後手番塚田先生の手を考えます。
第1問
中央をどうするかです。
A 53銀 B 54歩 C 65歩
第2問
攻め続けるのは難しそうに見えましたが
A 85飛 B 62角 C 75歩
第3問
好手があります。
A 48歩 B 85桂 C 97同飛成
後手番塚田先生の手を考えます。
第1問
中央をどうするかです。
A 53銀 B 54歩 C 65歩
第2問
攻め続けるのは難しそうに見えましたが
A 85飛 B 62角 C 75歩
第3問
好手があります。
A 48歩 B 85桂 C 97同飛成
今日の棋譜その2 20200515
昭和23年5月、塚田正夫先生と第7期名人戦第5局の指し直しです。日を改めていて先後もそのまま。
指し直しも相掛かりです。
新旧対抗までは同じで
大山先生は中央の位を止めないで、66歩から玉を固めます。
矢倉にするのですが、相掛かりのときは雁木のほうが良い構えです。
塚田先生は5筋の歩を交換します。飛取りになるので大山先生は37銀。
中飛車にして中央から反撃です。
しかし桂を跳ねられると、銀にあたってしまうのが矢倉のマイナスです。
中央から反撃する構想は崩れ、抑え込みをねらいます。
塚田先生は雁木の構え、このほうが柔軟です。いつでも57歩を打てるので(後手としては)作戦勝ちでしょう。
64歩を打っているので攻めにくいわけですが、端角で牽制してみます。57歩~46角同歩58銀という攻め筋があって
35歩にも57歩
28飛に45歩で角を使います。
大山先生は58歩成~68角成を避けて角をかわしました。
塚田先生は端攻めです。97同香は98歩~99歩成とできます。
56銀(88金が先だったか)に62角。こうなれば大山先生は97香98歩94歩99歩成93歩成としていくしかなかったのだろうと思うのですが
88金は95香
46歩(ぬるいがこれくらいか)92飛には、96歩同香97桂というのが受けの手筋です。98歩を打てれば安定するのですが
97香成同金48歩。48同角は36桂、48同飛にも36桂~48歩がありますが、97飛成同香58金と強攻されても困ります。ということは後手の57歩と48歩の2枚がよく働いているわけで、形勢不利です。
93歩から連打してみましたが
角を交換して良くなったわけでもありません。
馬を作りに行きましたが
歩切れなので、この75歩も手抜きにくいです。
75同歩に76歩。取れば58角ですね。
78香の受けに49角と打ち込まれ
58馬には77桂~58歩成で馬を消されて
69角には68玉36角成も受けにくいので
48玉に78角成、受けているのに駒損では敗勢です。
怪しく粘ってみましたが
桂を成られて
と金を作られ
ここまで。
大山先生が受けていたのにつぶされたというのは珍しいのですが、その前に中央から反撃しようというのが空振りになっては仕方ないです。後手玉への反撃もなく、入玉も見込めないのでは、つぶされるのを待つだけになりました。塚田先生の攻めを鑑賞しましょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1948/05/23
手合割:平手
先手:大山8段
後手:塚田正夫名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2八飛(24)
12 3四歩(33)
13 4八銀(39)
14 6二銀(71)
15 7六歩(77)
16 8六歩(85)
17 同 歩(87)
18 同 飛(82)
19 8七歩打
20 8二飛(86)
21 6九玉(59)
22 5二金(61)
23 5六歩(57)
24 6四歩(63)
25 5八金(49)
26 6三銀(62)
27 6六歩(67)
28 9四歩(93)
29 9六歩(97)
30 4一玉(51)
31 6七金(58)
32 4二銀(31)
33 6八銀(79)
34 7四歩(73)
35 3六歩(37)
36 5四歩(53)
37 7七銀(68)
38 5五歩(54)
39 同 歩(56)
40 同 角(22)
41 3七銀(48)
42 2二角(55)
43 5八飛(28)
44 7三桂(81)
45 4六銀(37)
46 6五歩(64)
47 同 歩(66)
48 同 桂(73)
49 6六銀(77)
50 6四歩打
51 5五歩打
52 4四歩(43)
53 7九角(88)
54 4三銀(42)
55 6八角(79)
56 1四歩(13)
57 1六歩(17)
58 1三角(22)
59 3五歩(36)
60 5七歩打
61 2八飛(58)
62 4五歩(44)
63 同 銀(46)
64 3五角(13)
65 5九角(68)
66 9五歩(94)
67 同 歩(96)
68 9七歩打
69 5六銀(45)
