。
86同角同銀64角に88角。攻めの意味もありますが、44歩を防いだ意図だと思います。
塚田先生は85歩を打って
97銀の形にさせて、中住まいに。この辺りは戦い上手です。
大山先生が仕掛けるのですが、先手の金銀4枚が全部離れていますね。こんな局面で仕掛けてはいけません。77角~88銀~79銀~68銀などと待っているのが正解です。
34歩を打つのは気持ち良いのですが。
47銀と引いたのは、46銀~35銀としたいから。塚田先生は角をぶつけ(好手)
角を交換するのは手損ですが
飛車先の歩を交換して待ちます。角を持っているので46銀には36角があるのです。大山先生は形勢不利に気が付きました。
持ち歩が欲しいので、角を打って35歩を取りに行きます。
でも35歩を取ると、壁銀を解消されてしまいます。
自陣角を打っているだけ損ですが、動かなければまだひどくはならなかったはずです。端から攻めますが
12歩同香13歩だと歩切れになります。連打しないで13歩だと24銀と受けられるわけで、端攻め自体がどうだったか。
13同桂(同香25桂24銀もある)に、1歩欲しいので7筋から。
75同歩に同角ではない?というのが不思議です。銀を出れば75銀~84銀とできるかもしれないのですが。
24銀に55歩というのも違和感があります。飛を76に持っていこう(その将棋が何局かありました)というのでしょうが。
35角36飛57角成、角を消されて
57同金35歩。ここは当然26飛のはずなのですが
46飛はおかしな手です。28角を打たれて、飛が射程に入っています。
歩切れなので38歩を打てず
38銀から受けたのですが、馬を作られて駒損です。18香も取られそうなので、動くしかありません。
44歩同歩56桂は控えの桂の手筋。
だけどこの45歩を取ると18馬がぴったりです。
やむなく34角を打って45歩を払いました。
やっと銀を出て攻め切れるか。
74歩に52桂成と捨てて、52同金は63角成ですね。
52同銀に74銀。勢いはありますが、攻め駒は3枚だけです。
飛交換を迫りますが
85歩に同銀と捨てるのではだめそうです。76飛のほうが良いのでしょうが。
85同桂に77桂。桂銀と捨てましたが、急いで攻めている感じは出ています。
塚田先生は44金~45桂。駒をもらっているので、反撃は厳しいです。
金を剥がして
75金は安全策の攻防手です。
飛を取り
74飛も受けに利いています。大山先生は7筋に歩を打てないのもつらいところ。
77桂に59飛。合駒を打てば少し長いですが
68玉に37馬で詰めろ。この辺りが投げ場です。
若い大山先生の攻め急ぎです。無理に攻めているからですが、またも歩切れに泣かされました。塚田先生は面倒を見ているだけで良いので、楽に勝てたという感じがします。
名人挑戦者は升田先生ではなく大山先生になった訳ですが、升田先生が損をしたとばかり思っていました。塚田先生が得をしたとも言えるでしょう。勢いだけ止めてしまえば、(まだ)あしらいやすい相手でした。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1948/04/25
手合割:平手
先手:大山8段
後手:塚田正夫名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2八飛(24)
12 3四歩(33)
13 7六歩(77)
14 8六歩(85)
15 同 歩(87)
16 同 飛(82)
17 8七歩打
18 8二飛(86)
19 4八銀(39)
20 6二銀(71)
21 5八金(49)
22 5二金(61)
23 1六歩(17)
24 6四歩(63)
25 4六歩(47)
26 6三銀(62)
27 4七銀(48)
28 5四銀(63)
29 5六銀(47)
30 1四歩(13)
31 6九玉(59)
32 4一玉(51)
33 3六歩(37)
34 7四歩(73)
35 2六飛(28)
36 9四歩(93)
37 9六歩(97)
38 6三金(52)
39 4五歩(46)
40 7三桂(81)
41 2二角成(88)
42 同 銀(31)
43 8八銀(79)
44 3三銀(22)
45 3七桂(29)
46 3一玉(41)
47 4七金(58)
48 6五歩(64)
49 7七銀(88)
50 8四飛(82)
51 2八飛(26)
52 8二飛(84)
53 7九玉(69)
54 6四角打
55 6九玉(79)
56 6二金(63)
57 8六角打
58 同 角(64)
59 同 銀(77)
60 6四角打
61 8八角打
62 6三金(62)
63 2六飛(28)
64 8五歩打
65 9七銀(86)
66 4一玉(31)
67 1八香(19)
68 5二玉(41)
69 4八金(47)
70 8一飛(82)
71 3五歩(36)
72 同 歩(34)
73 3四歩打
74 2二銀(33)
75 4七銀(56)
76 5五角(64)
77 5八玉(69)
78 8八角成(55)
79 同 銀(97)
80 8六歩(85)
81 同 歩(87)
82 同 飛(81)
83 8七歩打
84 8四飛(86)
85 7七銀(88)
86 6二金(63)
87 5六歩(57)
88 6三銀(54)
89 5七角打
90 8一飛(84)
91 3五角(57)
92 3三歩打
93 同 歩成(34)
94 同 銀(22)
95 5七角(35)
96 8三飛(81)
97 1五歩(16)
98 同 歩(14)
99 1二歩打
100 同 香(11)
101 1三歩打
102 同 桂(21)
103 7五歩(76)
104 同 歩(74)
105 8六銀(77)
106 2四銀(33)
107 5五歩(56)
108 3五角打
109 3六飛(26)
110 5七角成(35)
111 同 金(48)
112 3五歩打
113 4六飛(36)
114 2八角打
115 4八玉(58)
116 2五桂(13)
117 3八銀(47)
118 3七桂成(25)
119 同 銀(38)
120 1九角成(28)
121 4四歩(45)
122 同 歩(43)
123 5六桂打
124 6一玉(52)
125 4四桂(56)
126 4五歩打
127 3四角打
128 7一玉(61)
129 4五角(34)
130 4三金(32)
131 7五銀(86)
132 7四歩打
133 5二桂成(44)
134 同 銀(63)
135 7四銀(75)
136 8四飛(83)
137 7二歩打
138 8二玉(71)
139 8六飛(46)
140 8五歩打
141 同 銀(74)
142 同 桂(73)
143 7七桂(89)
144 4四金(43)
145 2三角成(45)
146 4五桂打
147 3八歩打
148 5七桂成(45)
149 同 玉(48)
150 7五金打
151 8五桂(77)
152 8六金(75)
153 同 歩(87)
154 7四飛(84)
155 7七桂打
156 5九飛打
157 6八玉(57)
158 3七馬(19)
159 投了
まで158手で後手の勝ち