フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

売れる音楽 普通の音楽

2010-10-22 22:40:35 | ハロプロ2010
 モーニング娘。のコンサートのレポートを三回に分けて書いてみました。いかがだったでしょうか?現在のモーニング娘。のコンサートには、ハロプロの今が詰まっていたように感じます。トークである程度の笑いはとっていましたが、基本的に楽しむ箇所は歌であり、ダンスである。そして、その歌とダンスにかなりの手間を掛けてステージを作っていたように思います。

 先日、某掲示板にAKBヲタだけどこの動画を見てハロプロにゾクゾク来たとかいうスレッド(正確なスレタイは忘れました)があり、開いてみたらその動画とは「グルグルJUMP」の事であり、しかもその動画を見ながらAKB好きな者達が「何これ(笑)」と貶す流れになっていたので見るのをやめました。
 何が「何これ(笑)」なんだコノヤロと言いたいところですが(苦笑)、まあ今の普通過ぎるほど普通の大衆音楽に変化したAKBを評価しているタイプの人から見れば、確かに「何これ(笑)」なんだろうなと諦めます。何故ならば「グルグルJUMP」は大衆の方を向いて作られた音楽ではないもの(苦笑)。現場にて観た事のある人ならば理解してもらえると思いますが、この曲はコンサート会場でメンバーと一緒になって「踊る阿呆に見る阿呆」になるやめの曲ですから。

[HD LIVE] Hello!チャンプル - 「グルグルJUMP」「ピリリと行こう!」


 ハロプロの音楽ってパッと見のわかりやすさはないですよ。これはかつてモーニング娘。が大ヒットしていた時代から変わらない。歌詞や音に色々仕掛けがあって、何度か聴いているうちに「ナルホド」と理解できてハマっていく。そんなタイプの楽曲が割と多い。これって大衆音楽として売っていくためにはマイナス要素ではあります。わかりやすさが足りないというやつです。
 その「わかりやすさ」というものを最大限に押し出して、むしろわかりやすさを前提に作っているのが最近のAKBソングです。そりゃ売れますよ。大量に買われるために、大量に買われるような曲を作っている。コンセプト作りに長けた構成作家が作詞している訳だし。
 それをやってきていないハロプロは同じ土俵に上がるのは基本的に諦めている。というか、AKB出現以前からそういう土俵に上がるつもりはない訳です。例えば、エイベックスサウンドと一線を画してきた歴史もあります。
 ハロプロは、そういう大衆音楽をあまり聴かない人のための音楽なんだと自分は昔から思っています。

 '90年代くらいからでしょうか、邦楽はカラオケで歌われる事を重視して作られてきた流れがありました。歌いやすさ、歌詞も含めてサビで盛り上がる作り。妙なヒネリは要らないという作りです。
 自分はそういうワンパターンな押しつけのわかりやすさが嫌で、一時期邦楽への興味を失くしかけていた時期がありました。そういう自分には、モーニング娘。の楽曲を知った時はその作りを新鮮に感じたものです。音楽評論家兼ミュージシャンの近田春夫氏も雑誌の連載で、「つんく♂がモーニング娘。や松浦亜弥で、小室サウンドなどの既存の邦楽の売れるフォーマットに風穴を開けたのは意義があった」と以前書いていたと記憶しています。自分もそう感じています。

 アイドルポップスというものは、ある程度自由で多彩で良いと私は思っています。勿論、普通の事を普通に歌ったアイドルポップスもあって良い。ポップスとは大衆音楽である訳ですから、その道も正しい。今のAKBもアリだと思います。
 でも、その普通こそが正道であって、他は邪道というのはアイドルポップスに於いては違うと断言します。「グルグルJUMP」みたいな曲を楽しめない人はアイドルポップスを楽しみきれていないとも思う。
 勿論、出来映えに対する疑問、曲調に対する好みからイマイチに感じるという意見ならわかります。ただ、こういう音楽をやっているハロプロはダメだなどという訳では決してない。それを言いたいです。
 自分は夏にスマイレージや真野ちゃんや℃-uteのシングルを批判しましたが、発売するタイミングや、しっかりしたコンセプトが感じられるならアリとも思っています。いずれも曲自体は酷いという訳ではなかった。
 ただ、タイミング的に悪かった。ハロプロ以外のアイドルを見渡せば、AKB以外のアイドルはなかなか楽しいコミカルソングをシングルでリリースしている。AKBだって渡り廊下走り隊はなかなかユニークなシングルを発売していたりした。
 そういう流れでハロプロもコミカル路線をリリースするなら、よく練って出してほしい。それに尽きます。