70 6二角(35)
71 8八金(78)
72 9五香(91)
73 4六歩(47)
74 9二飛(82)
75 9六歩打
76 同 香(95)
77 9七桂(89)
78 同 香成(96)
79 同 金(88)
80 4八歩打
81 9三歩打
82 同 飛(92)
83 9四歩打
84 同 飛(93)
85 9五歩打
86 同 角(62)
87 同 角(59)
88 同 飛(94)
89 7三角打
90 9二飛(95)
91 9三歩打
92 7二飛(92)
93 9五角成(73)
94 7五歩(74)
95 同 歩(76)
96 7六歩打
97 7八香打
98 4九角打
99 6八馬(95)
100 7七桂打
101 5九玉(69)
102 5八歩成(57)
103 同 馬(68)
104 同 角成(49)
105 同 玉(59)
106 6九角打
107 4八玉(58)
108 7八角成(69)
109 1八角打
110 7三飛(72)
111 3九玉(48)
112 5八歩打
113 8六金(97)
114 6九桂成(77)
115 5八飛(28)
116 7七歩成(76)
117 7八飛(58)
118 同 と(77)
119 投了
まで118手で後手の勝ち
今日の棋譜20200515
昭和23年5月、塚田正夫先生と第7期名人戦第5局です。
相掛かりで互いに飛を下に引きました。
新旧対抗です。旧型の方が守勢になることが多く
大山先生の中央の位を取るというのがよくある指し方です。
塚田先生は6筋の位を取り
75歩同歩84飛、新しい時代には、こういうスピード感のある指し方が好まれます。
75銀~76銀あるいは86歩同歩同銀で8筋を破られてしまいますから、大山先生は角をさばきます。塚田先生としては54同歩や66歩や77歩や75銀なども考えられますが
角を交換して馬を作ろうというのは一番自然でしょう。あまりゆっくりしていると、先手からは74歩同飛83角という牽制があります。
馬を作ったら角を合わされて
交換して39角を打ちました。28角成と48角成同飛57金があるので
47金に75角成。ここで48角と合わせて
千日手になりました。75角成まで指して千日手ですが、1手前に成立したことになっています。昔の同一手順3回の規定だとちょっと曖昧ですが。
当時は千日手指し直しは(名人戦7番勝負に限って)先後を入れ替えないで別の日に指していたようです。よって先手番でも勝負に関してはマイナス面はなく、打開の義務感も少なかったのでしょう。対局場がどこかがわかりませんが、1日目で終わりでも良かったのかなあ? と思ってしまいます。次の対局までの日数が少ないので、新聞掲載には問題がなかったのでしょう。
塚田先生が39角を打たずに54歩として打開するのも普通です。この時代は千日手は後手番でも打開しようと思う人が多かったので、千日手は珍しいです。
千日手なのでこの将棋の大山将棋問題集の記事は書きません。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1948/05/19
手合割:平手
先手:大山8段
後手:塚田正夫名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2八飛(24)
12 3四歩(33)
13 7六歩(77)
14 8六歩(85)
15 同 歩(87)
16 同 飛(82)
17 8七歩打
18 8二飛(86)
19 4八銀(39)
20 6二銀(71)
21 6九玉(59)
22 5二金(61)
23 5八金(49)
24 6四歩(63)
25 5六歩(57)
26 6三銀(62)
27 5七銀(48)
28 4一玉(51)
29 3六歩(37)
30 9四歩(93)
31 1六歩(17)
32 1四歩(13)
33 9六歩(97)
34 7四歩(73)
35 5五歩(56)
36 4二銀(31)
37 5六銀(57)
38 7三桂(81)
39 4六歩(47)
40 6五歩(64)
41 4七金(58)
42 7五歩(74)
43 同 歩(76)
44 8四飛(82)
45 3七桂(29)
46 6四銀(63)
47 5四歩(55)
48 8八角成(22)
49 同 銀(79)
50 3九角打
51 5八飛(28)
52 7五角成(39)
53 4八角打
54 同 馬(75)
55 同 金(47)
56 3九角打
57 4七金(48)
58 7五角成(39)
59 4八角打
60 同 馬(75)
61 同 金(47)
62 3九角打
63 4七金(48)
64 7五角成(39)
65 4八角打
66 同 馬(75)
67 同 金(47)
68 3九角打
69 4七金(48)
70 千日手
まで69手で千日手