名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

R計算の実際

2022-10-12 | 名将会

時々R点数計算についての問い合わせがあるので、記事にしてみます。

土曜の名南将棋大会のG級、3番の人からの問い合わせだったので計算してみますね。

1回戦はは3番と6番、R1824とR1796です。この場合1800以上未満でエリアが変わりますから、昔の点数計算式です。

-16-(1824-1796)*0.04=-17.12

小数点以下は切り捨て(この場合は切り上げ)のようで-17点。(6番は+17点です。)

 

2回戦は3番と1番、R1807とR1836です。同じエリアで、勝っても負けても変動は半分です。3番が勝ったので

(+16+(1836-1807)*0.04)*0.5=8.58

ここでも切り捨てになっていて+8点。(1番は-8点です。)

3回戦は3番と5番、R1815とR1799です。エリアが変わりますから、昔の点数計算式です。3番が負けたので

-16-(1815-1799)*0.04=-16.64

斬り捨て(というよりは切り上げ)で、-16点。(5番は+16点)

4回戦は3番と4番、R1799とR1771、同じエリアですが1400-1800のところで、勝ちは3/4、負けは1/2です。3番が勝ったので

(16+(1771-1799)*0.04)*0.75=11.16

小数点以下は斬り捨てで+11点です。(4番は‐7点)

 

結局問い合わせのあった3番の方は1824-17+8-16+11=1810 となりました。2勝2敗でもエリアが違う人に負けると大きく減ります。減った時にはどういうことだ、と問い合わせがあるわけです。

 

こういう調子で計算されています。アマ連は「新ソフト」と呼んでいるので、計算は自動化されているはず。入力ミスがなければ間違いはありません。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

升田将棋問題集20221012

2022-10-12 | 升田将棋研究

先手番升田先生の手を考えます。

第1問

 

攻め合いです。どこから?

A 24歩  B 35歩  C 71角

 

第2問

 

銀をかわされたらここが急所です。

A 24歩  B 46歩  C 41角

 

第3問

 

13桂成同香と捨てたところです。継続手は?

A 32銀成  B 43歩  C 35歩

 

第4問

 

寄せ合いです。互いの玉の詰む詰まないを読んでから。

A 86同歩  B 43歩成  C 32馬

 

第5問

 

即詰みです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

升田将棋研究(132);角換わり棒銀(木村義雄)

2022-10-12 | 升田将棋研究

今日の棋譜20221012

1950年11月、木村義雄先生と名人A級勝抜戦(総当たり戦からの変更で、5人抜きで優勝になった)です。

升田先生の先手で角換わりです。

先手でも棒銀が登場しました。腰掛銀から棒銀に流行が移ったかもしれません。

木村先生は銀を引く対応策、これが初期の対応だったのでしょう。

升田先生は2筋の歩を切った後、少し駒組をしてから銀を立て直して

3筋の歩も交換し、先手が指しやすくなっています。

木村先生は中央位取りですが、5筋の歩を突かない腰掛銀のほうが受けやすかったでしょう。

升田先生は端には目を向けず、右桂を使っておきます。

65歩45歩で開戦、どう見ても先手の攻め駒の方が多いですね。

45同歩35歩、35同歩には71角~35角成よりも、34歩44銀65歩とするのでしょうか。1歩補充できるのが心強いです。木村先生は66歩で攻め合いですが、

34歩を取れず、44銀とかわしたら24歩。2筋は薄くて受けきれないでしょう。

24同歩同銀23歩33歩成(これは入れなくても良いのですが)、33同桂は23銀成同金24歩を同金しかないです。24同飛23歩44飛同金71角は敗勢でしょう。

33同銀同銀成同金寄に64角、73角53角成43金寄も望み薄なので

83飛25桂34金41銀。43金とかわすのが最善だとは思いますが、32歩が受けにくいです。

24歩33歩

33同桂に13桂成ですか。きれいに攻められていて

13同香35歩、35同金は24飛が十字飛車です。

25金34歩43金

25飛同桂31角成

23玉35金で詰めろ。

82飛44歩、これは2手すきです。なので86桂の寄せ合い、ですが詰めろになっていませんでした。桂を残す69銀のほうが詰めろ、ではないのですが78銀成98玉に86桂同馬と強制できるので勝機があったかもしれません。