 では肝心の出来映えはどうなんだろう? 最近のハロプロに関してはそこに疑問を感じている人も多いかもしれません。
 でも、この一年くらいに色んなアイドルポップスを聴く機会に恵まれましたが、ハロプロが特に劣っているという訳ではないという事にも気づきました。むしろ、最近のモーニング娘。のアルバムやC/W曲みたく、或いはBuono!のアルバムみたく粒揃いな感さえあります。
 つまり、音楽的に見た場合は実は女性アイドル自体が既に頭打ちなジャンルなのではないか?などと最近疑い始めています。
 そうなって来ると、人気の安定のために浮動票より熱狂的ファンの数が大事になってくるのではないか?そういう層を取り込むには普通に分かりやすい音楽よりも、聴いていくうちにツボにくるタイプの音楽をやっている者が強いのではないか? これはアイドルに限らない、音楽業界全般に言える話です。ハロプロ擁護するにしても強引過ぎる?そう思われてしまいそうですが、そう思うのです。
 しかし、チャートを見てみれば売れているのは、普通の歌を普通に歌っているAKBや嵐なんですが、嵐だって昔は今より幅広いジャンルを歌っていたし、AKBもデフスター時代はそうだった。敢えてB級路線で行く潔さもあった。でも、それでは売れないから路線を変えてどちらも成功したのだ。問題はまったくない。売上を得るためには、普通を普通にするのが一番。そうなるのでしょうか?

 結論は出さないでおきます。ちなみに、私はSMAPのベストCDを持っていますが、SMAPソングでは「世界で一つだけの花」や「夜空ノムコウ」より、「ダイナマイト」「$10」が好きな人間なのではあるんですが(苦笑)。

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6 コメント

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Unknown (ちゃっきー)
2010-10-22 23:45:06
こんばんは!毎日拝見させていただいています。
コメント無精なのが申し訳ないのですが・・・汗

今回の記事もアルファさんの思いがひしと伝わってくる内容でした。
私はまだハロプロに関しては新参の部類で、まだ深い考えを持てていない、もといわかっていないのですが、こうしてアルファさんの記事を見ていると「なるほど!」と思うことがたくさんあります。

今までアルファさんが最近のハロプロの曲の出し方に対して疑念を持つ気持ちは私にも分かる気がします。
「本気ボンバー」「Danceでバコーン!」など、単体で見たらむしろ好きな方です。
やっぱり練ってしっかり考えてやっていかないと、いい流れは作れないものですね。


ついでに私はSMAPでは「君と僕の6ヶ月」「君色思い」そして同じく「$10」が好きですね^^
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音楽 (べんじー)
2010-10-23 08:30:34
女性アイドル自体が頭打ち・・・そうだと思います。
AKBが今トップを走っていますが、全盛期のモー娘。さんには到底及びません。

コミュの手段が格段に増え、動画投稿も個人で出来る時代。CDからDLへ。
「国民的アイドル」が生まれにくい時代かもしれません。

今の「国民的アイドル」は石川遼君や浅田真央ちゃんだと思ってます。
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どうでも良いが… (きんや)
2010-10-23 20:37:26
こんなハロコンでしか歌われないようなマイナーな曲をよく見付けたな…と。
俺もあまり好きな曲でもないし、ふ~ん…って感じですね。
まぁ、管理人さんが言う通りの曲なんでこれでハロを判断されてもねえ…。
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Unknown (やま)
2010-10-23 23:41:32
統率の取れない文章ですいません。

