後手番大山先生の手を考えます。
第1問
こういう手が好手筋になることがあります。
A 66飛 B 75歩 C 74歩
第2問
先手玉が堅そうですが。
A 49角 B 74飛 C 64歩
第3問
寄せの手筋です。
A 76銀 B 88歩 C 87歩
第4問
食いつかれたようですが、これで耐えています。
A 52同銀 B 42銀 C 63馬
第5問
即詰みです。7手。
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
こういう手が好手筋になることがあります。
A 66飛 B 75歩 C 74歩
第2問
先手玉が堅そうですが。
A 49角 B 74飛 C 64歩
第3問
寄せの手筋です。
A 76銀 B 88歩 C 87歩
第4問
食いつかれたようですが、これで耐えています。
A 52同銀 B 42銀 C 63馬
第5問
即詰みです。7手。
今日の棋譜20201227
昭和30年3月、塚田正夫先生と第4回NHK杯です。
塚田先生の先手で角換わりです。
大山先生は74歩を早く突くことが多いのですが、棒銀対策なのでしょうか。塚田先生は後手の早繰り銀があるから腰掛銀ですが
大山先生は相腰掛銀ではなくて早繰り銀
でもなくて棒銀でした。
端ではなくて7筋から攻めます。早繰り銀ならば先手に65歩で追い返されるところでしたね。
塚田先生は6筋の歩を交換するのですが
66歩を打たされるのではちょっと失敗です。
右桂を使った大山先生が十分に見えますが
塚田先生の自陣角も良く働いています。
35歩同歩34歩を見せたところで
大山先生が攻めます。
銀交換して87銀までは妥当な進行で
先手玉が堅くなって十分と言いたいところですが、角換わりで角銀を持てば敵陣への打ち込みができるものです。27銀から飛を取る筋があるので
塚田先生の79玉は、玉を固めて68飛を作った良さそうな手です。対して大山先生の35歩同歩38歩は危険な感じがしますが。39歩成は確実ですが、37桂には44歩でなんとかなるか。75角74飛64角63金55角54金というのもまあまあ。
塚田先生は34歩同飛45銀、後手に歩を渡すのはあまり良い感じではありません。
壁銀に追いやるところまでは気持ち良いのですが。24歩同歩23歩同金25歩同歩37桂と攻めてどうか。
24歩同歩64歩を選び
64同飛55角74飛37桂、38歩成とされてもまずそうですが
54歩に同銀
銀桂の取り合いで馬ができたとはいえ、後手の右桂をさばかせています。ここで66歩を打たれるのが痛いですね。
大山先生の85歩はちょっとぬるい感じです。桂を打たれ
飛を追われます。
35同飛36歩の時に62歩、飛馬の取り合いはまあまあか。こういうところで52桂成が嫌ですが
45馬同飛同桂これならば攻め駒4枚で後手有利でしょう。
86歩同銀87歩、銀冠の8筋に手が付いていましたから、先手玉の守りはすぐに乱すことができます。
51飛41銀68歩、銀を使わされたらすぐにはつぶせません。
23銀87金、互いに守りの手を指したわけですが、後手玉がずいぶん堅く、先手玉が薄くなっています。
58角成25歩65角
76歩47角成、大山先生が好調です。
一回69馬と入りそうなものですが、25歩53桂不成では怪しくなったか。
53同金同飛成36角成52桂成、これは逆転した雰囲気です。
63馬41成桂同玉、塚田先生に何かありそうなのですが、なさそうなのです。
56竜64桂、これは悪くなりました。
38飛56桂58飛、竜馬の取り合いですが、後手玉が安全になっています。
74桂を打たれて適当な手がありません。56桂を取り
55桂を打つのですが
36馬38飛37歩、飛を取らせる間にという手もなく
39飛85歩、これが詰めろですが
64角78飛で投了です。
塚田先生に好手があればという局面がいくつかあるのですが、難しいです。早指しですから大山先生に間違いもあるのですが、これなら勝てるという形が見えているのでしょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/03/06
手合割:平手
先手:塚田正夫九段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 3二金(41)
5 7六歩(77)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 3四歩(33)
9 6八銀(79)
10 7七角成(22)
11 同 銀(68)
12 2二銀(31)
13 3八銀(39)
14 6二銀(71)
15 6八玉(59)
16 3三銀(22)
17 7八金(69)
18 7四歩(73)
19 4六歩(47)
20 4二玉(51)
21 4七銀(38)
22 7三銀(62)
23 5六銀(47)
24 8四銀(73)
25 9六歩(97)
