眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

嘘の理由

2009-02-23 | 
友人が満開の桜の下で微笑んだ
 風が吹きぬけ
  僕らは煙草を吸いながら
   まるで17歳の頃のように笑った

    吹き抜けの美術館のロビーで
     飽きもせず並ぶ絵に見とれた
      壁の白が美しい街並みの憂愁は
       忘れかけた感情
        あとどれくらい
         苦しいほどに人を愛せるのだろう?

         すべてを投げ捨てたい
          そんな夢を見て
         
      桜の花びらが宙空を舞う

     理由なんかさ
    要らないよね
   友人はまた微笑んだ
  風が吹き抜ける
 そうして
そうしてまた日常に埋没する
 まるで大昔に沈んだ大陸の伝説のように
  僕らは世界に沈み行く
   信じている
    僕の嘘に微笑んだ春の陽気は
     穏やかな嘘を優しく包み込む
      薬包よりも手際よく

       理由なんか要らないよね
      
        僕はつまずき路上に這いつくばった
         記憶が混濁する前に
          誰に何を伝えるべきなのだろう?
           ショットグラスで煽るマイヤーズラムの記憶

           桜の木の下
          散り行く花びらの輪廻に憂いも見せず
         僕らの曖昧な記憶と
        未来は瞬間の意味の無い羅列

       理由なんて要らないよね

        君が微笑んだ

       永遠に続く物など
        ありはしないのに

         永遠の為に記憶の歌を歌う

          僕は
           僕は穏やかな嘘を優しく包む

            薬包よりも手際よく

             優しい嘘を包みこむ



     
コメント (3)
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