二人の阿国
出雲の阿国像(京都市東山区 by 「Wiki」)
最近、この像と同じ阿国像が地元有志の運動により、出雲市大社町の吉兆館に建てられた。
「伝承によれば、出雲国松江の鍛冶中村三右衛門の娘といい、出雲大社の巫女となり、文禄年間に出雲大社勧進のため諸国を巡回したところ評判となったといわれている。」
「慶長8年(1603年)春に北野天満宮に舞台をかけて興行を行った。 男装して茶屋遊びに通う伊達男を演じるもので、京都で大変な人気を集めた(「当代記」)。同年5月には御所でも「かぶき踊り」を演じた。阿国は四条河原などで勧進興行を行った。なお、阿国の踊りをややこ踊りとする他、念仏踊りと記した史料もある。」
「阿国自身は慶長12年(1607年)、江戸城で勧進歌舞伎を上演した後、消息がとだえた。慶長17年4月(1612年5月)に御所でかぶきが演じられたことがあり、阿国の一座によるものとする説もある。」
「没年は慶長18年(1613年)、正保元年(1644年)、万治元年(1658年)など諸説あり、はっきりしない(二代目阿国がいたのではないかという説もある)。出雲に戻り尼になったという伝承もあり、出雲大社近くに阿国のものといわれる墓がある。また、京都大徳寺の高桐院にも同様に阿国のものといわれる墓がある。」(「Wiki」より)
私は笙子さん夫婦のことが気になり、久しぶりに千年椋の木のある氏神様を詣でました。本殿を拝み、椋の木を見上げると心が静まってきました。社務所を覗くと笙子さんがいました。
あっ、畝本さん、・・・。不意に入ったので驚いた表情でした。
よかった。今日はお休みですか。
いえ、長期休暇です。
えっ、もしかてお目出度。
そうです。
えっ、そりゃおめでとうございます。ご主人、あ、もちろんご両親も、お喜びですね。
ありがとうございます。
いや、私は何の用事もありません。ご神木を拝みにきました。
椋の木ですか。・・・畝本さん、ご神木はもう一本あるんです。私もここに嫁いで初めて知りました。
ええっ、それは初耳。
裏山の楠木です。これも数百年は経つそうです。・・・本殿の前から樹のてっぺんが見えますよ。・・・そう言われて私は外に出て見ました。
ああ、あの樹ですね。なるほど大樹ですね。・・・すると、ご神木が二本ということですね。
そうです。中から笙子さんがそう言いました。
それで、お話ししたいことが・・・。私は急いで中に入りました。
ご神木が二本でしょ。そのことを郁子さんにお話ししたことがありますけど、その後で電話があって、・・・。
どういう・・・。
湖笛で二人の阿国という企画があるらしいのです。事実、阿国が有名になると、いろいろな国で阿国を真似た歌舞伎が上演されたそうです。
そうですか。それで・・・。
私がちょうど出雲大社の巫女の仕事をしていますので、共演してくれと・・・。
ええっ、すごい企画じゃないですか。
でも、断りました。・・・お腹の子どものことを考えました。
・・・。
そしたら郁子さんは、何年でも待つとか仰いました。で、困っているんです。
ご主人は・・・。
絵の仕事はどうするのかと・・・。
・・・。
絵と掛け持ちということになると、どちらもだめになってしまう気がします。・・・私はこれも喜多川さんの発想だなと気づきましたが、暫く何も言えなくなりました。
←クリック募金にご協力ください。
楠木の大樹
上のの写真は「ガルテン・ブログ」より引用 多謝>
出雲の阿国像(京都市東山区 by 「Wiki」)
最近、この像と同じ阿国像が地元有志の運動により、出雲市大社町の吉兆館に建てられた。
「伝承によれば、出雲国松江の鍛冶中村三右衛門の娘といい、出雲大社の巫女となり、文禄年間に出雲大社勧進のため諸国を巡回したところ評判となったといわれている。」
「慶長8年(1603年)春に北野天満宮に舞台をかけて興行を行った。 男装して茶屋遊びに通う伊達男を演じるもので、京都で大変な人気を集めた(「当代記」)。同年5月には御所でも「かぶき踊り」を演じた。阿国は四条河原などで勧進興行を行った。なお、阿国の踊りをややこ踊りとする他、念仏踊りと記した史料もある。」
「阿国自身は慶長12年(1607年)、江戸城で勧進歌舞伎を上演した後、消息がとだえた。慶長17年4月(1612年5月)に御所でかぶきが演じられたことがあり、阿国の一座によるものとする説もある。」
「没年は慶長18年(1613年)、正保元年(1644年)、万治元年(1658年)など諸説あり、はっきりしない(二代目阿国がいたのではないかという説もある)。出雲に戻り尼になったという伝承もあり、出雲大社近くに阿国のものといわれる墓がある。また、京都大徳寺の高桐院にも同様に阿国のものといわれる墓がある。」(「Wiki」より)
私は笙子さん夫婦のことが気になり、久しぶりに千年椋の木のある氏神様を詣でました。本殿を拝み、椋の木を見上げると心が静まってきました。社務所を覗くと笙子さんがいました。
あっ、畝本さん、・・・。不意に入ったので驚いた表情でした。
よかった。今日はお休みですか。
いえ、長期休暇です。
えっ、もしかてお目出度。
そうです。
えっ、そりゃおめでとうございます。ご主人、あ、もちろんご両親も、お喜びですね。
ありがとうございます。
いや、私は何の用事もありません。ご神木を拝みにきました。
椋の木ですか。・・・畝本さん、ご神木はもう一本あるんです。私もここに嫁いで初めて知りました。
ええっ、それは初耳。
裏山の楠木です。これも数百年は経つそうです。・・・本殿の前から樹のてっぺんが見えますよ。・・・そう言われて私は外に出て見ました。
ああ、あの樹ですね。なるほど大樹ですね。・・・すると、ご神木が二本ということですね。
そうです。中から笙子さんがそう言いました。
それで、お話ししたいことが・・・。私は急いで中に入りました。
ご神木が二本でしょ。そのことを郁子さんにお話ししたことがありますけど、その後で電話があって、・・・。
どういう・・・。
湖笛で二人の阿国という企画があるらしいのです。事実、阿国が有名になると、いろいろな国で阿国を真似た歌舞伎が上演されたそうです。
そうですか。それで・・・。
私がちょうど出雲大社の巫女の仕事をしていますので、共演してくれと・・・。
ええっ、すごい企画じゃないですか。
でも、断りました。・・・お腹の子どものことを考えました。
・・・。
そしたら郁子さんは、何年でも待つとか仰いました。で、困っているんです。
ご主人は・・・。
絵の仕事はどうするのかと・・・。
・・・。
絵と掛け持ちということになると、どちらもだめになってしまう気がします。・・・私はこれも喜多川さんの発想だなと気づきましたが、暫く何も言えなくなりました。
←クリック募金にご協力ください。
楠木の大樹
上のの写真は「ガルテン・ブログ」より引用 多謝>