26 5二金(61)
27 5八金(49)
28 6四歩(63)
29 6六歩(67)
30 7五歩(74)
31 6五歩(66)
32 同 歩(64)
33 同 銀(56)
34 6二飛(82)
35 6六歩打
36 7三桂(81)
37 5六銀(65)
38 7六歩(75)
39 同 銀(77)
40 7四歩打
41 6五歩(66)
42 3一玉(42)
43 6六角打
44 8二飛(62)
45 3六歩(37)
46 8六歩(85)
47 同 歩(87)
48 7五銀(84)
49 同 銀(76)
50 同 歩(74)
51 8七銀打
52 8四飛(82)
53 6七金(58)
54 4九角打
55 7九玉(68)
56 3五歩(34)
57 同 歩(36)
58 3八歩打
59 3四歩(35)
60 同 飛(84)
61 4五銀(56)
62 7四飛(34)
63 3四歩打
64 2二銀(33)
65 2四歩(25)
66 同 歩(23)
67 6四歩(65)
68 同 飛(74)
69 5五角(66)
70 7四飛(64)
71 3七桂(29)
72 5四歩(53)
73 同 銀(45)
74 同 飛(74)
75 7三角成(55)
76 8五歩打
77 6四桂打
78 4二金(52)
79 6三馬(73)
80 3四飛(54)
81 3五歩打
82 同 飛(34)
83 3六歩打
84 6二歩打
85 4五馬(63)
86 同 飛(35)
87 同 桂(37)
88 8六歩(85)
89 同 銀(87)
90 8七歩打
91 5一飛打
92 4一銀打
93 6八歩打
94 2三銀(22)
95 8七金(78)
96 5八角成(49)
97 2五歩打
98 6五角打
99 7六歩打
100 4七角成(65)
101 8八玉(79)
102 2五歩(24)
103 5三桂(45)
104 同 金(42)
105 同 飛成(51)
106 3六馬(47)
107 5二桂成(64)
108 6三馬(36)
109 4一成桂(52)
110 同 玉(31)
111 5六龍(53)
112 6四桂打
113 3八飛(28)
114 5六桂(64)
115 5八飛(38)
116 7四桂打
117 5六歩(57)
118 8六桂(74)
119 5五桂打
120 3六馬(63)
121 3八飛(58)
122 3七歩打
123 3九飛(38)
124 8五歩打
125 6四角打
126 7八飛打
127 投了
まで126手で後手の勝ち
先手番二上先生の手を考えます。
第1問
銀を殺されそうです。
A 84歩 B 61角 C 55角
第2問
駒損ですから切れないように攻めます。
A 25歩 B 84歩 C 42歩
第3問
うまく攻められるかどうか。
A 42と B 31と C 53桂成
今日の棋譜20201226
昭和30年3月、二上達也先生と日経特別棋戦です。二上先生との初対局で、これから下の世代の棋士たちと対局するようになっていきます。
二上先生の先手で相掛りです。
相腰掛銀に進み
早くに銀をぶつけます。
手損でも角を交換して
左桂を跳ねる、まあまあありそうな形です。対して大山先生の24歩は、桂を跳ねる前なので1歩損して銀冠に組もうということでしょうか。
二上先生は24歩を取らず、75銀82飛64銀、65桂~71角をねらいます。
大山先生は65桂を避けるために54銀、66歩に63歩で銀を追います。
やっと左桂を跳ねて
歩損を解消し
銀冠に組めたので満足です。
二上先生は8筋の歩を伸ばします。84歩~61角をねらっていますから、74歩同銀73歩65銀44角28飛66角くらいの進行かと思ったのですが
大山先生は金を飛に寄せて守ります。
二上先生の飛は4筋へ。
大山先生は74歩同銀64歩、銀ばさみです。二上先生が74歩を取ったということはこの後に自信があったというわけですが
55角73歩
64角74歩。銀を取られましたが飛を持つ方が大きいか。
単に飛を打ち込んでも何も取れないところでしたが、42歩が小技です。両取りの筋があるので41歩成は受けにくいです。これは技ありかな。
大山先生は82金を寄せて我慢します。こういうのが大山流の一つです。
84歩に72角、二上先生に決め手があるかどうか。
65桂34銀引、この局面で
42と が鮮やかです。42同金は53桂成で、どちらの金で取っても両取りがかかります。
27角成32と同銀64飛、駒損を解消した上に両取りがあって二上先生が優勢になりました。先の32と を同玉でも22歩や51飛があるので仕方なかったのでしょう。
63金34飛23玉44金、また派手な手がありました。44同歩はどちらの飛で取っても寄りそうです。
25角に33金
33同銀15桂32玉41銀、気持ちの良い手順が続いて
42玉52銀成、32玉には35飛~25飛で寄せ切れるでしょう。
