お伽話
2010-10-09 | 詩
お伽だよ
狐が皮肉に嘲笑した午後
二日酔いのあたまで薬を飲んだ
何時か見た筈の風景がノイズで遮断される
僕の目は霞んでいて
庭の赤い花がぼやけて見えた
どうして太陽が昇っているのか不思議だった
苦しくて
何故だかとても苦しくて
僕はバーボンのボトルに口をつけた
あたまが酷く痛かった
胃液が逆流した
口の中に酸味が飽和する
焦燥感は限界に達し
煙草に火を付けては消し
ため息の混沌の中
不条理な世界をテレヴィジョンで確認した
苦しくて
誰かと話をしたかった
暗闇で怯えたあの記憶が蘇り
呼吸困難に陥りかけた心肺機能に意識が散在した
帰りたかった
僕は僕自身に語りかけた
全体僕の居場所は何処なのだろう?
今日は雨だ
窓ガラス越しに雨脚を追いかけ
虚飾した世界の分別に吐き気が止まない
どうしてこんなに苦しいのだろう?
どうして太陽が昇っているのだろう?
どうして雨が降っているのだろう?
どうして僕は貴方に会えないのだろう?
脈拍が上がった
とくん
とくん
とくん
昔々お城には眠り姫がいて
姫君は永遠に起きる事が無かった
彼女は生きているのに起きる事を拒絶した
緑の森の伝説の城
そこへ辿りつく前に
僕らは湖のほとりで鏡の国の魔女に出会ってしまったのだ
深い井戸の底に化石が眠っている
あれが前世での僕自身だった事に
気付くかなかったのだ
終わりは
近いようで永遠に訪れない
哀しみの振動が心臓の拍数に同調する
永遠が訪れたのだ
思考を停止させるのだ
眠り姫の様に
静かに呼吸をしている
薄紅色の
ガラス細工の唇
お伽だよ
狐が皮肉に世界を嘲笑する
脈拍が上がる
とくん
とくん
とくん
ねえ
どうしてこんなに苦しいのだろう?
ベットに横たわり
毛布をあたまから被って
呼吸が乱れないように
意識を唯集中させる
お伽だよ
大人の顔をした狐が
僕の人生を皮肉に嘲笑する
とくん
とくん
とくん
狐が皮肉に嘲笑した午後
二日酔いのあたまで薬を飲んだ
何時か見た筈の風景がノイズで遮断される
僕の目は霞んでいて
庭の赤い花がぼやけて見えた
どうして太陽が昇っているのか不思議だった
苦しくて
何故だかとても苦しくて
僕はバーボンのボトルに口をつけた
あたまが酷く痛かった
胃液が逆流した
口の中に酸味が飽和する
焦燥感は限界に達し
煙草に火を付けては消し
ため息の混沌の中
不条理な世界をテレヴィジョンで確認した
苦しくて
誰かと話をしたかった
暗闇で怯えたあの記憶が蘇り
呼吸困難に陥りかけた心肺機能に意識が散在した
帰りたかった
僕は僕自身に語りかけた
全体僕の居場所は何処なのだろう?
今日は雨だ
窓ガラス越しに雨脚を追いかけ
虚飾した世界の分別に吐き気が止まない
どうしてこんなに苦しいのだろう?
どうして太陽が昇っているのだろう?
どうして雨が降っているのだろう?
どうして僕は貴方に会えないのだろう?
脈拍が上がった
とくん
とくん
とくん
昔々お城には眠り姫がいて
姫君は永遠に起きる事が無かった
彼女は生きているのに起きる事を拒絶した
緑の森の伝説の城
そこへ辿りつく前に
僕らは湖のほとりで鏡の国の魔女に出会ってしまったのだ
深い井戸の底に化石が眠っている
あれが前世での僕自身だった事に
気付くかなかったのだ
終わりは
近いようで永遠に訪れない
哀しみの振動が心臓の拍数に同調する
永遠が訪れたのだ
思考を停止させるのだ
眠り姫の様に
静かに呼吸をしている
薄紅色の
ガラス細工の唇
お伽だよ
狐が皮肉に世界を嘲笑する
脈拍が上がる
とくん
とくん
とくん
ねえ
どうしてこんなに苦しいのだろう?
ベットに横たわり
毛布をあたまから被って
呼吸が乱れないように
意識を唯集中させる
お伽だよ
大人の顔をした狐が
僕の人生を皮肉に嘲笑する
とくん
とくん
とくん