先週、アップルコンピュータがインテルCPUを積んだMac向けに、Windows XPを走らせるソフト「Boot Camp」の試作版を発表しました。
今までも「バーチャルPC」というMac OS上でWindowsを走らせるソフトはありました(私の持っているiBookにも入れてあります)。しかし、これはあくまでエミュレータ。動作速度にかなり難があり、あくまで「MacでWindowsが走る」という程度の代物と言っても良いくらいでした。使用するMacのスペックが高ければ、多少は快適なのかなとは思いますが、私のiBook(Power PC G3 600MHZ)では、Windows Meは重すぎました。
しかし、今回アップルから発表されたのは、MacでXPを普通に使用するためのソフト。これを入れると、MacがWindowsの走るマシンに変身!というものです。快適そうですな。
世界中のパソコンOSのシェアは圧倒的にWindowsな訳ですが、これは多数のPCメーカーが採用し、多数のソフト会社がソフト開発を行い、多数のハードウェアが対応した結果としての数字であり、OSの出来が数字に正当評価されたとは言いにくい部分もあります(それでも、WIndowsはXPになって、随分と安定したOSに進化したとは思いますが)。
Mac OSが全てにおいて素晴らしいという訳ではないですが、あまりに一社独走しているジャンルというのは、発展性に疑問符が付くのもまた事実。
今回の「Boot Camp」がMacユーザーを減らす結果になるのか?MacでWindowsが走るならMacを買おうという人が増えて、結果的にMacユーザーを増やす効果に繋がるのか?興味があります。
少なくとも今までの状況は、MacユーザーはWindowsも使える人が圧倒的多数(仕事などでやむなしな人も多いとはいえ)であるのに対して、Windowsユーザーの大半はMac OSを触った事無い人ばかりだった事を考えると、何%かの人がMacを買う動機付けに繋がるだけでも、結果は成功かもしれません。
圧倒的シェアと言えば、日本の携帯電話市場でシェア50%を超えるNTT DoCoMoが、三年連続で契約純増数(新規契約数から解約数を引いた数字)で二位という結果に終わった事が、先日のニュースで報じられていました。一位はKDDIのauです。
ドコモが独占的に携帯市場で儲けられなくなってきた数年前から、携帯の料金などのサービス競争が始まったのは、消費者としては歓迎すべき事です。ちなみに、純増数三位は「通話定額」を打ち出したウィルコム(旧 DDIポケット)でした。
パソコンのOSというジャンルは、先進的なようでいて保守的(古いOSとの互換性や共通性が重視される)な世界だけに、今回のアップルの発表と今後の展開は要注目です。
今回のBGM 犬と月 / Bonnie Pink