52同玉33飛成42銀、これで一気に寄せとはいきませんが
駒得ですし、角取りの処置も難しいです。
大山先生は角を切るしかなく、58角成同飛49馬から
飛を詰ましました。
二上先生は72角62金81桂成、自然に駒を補充して
18金に64桂41玉(51玉ならば詰まないけれど)63馬まで。
二上先生の技が決まりました。大山先生は先手の攻めを呼び込み過ぎですが、まあ相手の力を見てやろうくらいのところだったと思います。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/03/03
手合割:平手
先手:二上達也7段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2六飛(24)
12 3四歩(33)
13 4八銀(39)
14 6二銀(71)
15 7六歩(77)
16 8六歩(85)
17 同 歩(87)
18 同 飛(82)
19 8七歩打
20 8四飛(86)
21 4六歩(47)
22 6四歩(63)
23 4七銀(48)
24 6三銀(62)
25 5六銀(47)
26 5四銀(63)
27 4八金(49)
28 5二金(61)
29 4五銀(56)
30 同 銀(54)
31 同 歩(46)
32 4二玉(51)
33 2二角成(88)
34 同 銀(31)
35 7七桂(89)
36 2四歩(23)
37 7五銀打
38 8二飛(84)
39 6四銀(75)
40 5四銀打
41 6六歩(67)
42 6三歩打
43 7五銀(64)
44 3三桂(21)
45 6八銀(79)
46 4五銀(54)
47 6九玉(59)
48 2三銀(22)
49 7九玉(69)
50 3一玉(42)
51 8六歩(87)
52 2二玉(31)
53 8五歩(86)
54 6二金(52)
55 2八飛(26)
56 7二金(62)
57 5八金(48)
58 3五歩(34)
59 4八飛(28)
60 7四歩(73)
61 同 銀(75)
62 6四歩(63)
63 5五角打
64 7三歩打
65 6四角(55)
66 7四歩(73)
67 8二角成(64)
68 同 金(72)
69 4二歩打
70 7二金(82)
71 4一歩成(42)
72 6二金(72)
73 8四歩(85)
74 7二角打
75 6五桂(77)
76 3四銀(45)
77 4二と(41)
78 2七角成(72)
79 3二と(42)
80 同 銀(23)
81 6四飛打
82 6三金(62)
83 3四飛(64)
84 2三玉(22)
85 4四金打
86 2五角打
87 3三金(44)
88 同 銀(32)
89 1五桂打
90 3二玉(23)
91 4一銀打
92 4二玉(32)
93 5二銀成(41)
94 同 玉(42)
95 3三飛成(34)
96 4二銀打
97 2二龍(33)
98 3一銀打
99 2四龍(22)
100 5八角成(25)
101 同 飛(48)
102 4九馬(27)
103 2八飛(58)
104 2七歩打
105 1八飛(28)
106 2八金打
107 7二角打
108 6二金(63)
109 8一角成(72)
110 1八金(28)
111 6四桂打
112 4一玉(52)
113 6三馬(81)
114 投了
まで113手で先手の勝ち
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
まだ苦しいですが、これで勝負になります。
A 77同桂成 B 53桂 C 57と
第2問
先手のねらいを受けます。
A 33金 B 31金 C 45角
第3問
受けにくそうですが。
A 13銀 B 27桂 C 43金
第4問
まだまだ受けが続きます。
A 35金 B 78角成 C 23桂
第5問
先手玉が詰みます。
今日の棋譜20201225
昭和30年2月、灘蓮照先生と名人A級選抜勝継戦です。千日手指し直し局とあるのですが、千日手局は載っていません。
灘先生の先手で矢倉です。
46歩を突いて銀矢倉もあり得ますが
5筋の歩も突き合う、同じような形になりました。69玉33銀と進めば同型ですが
66歩53銀47銀55歩、大山先生は矢倉に囲わず、急戦を目指すようです。
灘先生は5筋の歩を取り込ませているうちに飛先の歩を交換します。
そのあとで56歩を払い
互いに金を上がります。同じような形でも、飛先の歩を切った先手と、角筋が通り右桂を使っている後手では方針が違います。
大山先生は1筋の位を取るのですが、後手番ですし、悠長でしょう。
灘先生は4筋の位を取ります。
大山先生は55歩を打って銀を引かせ、44歩。
灘先生は4筋の位を保たずに角を引いて
金を使って攻めます。
24銀に25歩
33銀45桂42銀35歩と攻めていくのですが、攻める前に79玉までは指しておきたいところでしょう。