43歩成78桂成98玉、先手玉は詰みがないのです。(ここで桂を残しておけば86桂同馬43銀が難しい。)

43銀33金16歩で詰めろ。

26銀15歩まで。15同銀に13馬から詰みます。

 

升田先生は前前局の塚田先生との将棋から研究していたのでしょう、棒銀にも可能性を見出しました。まだ腰掛銀がすたれたわけではないでしょうが、後手の待機策が優秀で、先手が打開できずに角換わり腰掛銀のブームは終わることになります。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1950/11/25(土) 00:00:00
棋戦:名人A級勝抜戦
戦型:角交換棒銀
手合割:平手  
先手:升田幸三
後手:木村義雄
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 8四歩(83)  
   3 2六歩(27)  
   4 8五歩(84)  
   5 2五歩(26)  
   6 3二金(41)  
   7 7七角(88)  
   8 3四歩(33)  
   9 8八銀(79)  
  10 7七角成(22)
  11 同 銀(88)  
  12 2二銀(31)  
  13 7八金(69)  
  14 3三銀(22)  
  15 3八銀(39)  
  16 6二銀(71)  
  17 2七銀(38)  
  18 4二玉(51)  
  19 2六銀(27)  
  20 5二金(61)  
  21 1五銀(26)  
  22 2二銀(33)  
  23 2四歩(25)  
  24 同 歩(23)  
  25 同 銀(15)  
  26 2三歩打    
  27 1五銀(24)  
  28 4四歩(43)  
  29 6八玉(59)  
  30 4三金(52)  
  31 5八金(49)  
  32 6四歩(63)  
  33 4六歩(47)  
  34 6三銀(62)  
  35 3六歩(37)  
  36 7四歩(73)  
  37 2六銀(15)  
  38 3一玉(42)  
  39 3五歩(36)  
  40 同 歩(34)  
  41 同 銀(26)  
  42 3四歩打    
  43 2六銀(35)  
  44 5四歩(53)  
  45 6六歩(67)  
  46 5五歩(54)  
  47 7九玉(68)  
  48 5四銀(63)  
  49 2五銀(26)  
  50 3三銀(22)  
  51 3七桂(29)  
  52 2二玉(31)  
  53 8八玉(79)  
  54 6五歩(64)  
  55 4五歩(46)  
  56 同 歩(44)  
  57 3五歩打    
  58 6六歩(65)  
  59 3四歩(35)  
  60 4四銀(33)  
  61 2四歩打    
  62 同 歩(23)  
  63 同 銀(25)  
  64 2三歩打    
  65 3三歩成(34)
  66 同 銀(44)  
  67 同 銀成(24)
  68 同 金(43)  
  69 6四角打    
  70 8三飛(82)  
  71 2五桂(37)  
  72 3四金(33)  
  73 4一銀打    
  74 2四歩(23)  
  75 3三歩打    
  76 同 桂(21)  
  77 1三桂成(25)
  78 同 香(11)  
  79 3五歩打    
  80 2五金(34)  
  81 3四歩(35)  
  82 4三金(32)  
  83 2五飛(28)  
  84 同 桂(33)  
  85 3一角成(64)
  86 2三玉(22)  
  87 3五金打    
  88 8二飛(83)  
  89 4四歩打    
  90 8六桂打    
  91 4三歩成(44)
  92 7八桂成(86)
  93 9八玉(88)  
  94 4三銀(54)  
  95 3三金打    
  96 1四玉(23)  
  97 1六歩(17)  
  98 2六銀打    
  99 1五歩(16)  
 100 投了        
まで99手で先手の勝ち

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする