あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: YB125SP、しまなみ海道_『よし正』&積善山お花見タンデムツーリング

2013年03月31日 | 旅するシーカヤック
2013年3月31日(日) お花見シーカヤックツーリング&地元の公園でのお花見を楽しんだ翌日は、YB125SPで日帰りツーリング。

昨日のお花見の時、『どや、明日はバイクでツーリングに行かんか?』 『どこへ行くん?』
『そうやな、とびしま海道で岡村島まで行って、そこから大三島にフェリーで渡って、しまなみ海道でどうかな』 『ええよ』
『じゃあ、お昼ご飯は久し振りに”よし正”へ行ってみようか。 生口島からすぐやから』

と言う訳で今日は、久し振りに妻とタンデムツーリング。

とびしま海道に渡る最初の橋は、安芸灘大橋。

ここは回数券を買ってあるので、YB125SPに取り付けてある時計のバンドを利用して、チケットホルダー代わり。 『いやあ、ここに腕時計を取り付けておくと便利だなあ』

曇りで朝は少し寒いが、無事に岡村港に到着。

チケットを購入し、9時15分のフェリーで大三島へ。


***

大三島を走っていると、気になる景色が眼に入ってきた。 『お、ちょっと寄り道してみようか』

こんな気軽な寄り道ができるのが、バイクツーリングの良い所。 桜と菜の花のコントラストが美しい。

大三島から生口島へ。 最初の目的地は、『パティスリー、オクモト』

前回のツーリングで下見を済ませているので、今日は妻をご案内。



レモンゼリー、レモンチーズ、そしてシュークリームを買い、イートインでコーヒーを飲みながら分け合って食べる。

『お、このレモンゼリー、爽やかな食味だなあ。 美味い』 『へえ、このシュークリームはおいしいね。 サクサク、トロリ。 これは気に入った』

***

『ごちそうさまでした』 パティスリーオクモトさんを後にし、フェリーで岩城島へ。

いつもは、生名島からシーカヤックで渡る岩城島。 シーカヤックツーリングの時にいつも見ているフェリーに乗っている自分が居るのは、少し不思議な気分。

フェリーを降りると、まずは『よし正』さんに直行。

店に入ると、若奥さんが居られた。

『こんにちは』 『あ、いらっしゃい!』 『今日はバイクで来ました』
すると笑いながら、『そうですよね、いつもはカヤックですもんね。 じゃあ、注文が決まったら声を掛けてください』

メニューをチェックし、今日は、レモンポーク特上ロース焼き定食と、一番人気だというレモンポークの豚カツ定食。

『いやあ、旨そうだなあ』

『お、この豚カツはジューシーでおいしいね』 『ロース焼きもたまらんなあ』

『ごちそうさまでした。 また来ます』

***

少し早いお昼ご飯の後は、積善山に登ってみる。 来週は、桜祭りなので交通規制があり、桜が咲いた積善山にバイクで上れるのは今週末ならでは。

麓の公園は、桜が満開。

ワラビも見つけて、少しだけ採取。 『いやあ、春だなあ』







途中、バイクで登りながら、景色が良いとチョコッと停めては眺めて撮影。 『なかなか綺麗だねえ』

頂上付近の駐車場にバイクを停め、歩いて頂上の展望台へ。

ここからは、生名島や弓削島、佐島などなど、普段はシーカヤック&自転車で遊んでいるエリアが一望できる。

曇り空で少し霞んでいるのが残念ではあるが、やはり絶景である。

『いやあ、積善山。 とっても好かったね』

最高のお花見タンデムツーリングである。


***

下山し、フェリーで生口島に戻る。 高そうなバイクと偶然並ぶ、新車で16万円代のYamaha中華バイク。 これで充分!

生口島からは、沢港からのフェリーで三原の須波へ。


帰る途中、安芸津を走っている時に、ふと思い付いた。
『今日はシチューの予定だったよね。 肉を買って帰ると言ってたけど、牡蠣でもできるかな?』 『うん、牡蠣でもシチューはできるよ』
『よし、じゃあ今日は牡蠣を買って帰ろうか』

しばらく走り、牡蠣屋さんが並ぶ通りでバイクを停め、初めて訪れる牡蠣屋さんへ。

『こんにちは。 牡蠣、ありますか?』 『殻付き? それとも剥き身?』 『はい、剥き身が欲しいんですが』

『どれくらい?』 『500gほど』 すると、いったん奥に入って出て来られ、『今日は粒が小さいんしか残ってないんじゃけど』
『ええ、小さいのでいいですよ』と言ったのだが、奥さんは作業場に居られた方と顔を見合わせ、『でもやっぱり、うちの牡蠣は大粒じゃないとねえ』

しばし間があり、『じゃあ、牡蠣を打つけん、少し待てるかね?』 『え、待てますけど。。。』

『じゃあ、コーヒーでも入れてあげんさい』と小さな娘さんに言い、また電話をするようにとも。 どこに電話するんだろうと思っていると、『ちょうど船で出とって、剥き身用の牡蠣を採りに行っとるけん、早う戻るように言うたんよ』との事。


『どうもすみません』とコーヒーをいただきながら、船で戻ってきた採りたての牡蠣を打ち始められたのを眺める。


目の前で牡蠣打ちされているのを見ながら、しばし四方山話。
『今日は花見じゃったん?』 『ええ、とびしま海道を走って、岡村島から大三島に渡って、岩城島で花見をして帰りなんです』
『咲いとった?』 『ええ、頂上辺りはまだ7-8分咲きじゃったですが、麓から中腹は満開できれいでしたよ』 『そりゃあえかったねえ』


『今年は牡蠣、どうじゃったですか?』 『今年はねえ、去年の夏にあんまり雨が降らんかったろう。 ほじゃけえ、栄養が少のうて身の入りがあまり良うないんよ』
『やっぱり、山から栄養が流れて来んと駄目なんですね』 『そうなんよ』

『私は趣味がシーカヤックで、よう海にでるんですが、最近はホンマにどこ言っても海が透明で。 やっぱり栄養分は減っとるんじゃないですかね。 場所によっちゃあ、栄養分が減って海苔ができんようになった言うて聞きますもん』 『へえ、ほうね』

***

ふと、カレンダーを見ると。。。
小さな娘さんに、『ねえ、キスマイのファンなの?』

するとお母さんが、『長女がファンなんですよ。 今日は、友達の所に遊びに行っていて居ないけど』

『なるほど、カレンダーにCDの発売日が書いてあったんで』 すると次女らしい女の子が壁を指差し、『あそこにポスターがあるよ』

『ほんまや』 いやあ、若い娘らにはキスマイって人気なんやなあ。


『ところで、牡蠣打ちは連休位までですか?』 するとご主人が、『この牡蠣は、”牡蠣小町”いうて夏でも食べられる牡蠣なんよ』
『すると、どっかの水産試験場で開発されたんですか?』 『そうよ。 音戸の水産試験場』 へえ、そうなんだ。

『夏になっても抱卵せんけえ、どんどん大きゅうなって、おいしいで』 『なるほど』

『いやね、昔結婚した頃に、坂に住んどったんですが、そこの一階の大家さんが牡蠣屋さんで。 毎年5月連休明けくらいまで牡蠣打ちされよった記憶があるんですよ』
『そのころは、冬になると時々500円玉一つ握って下に降り、これだけ分牡蠣分けてください、いうて買うては晩ご飯のおかずにしよったのが懐かしいですね』

そう、まだ新婚で24-25歳の頃だから給料も安く、今のようにいろいろと旅行に行ったり、1kgの牡蠣を気安く買える経済状況ではなかったのだが、それでもフェスティバキャンバストップで車中泊しながらの貧乏旅行を楽しんでいた。 いやあ、今想い出してもやはり楽しい時期であったなあ。

目の前で牡蠣を打っていただき、どんどんと牡蠣殻が積み上がり、剥き身の牡蠣が増えていく。

『どれだけ買う? 1kg言いよったけど、この牡蠣は”かき小町”で高いけん、500gでもええよ』 『いいえ、船で持って帰ったばかりの牡蠣を目の前で打ってもろうて、これも何かの縁ですけん、もちろん1kg買いますよ』

『ほうね』 『いやあ、打ち立ての牡蠣、食べるんが楽しみです』

『ありがとうございました。 また、買いにきますけん』 『今度買いにくるときは、事前に電話してもらうと助かるよ。 うちは、こじんまりとやっとるけえ』
『はい、分かりました。 また来ます』

『ありがとうございました』と、小さな息子さん、娘さんに店の前で見送られ、バイクで家路につく。

***

『いやあ、今日はパティスリーオクモトのスイーツも美味しかったし、よし正のお昼ご飯も最高だった。 積善山の桜も綺麗だし、偶然入った牡蠣屋さんでは、採りたて&打ち立ての”かき小町”を手に入れることができた。 こんなに充実した旅ができて、この週末も本当に楽しかったなあ』 『ほんとね』

『どや、ほんまに俺って最高のプランナーやろ。 偶然入って、あの面白い牡蠣屋さんや。 ほんま、すごい嗅覚しとると自分でも感心するわ』 すると妻は笑いながら『またでた。 でもほんとそうよね。 楽しい休みだったわ』 『それにしても、今度から牡蠣はあの牡蠣屋さんに決まりやな』

家に戻ると、牡蠣シチューと牡蠣のオリーブオイルソテーでビールを楽しむ。 『うん、美味い!』

YB125SPで行く『とびしま海道&しまなみ海道』タンデムツーリング。 またまた、最高の週末であった。 さて、来週はどこ行こう?

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