43銀上38飛、灘先生は矢倉の袖飛車が好きです。現代で流行した46銀37桂の袖飛車は、灘流と呼んでよいものです。私が子供のころ、新聞の観戦記で読みました。
大山先生は85桂86銀65歩で反撃です。灘先生は銀を逃げずに79玉として、桂をもらって36桂~44歩~24歩同歩同桂などど攻める方が良かったのではないでしょうか。壁銀ですし、6筋を攻められると先手玉はもろいです。
34歩66歩同銀37歩、大山先生は角を使おうというのですが、先手の攻め駒を呼び込んで危なさそうです。
37同飛26角38飛45銀
45同金36歩。駒損していますし、カウンターが怖いです。一目は先手44歩ですが同銀同金37歩成は何とかなっているか。
灘先生は55銀、歩を成られても
86角が王手で、22玉68飛、これは有利になったでしょう。ところがこの局面で大山先生は
47と というのが勝負手です。63飛成62飛同竜同角と進めば先手玉は詰めろ。ですが63飛で詰めろ逃れの角取りですから先手優勢だったはず。
塚田先生は大事を取って79玉、62飛に
44歩52銀77桂、先手玉を安全にしようというのですが、53桂を打たれてどうしたものか。54金が自然ですが、35角が間接王手飛車です(次に58と が痛い)。
43銀45桂、これで駒損です。32銀成同玉43金同銀同歩成同玉44歩と攻めていけば先手有利に見えるのですが、
もう一つ安全策で89玉に43金同歩成同銀。推測するに、53金と打つ予定だったかと。でも57と か57桂成以下に自信が持てなくなって
85桂57銀69飛85歩
77角34銀と進みます。55銀を移動すると王手になりますね。どれが有効でしょうか。一番派手な63飛成同飛64銀66歩63銀不成65桂はちょっと指しすぎでしょう。
28飛37角成46銀で王手馬取り。
66歩37銀同桂成
44角で王手飛車、33銀62角成
62同金35歩同銀34歩同銀42飛で王手金取りですが
32歩26桂25銀、ここで62飛成29桂成では先手が負けか。
28飛53金、これならば何かありそうです。
24宇同銀34金、24金同歩43飛成をねらいます。
45角に24金同歩34銀。34同銀同桂同角43銀でなんとかなったと思ったら
34桂を取らずに33玉
35銀に43金、大山先生の中段玉は寄せにくいです。
41飛成34金21竜、35金24竜43玉35竜ならば難しいですが
23桂34銀同玉32竜33歩、後手玉を上から押さえられないので、寄せがありません。
塚田先生は69桂から受けに回ります。でも大山先生は持ち駒が豊富ですからねえ。この68金は79金78金同金で千日手が見えましたが
58銀不成は78角成同玉67歩成ねらい。
66角にも78角成で
78同玉86桂同歩67銀打77玉78金、ちょうど詰んでいます。以下は87玉88金同玉87銀97玉96銀成同玉95金97玉86金から。
大山先生が無理をしていて、灘先生が決めそこなったのですが、大山先生の中段玉からの粘りが見られました。それを学ぶには良い題材かと思います。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/02/28
手合割:平手
先手:灘蓮照8段
後手:大山名人
先手省略名:灘
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 6八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(68)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 4二銀(31)
9 4八銀(39)
10 3二金(41)
11 7八金(69)
12 5二金(61)
13 4六歩(47)
14 4一玉(51)
15 3六歩(37)
16 5四歩(53)
17 5六歩(57)
18 7四歩(73)
19 5八金(49)
20 6四歩(63)
21 6六歩(67)
22 5三銀(62)
23 4七銀(48)
24 5五歩(54)
25 2五歩(26)
26 5六歩(55)
27 2四歩(25)
28 同 歩(23)
29 同 飛(28)
30 2三歩打
31 2八飛(24)
32 5四銀(53)
33 5六銀(47)
34 6三金(52)
35 6九玉(59)
36 7三桂(81)
37 4七金(58)
38 1四歩(13)
39 3七桂(29)
40 1五歩(14)
41 9六歩(97)
42 9四歩(93)
43 4五歩(46)
44 5五歩打
45 6七銀(56)
46 4四歩(43)
47 同 歩(45)
48 同 角(22)
49 7九角(88)
50 3三銀(42)
51 6八角(79)
52 3一玉(41)
53 4六金(47)
54 2四銀(33)
55 2五歩打
56 3三銀(24)
57 4五桂(37)
58 4二銀(33)
