80歳に向けて・「新風来記」・・・今これから

風来居士、そのうち80歳、再出発です。

雨が、降っている。

2015年09月01日 18時01分02秒 | 考える
9月初日、厚い雲が空を覆い、静かに雨が降っている。 

向かいの屋上のテレビアンテナ、
カラスが一羽、翼をたたんで止まっている。
心なしか、うなだれているようにも見える。
何故か、もの悲しい光景だ。

静かな、そして薄暗い朝。


自分の存在価値について疑問を感じる時、人は、初めて自分を見つめ直す。

はたして、自分は誰かの役に立っているのか?
誰かにとって、自分は必要な存在なのだろうか?

自分を抑え込んで、他人にとって「いい人」で一生を終えるのも、
それはそれでいいのかもしれない。         
だが、自分自身に対して、常に後ろめたさがつきまとう。


それとも、私は私、他人は他人。
それはそれで、また、いい。

が、今度はそれで後悔しないのか?
自分と他人・・・、他人の一員としての自分・・・。


このまま、独り、ただ生きていく事への後ろめたさ。 
誰に対して・・・?

集団との微妙な思考の差を、どう調整していったら良いのか迷っている。
自分には、集団から独立するだけの考え方、そして力が無い。

自分は無能だ!!
この歳になっても、そういう思い込みから逃れられない。
無論、無能である事には異論は無い。

しかし、本心は常に異を唱えている。
「それでは生きている意味も価値もないではないか。」
「何か、自分にも出来ること、自分の役割が、どこかにあるはずだ。」

かくて、どうどうめぐりの迷路に迷い込む。 


それはさておき、
このところ、何もかもが嫌になってきた。
頭の芯が、ぼぉ~っとしている。  
・・・もっとも、これはいつものことなのだが。


仕事がしたい。  
何か夢中になれることがあれば。

仕事は、何か好きな部分が無ければ続かない。

このところ、連日、職安に通っている。 
しかし、当方が、あと1年足らずで70歳では、さすがに求人もない。
特別な技術でもあればともかく、
何の取り柄もない、ただの爺さんを雇ってやろうという
酔狂な経営者はいないようだ。

ならば、自分で会社を立ち上げて・・・という話しを
以前、どこかで読んだ記憶があるが、私には到底無理な相談だ。


毎日、そんなことを考えて過ごしていると、
自分の存在価値がいかに小さいかを思い知らされる。
今さらながら、過去の不勉強を反省する。

もっとも、いくら実力があろうと、70歳という年齢が変わることはない。

考えていると、出てくるのは、アイデアではなく、ため息ばかりだ。
これでは、全く、しゃれにもなりゃしない。


雨かぁ・・・!!
もっとも・・・
雨だからチャンスだとも言える。

職安、若い人と並んでパソコンで職探し。
  ・・・!!!
求人票で好条件の職場を見つけた・・・!!
と、思ったが、よく見れば、「定年制あり 一律65歳」

なるほど、そんなに社会は甘くない・・・ということだ。

その上、何もせずとも、日を追うごとに、さらに私は老いぼれていく。


酒は涙か、溜息かぁ~♪・・・昔、そんな唄があった。 
藤山一郎さん・・・だったか。

私の今の心境(?)を歌っているようだ。

雨は涙か、ため息か・・・独りうなだれ、溜息をつく。
暗い小部屋で独り吸う、タバコの煙が目に染みる。  


・・・雨が・・・降っている。

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