それにしてもグルグルJUMPをよく見つけたなぁって思いました。

グルグルJUMPは我を忘れて踊りますよね。
たぶん初めて行った方はとまどいますよね…。私も娘。秋紺で初めて披露された時はどうしようかと思いました。

ハロプロはこんな曲ばかり歌っているわけではない。
ただたまにはこんな馬鹿騒ぎをする曲があってもいいのではないかとは思います。
ただシングルで出されるとちょっととは思いますけど…。
そこらへんの時期やタイミングの見極めが事務所は下手だと思います。

AKB48が売れている枚数からしたら国民的アイドルかもしれません。しかし、日本を代表し世界に胸を張って言えるアイドルかといわれると私はNOといいます。
個人的にはべんじーさんがおっしゃるように国民的アイドルというのは浅田真央さんとかそういう方のことを今はさすのではないかと思います。
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Unknown (あき)
2010-10-26 02:23:02
難しいなあと思います。
私が大好きだったバンドは「するめ曲」ばかりのバンドで・・要するに聴けば聞くほど味が出る・・ファンにしてみたら本当にいい曲と思っても、一般の人からはインパクトの弱いスルー曲だったようです。そのときは「いくら聞き込めばいい曲でも、足を止めてもらえないとだめだ」と感じていました。
ですが、わかりやすさだけを求めてしまう今の風潮は「つまらないな」って思います。

私が私の好きなグループに感じること。それは「同じ土俵なら某嵐(あ、名前出してしまいました)にも負けないと思いたい。でも売れてるからって追っかけることはしたくない」という相反する思いです。
一般の人にも受け入れられる「親しみやすさ」と、熱狂的なファンも満足できる「コアな部分」・・・共存は難しいのでしょうか
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未来 (アルファ@管理人)
2010-10-26 23:25:42
コメントありがとうございます。

>ちゃっきーさん
「君色思い」いいですね。自分は他には「朝日を見に行こうよ」とか好きです。
ハロプロはこお数年迷走中でして、その結果どうなったかが現在の状況です。それに対して我慢出来ずに去ってしまった人も多数います。
しかし、新たにファンになるちゃっきーさんのような方も結構いるのです。だからこそ、新しいファンを失望させないように事務所には頑張ってほしいのです。それでこうやって意見を書かせてもらっています。
コメント、好きな時にマイペースで書いていただければOKです。ファン歴がいろんな方からコメントあった方がブログ的にも面白いと思いますので、思いのたけをぶつけて書いてください。

>べんじーさん
私が危惧しているのが、メディアがとりあえず人気があるからという事で、バラエティやグラビアにAKBを使過ぎるることです。
その結果、他のアイドル達のメディア露出量が減りつつあります。AKBのブームみたいのが終わったあとアイドル界がどうなっているのか?良い未来は想像出来ないです。
国民的アイドル、まさにその通りだと思います。

>きんやさん
確かに(笑)。
ハロプロはどのグループも、コミカルとシリアスの両方を兼ね備えているんですよね。その片側だけ捉えて決めつけされても困りますよね(苦笑)。℃を「ドドンガドン」だけで評価しているようなものです。

>やまさん
シングルで出されて失敗した例が「直感2」ですね。
「グルグルJUMP」は現場だと異様ですよね(苦笑)。その異様さがある意味、異次元的であり、そこに同化出来るようになると抜け出せない中毒性の高い曲なのかもしれません。
国民的という言葉の重みを考えたら、世界の舞台と繋がっている人というのが適切であると私も思います。

>あきさん
世の中のものには「陰と陽」があるように、音楽もそういうものだと思う自分はマイナーで売れ線とは無縁な事をやっている歌手の方に気持ちが傾くタイプです。
ストリートスライダーズというバンドが好きだったのですが、そのバンドもそういうバンドでした。するめ曲ではメジャーは難しいかもしれませんね残念ですが。
売れているアイドルと同じ事をやらず我が道を行くアイドルこそ、長い目で見れば正解かもしれません。負け惜しみではなく私はそう思います。
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