59 3五歩(36)
60 4三銀(42)
61 3八飛(28)
62 8五桂(73)
63 8八銀(77)
64 6五歩(64)
65 3四歩(35)
66 6六歩(65)
67 同 銀(67)
68 3七歩打
69 同 飛(38)
70 2六角(44)
71 3八飛(37)
72 4五銀(54)
73 同 金(46)
74 3六歩打
75 5五銀(66)
76 3七歩成(36)
77 8六角(68)
78 2二玉(31)
79 6八飛(38)
80 4七と(37)
81 7九玉(69)
82 6二飛(82)
83 4四歩打
84 5二銀(43)
85 7七桂(89)
86 5三桂打
87 4三銀打
88 4五桂(53)
89 8九玉(79)
90 4三金(32)
91 同 歩成(44)
92 同 銀(52)
93 8五桂(77)
94 5七銀打
95 6九飛(68)
96 8五歩(84)
97 7七角(86)
98 3四銀(43)
99 2九飛(69)
100 3七角成(26)
101 4六銀(55)
102 6六歩打
103 3七銀(46)
104 同 桂(45)
105 4四角打
106 3三銀打
107 6二角成(44)
108 同 金(63)
109 3五歩打
110 同 銀(34)
111 3四歩打
112 同 銀(33)
113 4二飛打
114 3二歩打
115 2六桂打
116 2五銀(34)
117 2八飛(29)
118 5三金(62)
119 2四歩打
120 同 銀(35)
121 5四歩打
122 同 金(53)
123 3四金打
124 4五角打
125 2四金(34)
126 同 歩(23)
127 3四銀打
128 同 銀(25)
129 同 桂(26)
130 3三玉(22)
131 3五銀打
132 4三金打
133 4一飛成(42)
134 3四金(43)
135 2一龍(41)
136 2三桂打
137 3四銀(35)
138 同 玉(33)
139 3二龍(21)
140 3三歩打
141 6九桂打
142 6八金打
143 7九金打
144 7八金(68)
145 同 金(79)
146 5八銀(57)
147 6六角(77)
148 7八角成(45)
149 同 玉(89)
150 8六桂打
151 同 歩(87)
152 6七銀打
153 7七玉(78)
154 7八金打
155 投了
まで154手で後手の勝ち
下手の松田先生の手を考えます。
第1問
4筋をどうするかは悩ましいですが。
A 45同歩 B 85桂 C 25桂
第2問
好手があります。
A 93歩 B 98歩 C 66銀
第3問
銀取りを銀取りで返されました。ちょっと工夫できます。
A 93香成 B 94歩 C 65銀右
今日の棋譜20201224
昭和30年2月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第6局、半香に差し込んでの香落ち上手です。
香落ちなので大山先生の振り飛車ですが、大野流からの一間飛車にします。
端を受けなかったので、松田先生は位を取ります。下手は持久戦を目指す方が普通でしょうか。当時あるのは玉頭位取りくらいで、それは上手に64銀と出られるので指しにくい。
ゆえに36歩を突いて急戦ですが
当時は45歩を突く急戦くらいしかなったのです。それは43金で備えられているわけで
64銀と出られたら、66歩と止めるのも仕方ないでしょう。
位取りにはできないので、この後はどうやって指したものか。対振り飛車では四手角にするのも考え付いていない時代だと思います。
とりあえずの77角に、大山先生は62飛。
松田先生の79玉~59角は苦労している感じが現れています。現代ならば左美濃でしょうか。
45歩には77桂、先に88玉と指さなかった意味が分かります。
46歩に48飛、とりあえずはつぶされないように対応しているだけですが、形がほぐれていくのは悪い展開ではないでしょう。
24歩46飛
44歩47飛25歩27飛
22飛17桂、上手の2筋の動きにもうまく対応できています。
24角には78玉のほうが良いのでしょうか。つい88玉~78金を考えてしまいますが。
大山先生は55歩同歩33桂、積極的に動いていきます。これならば香落ちの欠陥はないようにも見えます。
松田先生は46歩45歩を入れて、上手の45桂を遅らせて85桂
84銀86歩という形はちょっと不安にも思えますが、上手の美濃囲いを乱したという効果があります。
46歩56銀直までは良いとして、大山先生は詰められている方からの端攻めです。でも取り込めばいつでも93歩を打たれそうで、良い手ではないでしょうね。左の飛角金桂をさばいていくのが本筋のはずで、44金~45金などを考えるところでしょう。
松田先生は9筋を無視して65歩~64歩。このほうが前に進んでいますし、より厳しいですから先手有利。
