新婦人創立50年の歴史と運動 9
「草の根から核兵器廃絶の行動広げて」
塚本伸子県本部副会長
「核戦争の危険から女性と子どもの生命を守ります」と会の目的に掲げる新婦人は、毎年の原水爆禁止世界大会、女性のつどいの成功をはじめ、核兵器をなくすための運動に力をそそいできました。私たちは、平和行進、”平和の使者”千羽鶴を海外に送る運動など平和を願って活動してきました。
一昨年(2010年)5月のニューヨークでのNPT(核不拡散条約)再検討会議に向けて、1月末に中央本部から新婦人は全国で200万の署名をやり遂げたいと提起されました。愛媛県本部では、2万の目標に対して、まだ6500もの残がありました。4月末の期日まで、わずか3か月しかありませんでした。 平和部と県の常任委員会は、考えられることは何でもやってみようと女性団体、県会議員、松山市会議員、お寺、商店、県直属の会員さん、退会した人・・・といろんな方々に手紙を添えて、署名をお願いしました。また、一番力を発揮してもらえる支部、県直班には、「推進ニュース」を発行しながら、「数」にこだわり続けました。
署名集めではそれぞれの支部、班でいろいろなドラマがありました。宇和島支部では、市役所に行き、署名への協力をお願いしたところ、署名用紙をコピーして市長さんはじめ全課で取り組んでくれました。 東温支部では、下校時の高校生に署名を訴えたり、みぞれ混じりの中、地域を訪問して集めました。 松山支部では市駅前、道後温泉駅前、「成人おめでとう!記念に署名を」と街頭で訴えたり、喫茶店、石手寺など人の集まるところでお願いして全班でやり遂げました。
そしてついに全支部、全県直班すべてで目標達成することができました。いままでで初めてのことでした。 署名数2万2283筆と超過達成し、県本部の代表として新居浜支部の大河内美知子さんをニューヨーク行動に送り出し、署名を国連に届けることができました。 私たちの積み上げた署名が、一昨年8月、広島での原水爆禁止世界大会に国連事務総長のパン・ギムンさんを迎える力になったと確信しています。
いま、私たちはすべての国の政府に、すみやかに核兵器禁止条約の交渉を開始するよう求める新『国際署名』に取り組んでいます。また、ことしは新「ヒロシマ・ナガサキ 原爆と人間」パネルを活用し、地域での平和展などで多くの人々にアピールし、運動を広げていきたいと思います。被爆国の女性の願いである核兵器廃絶を訴え続けます。
これからもみなさんとご一緒に、平和への願いを世界に発信していきたいと思います。 (2012年6月3日付 愛媛民報 寄稿)