定年後の人生に花咲かせよう!

明日を生きるために きょう1日を大切にする 青春を忘れない

昭和とひな祭り

2024年03月02日 | 日記

 明日3月3日は女の子の健やかな成長を祈る桃の節句です。ひな人形と桃の花を飾り、あられやヒシ餅を供えて、「白酒」や「すし」を楽しむ日です。季節的には旧暦の方がふさわしいのかもしれませんが・・・・。

 戦前、私の姉2人は和菓子屋・廣田屋の娘として生まれ、初節句に立派な段飾りのひな人形を楽しんでいたそうです。しかし、1945年6月19日から20日の未明にかけ、豊橋市をB29戦略爆撃機による空襲で、一瞬にして燃えてしまったとのこと・・・。

 戦後焼け出され、岡崎へたどり着いた一家に、父が用意した ひな人形は、土雛(つちびな)の御内裏様だけでした。

                                           

 終戦後の厳しい経済情勢の中、やがて姉(現在95歳)に女の子が生まれ、初節句に亡き父が孫娘(めい)へ ひな人形の段飾りを贈ったのですが、父の嬉しくて仕方ない顔を今でも思いだします。その孫娘も今年は古希を迎えます。

 子どもの成長を喜ぶ日本独特の伝統行事を守ろうとする家族の心意気、社会の風潮は今でも強いようです。ひな祭りは宮中の貴族の間で行われていたものが、やがて武家社会で行われて、江戸時代には庶民の行事として定着してきたようです。

 戦前の文化を肌で知る人が少なくなっていく今、明治、大正、昭和を生きた両親が語った昭和は、戦争の重みが大きく圧し掛かっていて、私が成長する頃は、徴兵制度が復活するのではないかと心配し、戦争は科学技術が進歩する一方、文化が衰退するとも語っていました。

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