96歩には92歩同香66銀。27飛の利きが9筋まで届きました。97歩成に93歩~97飛と応じれば気持ちよく勝てそうです。
63歩同歩成同銀67飛、6筋に転戦して、先手に遊び駒が少ないです。駒得ではなくても優勢に近づいています。
72金に93歩
桂香交換して85歩と伸ばしておきます。これで角が使えるようになりました。
64歩に95香、これで駒得になりそう。
44桂の銀取りは無視して、93香成ではなくて94歩
銀を取り合って15銀、こんなところに上手に11香のない欠陥がありました。
駒得になったら93歩、この と金作りも堅実です。
玉桂を逃げられましたが
成香を作り、角も使います。
大山先生の86歩は下手の角の位置を変えて
65歩を突きたかったというわけですが、斬り合いで形を作りに行ったというところでしょうか。
67飛に65銀~76銀をみたのでしょうが
44歩53金、これで飛を取りにくくなりました。となれば松田先生がどう決めるかだけです。
31角52飛82と、難しくなさそうですね。
97歩成に金2枚をはがしたところで投了です。53同飛は73金同玉95角から詰みます。
上手から動くのは無理があるのでしょう、松田先生の快勝に終わりました。とりあえずは面目を保って一安心です。
大山先生にどれだけ本気があったのかがわかりませんが、一昔前の木村先生は当時の八段に香落ちで負けなかったと聞きます。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/02/23
手合割:香落ち
下手:松田茂行8段
上手:大山王将
手数----指手--
1 3四歩(33)
2 2六歩(27)
3 5四歩(53)
4 5六歩(57)
5 4二銀(31)
6 2五歩(26)
7 3三角(22)
8 4八銀(39)
9 5三銀(42)
10 7六歩(77)
11 4四歩(43)
12 6八玉(59)
13 1二飛(82)
14 7八玉(68)
15 6二玉(51)
16 9六歩(97)
17 7二玉(62)
18 9五歩(96)
19 8二玉(72)
20 5八金(49)
21 7二銀(71)
22 6八銀(79)
23 5二金(41)
24 3六歩(37)
25 7四歩(73)
26 1六歩(17)
27 8四歩(83)
28 5七銀(48)
29 4三金(52)
30 4六歩(47)
31 6四銀(53)
32 6六歩(67)
33 7三銀(64)
34 6七銀(68)
35 6四歩(63)
36 7七角(88)
37 6二飛(12)
38 7九玉(78)
39 8五歩(84)
40 5九角(77)
41 4五歩(44)
42 7七桂(89)
43 4六歩(45)
44 4八飛(28)
45 2四歩(23)
46 4六飛(48)
47 4四歩打
48 4七飛(46)
49 2五歩(24)
50 2七飛(47)
51 2二飛(62)
52 1七桂(29)
53 2四角(33)
54 7八玉(79)
55 5五歩(54)
56 同 歩(56)
57 3三桂(21)
58 4六歩打
59 4五歩(44)
60 8五桂(77)
61 8四銀(73)
62 8六歩(87)
63 4六歩(45)
64 5六銀(57)
65 9四歩(93)
66 6五歩(66)
67 9五歩(94)
68 6四歩(65)
69 9六歩(95)
70 9二歩打
71 同 香(91)
72 6六銀(67)
73 6三歩打
74 同 歩成(64)
75 同 銀(72)
76 6七飛(27)
77 7二金(61)
78 9三歩打
79 同 香(92)
80 同 桂成(85)
81 同 銀(84)
82 8五歩(86)
83 6四歩打
84 9五香打
85 4四桂打
86 9四歩打
87 同 銀(93)
88 同 香(95)
89 5六桂(44)
90 1五銀打
91 同 角(24)
92 同 歩(16)
93 4五桂(33)
94 9三歩打
95 7一玉(82)
96 9二歩成(93)
97 7三桂(81)
98 9三香成(94)
99 8一歩打
100 9五角(59)
101 6一玉(71)
102 8一と(92)
103 8六歩打
104 同 角(95)
105 6五歩(64)
106 同 銀(66)
107 同 桂(73)
108 同 飛(67)
109 6四歩打
110 4四歩打
111 5三金(43)
112 3一角打
113 5二飛(22)
114 8二と(81)
115 9七歩成(96)
116 7二と(82)
117 同 玉(61)
118 5三角成(31)
119 8七銀打
120 6七玉(78)
121 投了
まで120手で下手の勝ち
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
6、7筋の攻防です。75歩を守るには?
