先手の選択として、すぐに86歩から動かないで
もう少し待ってみるのも (実戦例が) あります。33角46歩22玉58金左
後手は離れ駒ができないように、32銀か42金寄から固めておけば無難なのですが (評価値はわずかにプラス) 、32金だと86歩同歩同飛
飛をぶつけられて悩みます。86同飛同角82飛87歩
45歩77桂46歩41飛
この図の評価値は+147で先手ペース。
戻って
86同飛同角88飛は82飛
金取りになっているのが痛いです。金を逃げて77桂は先手有利ですし、89飛成52飛成86竜53竜
取り合ってみても、この図の評価値は+790、先手優勢に近いです。
ということでまた戻って
ここは85歩しかないわけですが、88飛64銀
定跡本では、66角65銀84歩66銀85飛
角を捨てて8筋を破ろうという指し方で先手が指せるとしています。でも評価値は+36でまだ互角です。変化を追うと、94角88飛76角83歩成87歩
角を捨てているので、飛の取り合いでは (銀を取れるけど) 先手が悪いです。78飛67角成同銀同銀成同金83飛61角
角は取り返した図ですが、88歩成も利くので形勢は互角です。
途中のこの図で
AIに聞いてみると、66角ではなくて45歩 (同歩は33角成同桂61角) 55歩44歩
この図の評価値は+282の先手良しです。2歩持っているのが大きく、例えば44角66角74歩83歩同飛84歩
飛角だけですが、気持ちよく攻めることができます。
まあ後手陣に離れ駒がないとうまくいかないので、昨日の変化を選ぶほうが良いのですが、さばく振り飛車党ならばこういう変化は楽しいでしょう。