A 66銀 B 65銀右 C 68飛
第2問
攻めつぶされそうですが。
A 67銀打 B 47金 C 68金
第3問
つぶれていないか確認して受けます。
A 38銀 B 38金打 C 68飛
今日の棋譜20201223
昭和30年2月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第5局です。
大山先生の先手で矢倉です。
松田先生は3手で四手角にする作戦、少し前に見かけましたね。大山先生は48銀が早かったということでしょう、25歩22銀56歩51角79角33銀で2筋の受けを間に合わされます。
ということで腰掛銀、銀矢倉にするのだろうというところですが
7筋の位を取り、後手の四手角を拒否します。
位を守るために左金を繰り出すとは驚きました。
6筋の位も取り
四間飛車に。もう矢倉には見えません。
7筋が危ないようですが
金銀交換すれば61飛成があります。
7筋の位を保ち、銀を追い返して4筋の位も取ります。
6筋も押さえてしまう大模様になりました。
77角がおかしかったということになるのでしょう、64歩と合わせられて、77桂の対応ができません。
銀桂交換では先手不利になります。
ここは74桂を打てば駒損を回復できるのですが、72飛62桂成同飛というのは桂を渡して危ない(46桂~58銀がある)という判断で
37角81飛74銀
74同金同歩65銀、ここは65同金同歩82銀~73歩成が通れば先手有利です、怖くても踏み込むところではないかと思うのですが
72金を楽しみに受けに回ります。でも駒得で攻めているので松田先生が良くなるはず。
金をはがして76歩が入り
8筋の歩を切って77歩成の手筋。
角の質駒ができたので攻めつぶすチャンスです。銀を埋められても
76歩78金が入れば後手有利のはず。この66金でも良さそうなのですが、俗に47金のほうが堅実でした。
58桂57金46金、飛を殺されても
飛を切って22玉、まだ後手有利です。
66歩に58金同銀48角と攻めるのですが、金桂交換をせずに48角~37角成のほうがわかりやすかったです。
65歩に66桂が入って後手優勢にも思えるのですが
47金58桂成48金69桂成、後手の駒得が消えていきます。
71飛に62銀がおかしかったか、竜を引き付けられては何とも言えません。松田先生は42角が攻めに使えていないので難しいわけです。銀を見捨てて攻めるところだったのでしょう。
65歩に24歩、嫌なところに手を付けられました。
77歩23歩成同銀77桂
66飛同竜同歩29飛、王手成桂取りで泥仕合です。
24歩69飛14歩、駒損で後手を引くのでは指しにくくなったでしょう。
66飛に76歩は勝負手
62飛成77歩成同金、これで金損ですが
85桂と攻めて難しそうでした。41銀31銀53歩、これは先手有利でしょう。松田先生は戦力不足です。31銀を打たずに攻めるしかなかったです。
61歩に67飛成は大山先生らしいです。
77桂成同竜76歩同竜68飛、78竜の一手に
同竜同玉53角、先手玉も裸ですし、まだ形勢は難しいのですが、桂損で攻め駒が足りません。
25歩35角
76歩69桂
28飛38銀、いろいろ利かしが入ったのですが、先手玉を攻めつぶせないです。47金には39金で届かず
26飛成63飛
62歩73飛成66竜
67金79金
79同玉67竜78金、一進一退の攻防が続きます。
77歩成同金63竜、これで清算して
31角、先手玉が安全になってきました。
22銀86角成39飛
25歩23玉24桂、先手玉が堅くなり、後手の駒損が広がれば、次第に先手優勢へと変わります。
59飛成58金打19竜、香を補充しても
32桂成同玉82飛、今度は大山先生の攻める番です。
42桂52竜41金
61竜24歩。24同銀は23歩同銀22歩なので
51香に62銀、受けさせた駒を取れるので先手優勢です。62同馬から
もう少し指し手が続きましたが、ここまで。
大山先生の大模様でしたが、網は破れていたはず。松田先生が有利の時間が長かったのですが、寄せ切れずに泥仕合になり、すると大山先生のほうが得意な展開になります。
松田先生は1勝4敗で挑戦は失敗、この後2局は半香に指し込まれます。昔は平手、先手、香落ち、角落ち、・・・よりも細かくて、平香交り(半香)とか香角交りとか香香角とか、細かい手合いもありました。戦後の総平手の時代でも、王将戦だけは指し込み制だったのです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/02/13
手合割:平手
先手:大山王将
後手:松田茂行8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 8五歩(84)
7 7八金(69)
8 3二金(41)
9 2六歩(27)
10 4一玉(51)
11 4八銀(39)
12 3三角(22)
13 4六歩(47)
14 2二銀(31)
15 4七銀(48)
16 5二金(61)
17 5六銀(47)
18 5一角(33)
19 7五歩(76)
20 6二銀(71)
21 6六歩(67)
22 4二角(51)
23 6七金(78)
24 5四歩(53)
25 7六金(67)
26 3三銀(22)
27 9六歩(97)
28 9四歩(93)
29 6五歩(66)
30 4四銀(33)
31 6八玉(59)
32 6四歩(63)
33 同 歩(65)
34 5三銀(62)
35 7八玉(68)
36 6四銀(53)
37 6八飛(28)
38 6三金(52)
39 5八金(49)
40 3一玉(41)
41 2五歩(26)
42 7四歩(73)
43 同 歩(75)
44 同 金(63)
45 7五歩打
46 7三金(74)
47 6六銀(77)
48 6三金(73)
49 4五歩(46)
50 3三銀(44)
51 3六歩(37)
52 7三桂(81)
53 6五歩打
54 5三銀(64)
55 6九飛(68)
56 6二銀(53)
57 7七角(88)
58 6四歩打
59 5九角(77)
60 6五歩(64)
61 同 銀(56)
62 同 桂(73)
63 同 銀(66)
64 6四歩打
65 3七角(59)
66 8一飛(82)
67 7四銀(65)
68 同 金(63)
69 同 歩(75)
70 6五銀打
71 7七金(76)
72 7六銀打
73 6七金(58)
74 7七銀成(76)
75 同 玉(78)
76 7六歩打
77 8八玉(77)
78 8六歩(85)
79 同 歩(87)
80 同 飛(81)
81 8七歩打
82 7七歩成(76)
83 同 金(67)
84 3六飛(86)
85 6七銀打
86 7六歩打
87 7八金(77)
88 6六金打
89 5八桂打
90 5七金(66)
91 7三歩成(74)
92 同 銀(62)
93 4六金打
94 3七飛成(36)
95 同 桂(29)
96 2二玉(31)
97 6六歩打
98 5八金(57)
99 同 銀(67)
100 4八角打
101 6五歩(66)
102 6六桂打
103 4七金(46)
104 5八桂成(66)
105 4八金(47)
106 6九成桂(58)
107 7一飛打
108 6二銀(73)
109 7六飛成(71)
110 6五歩(64)
111 2四歩(25)
112 7七歩打
113 2三歩成(24)
114 同 玉(22)
115 7七桂(89)
116 6六飛打
117 同 龍(76)
118 同 歩(65)
119 2九飛打
120 2四歩打
121 6九飛(29)
122 1四歩(13)
123 6六飛(69)
124 7六歩打
125 6二飛成(66)
126 7七歩成(76)
127 同 金(78)
128 8五桂打
129 4一銀打
130 3一銀打
131 5三歩打
132 6一歩打
133 6七龍(62)
134 7七桂成(85)
135 同 龍(67)
136 7六歩打
137 同 龍(77)
138 6八飛打
139 7八龍(76)
140 同 飛成(68)
141 同 玉(88)
142 5三角(42)
143 2五歩打
144 3五角(53)
145 5七歩打
146 7六歩打
147 6九桂打
148 2八飛打
149 3八銀打
150 2六飛成(28)
151 2四歩(25)
152 同 銀(33)
153 6三飛打
154 6二歩(61)
155 7三飛成(63)
156 6六龍(26)
157 6七金打
158 7九金打
159 同 玉(78)
160 6七龍(66)
161 7八金打
162 7七歩成(76)
163 同 金(78)
164 6三龍(67)
165 3二銀(41)
166 同 銀(31)
167 6三龍(73)
168 同 歩(62)
169 3一角打
170 2二銀打
171 8六角成(31)
172 3九飛打
173 2五歩打
174 3三銀(24)
175 2四桂打
176 5九飛成(39)
177 5八金打
178 1九龍(59)
179 3二桂成(24)
180 同 玉(23)
181 8二飛打
182 4二桂打
183 5二飛成(82)
184 4一金打
185 6一龍(52)
186 1七角成(35)
187 2四歩(25)
188 5一香打
189 6二銀打
190 同 馬(17)
191 同 龍(61)
192 2八龍(19)
193 6四歩打
194 投了
まで193手で先手の勝ち