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にゃんこのヨガ的生き方

毎日をゆったり、元気に機嫌よく暮らす

いのちの食べ方

2012-09-15 21:07:41 | 映画・ドラマ
映画『いのちの食べ方』を観ました。

久しぶりに早送りをしてしまいました。台詞が全くなく、観ていて冗長です。

それでも牛や豚を、解体する場面はリアル過ぎて、観終わった後、胃の腑あたりが重くなりました。

野菜なら収穫するだけ。

でも肉を食べるには、結局誰かが手を下さなければなりません。
機械で系統だって処理するか、それともかつてそうだったように、人の手で屠るかの違いです。

我々は何も考えずに店舗に行って、肉のパックを選んできます。
しかしその肉は当たり前のことながら、元は生きていた動物。

この映画は、現代ではいかに食物が工業製品のように生産されているかを撮影していますが、私はそれよりもまず、動物の命を奪う生々しい工程に胃が縮みました。
私は多分、家庭レベルで行われる家畜のにも、同じようにショックを受けるんだろうな。
わかっていても、映像で見せられるとそれなりの衝撃。

せっかくの休日なのに、何でこんなの借りてきちゃったんだろう。
連休の始まりなのに、出だし不調。ぐすん。

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ニュー・シネマ・パラダイス

2012-07-22 21:10:54 | 映画・ドラマ
映画『ニュー・シネマ・パラダイス』を観ました。

イタリアの片田舎で暮らす少年トトが主人公。
トトが暮らす村に唯一の娯楽施設として存在するのが、教会を兼ねた映画館。
村人は映画を観ては涙し、笑い、その日その日を謳歌して生きています。

トトは映画館の映写技師アルフレードと親しくなり、映写技術を教えてもらいます。
少年トトの可愛らしさ、村の人々の、貧しくても生き生きとした顔。
この映画の中で最も輝いているのが、トトの少年時代の章です。

フィルム発火によりアルフレードは視力を失い、トトは彼の代わりに映写技師となり、家族を支えます。

第二章と言えるのが、青年時代のトトの恋物語。
ここはちょっと中だるみ。

最後の章。
故郷を出て、映画監督として名を馳せたトトは、既に初老。
アルフレードの訃報に30年ぶりに帰郷します。
母親との関係、アルフレードのトトに対する思い、
かつてかなわなかった恋、思い出の映画館、子どもの頃の記憶。

いささか冗長な部分もありますが、人が生きることの哀しみと喜び、別れ、郷愁など、
人生の機微があちこちにちりばめられ、
映画が好きな人、人生の折り返し地点を過ぎた人、
過去を振り返ってみることが多くなった人にとっては、
心に残るものがあるのではないかと思います。

描き方が何ともイタリア的。

子役のトトと、アルフレードが秀逸。
特にアルフレードはいい味を出しています。
イタリアのおっちゃん。いいなぁ。




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テルマエ・ロマエ

2012-07-01 18:56:33 | 映画・ドラマ
今日は7/1、映画の日。
事情によりお出かけをやめ、近所に『テルマエ・ロマエ』を観に行きました。

『テルマエ・ロマエ』は、古代ローマ人である浴場建築士のルシウスが現代日本へ時空間移動、日本の風呂文化に触れ衝撃を受け、古代ローマの浴場建築の着想とするというのが粗筋です。
http://pub.ne.jp/shironekochatora/?entry_id=4105677

阿部ちゃんがルシウスに扮するのですが、実にハマリ役。顔濃いし。

ヘルパーさんの代わりに老人を風呂に入れ、シャンプーハットや風呂蓋に驚く。
ウォシュレットに驚嘆する。

ハドリアヌス帝がジャグジーバスを楽しむ裏で、奴隷たちがホースをくわえて必死に空気を送り込んでいたりするのも大いに笑える。

前半はよかったんですけどね。
後半は無理に物語に仕立てようとして冗長でした。
前半のバカバカしさのまま押し通して欲しかった。

コミックを読んでいない人は、純粋に楽しめるかもしれません。

「平たい顔族」として出てくる、笹野孝史さんや、名も知れぬおっちゃんたち。
この人たちにも言及しなくては。
笹野孝史さんは、『おくりびと』でもいい味出してましたね。
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ビューティフル

2012-07-01 18:25:36 | 映画・ドラマ
アレハンドロ・イニャリトゥの映画『ビューティフル』を観ました。

バルセロナでふたりの子どもと暮らす父親が主人公。
主人公は非合法すれすれの仕事をして、何とかその日その日をしのいでいます。
子どもの母親は生きてはいるものの、精神を病んで施設に入っていた身。
彼は死者の言葉を聞くという能力を備えており、死と生の狭間で生きています。
そんな彼が末期癌の宣告を受け、他人のために残された時間を生きることを決意します。
しかし、全てが裏目に出て...

アフリカや中国からの移民、違法就労、ドラッグ、貧困、搾取、賄賂。
映像は現在のバルセロナ社会の底辺を切り取ります。

サグラダ・ファミリアも写し撮ります。
サグラダ・ファミリア。聖家族教会。
聖と名づけられた地の、この実情。

彼の映画は、『21グラム』、『アモーレス・ペロス』、『バベル』と観ました。
『21グラム』はわりと好きですが、今回の映画はこれまで以上に重い映画でした。

観終えた後は、(救いようがない)と思いましたが、1日経った今でも心から離れない映画です。


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ピアノ・レッスン

2012-06-10 21:24:03 | 映画・ドラマ
映画『ピアノ・レッスン』を観ました。

封切以来、もう10回以上観ていますが、未だに全く色褪せません。
この映画の日本公開は1994年、何と18年前の作品です。

19世紀半ば、スコットランドからニュージーランドへ子連れで嫁いだエイダ。
6才で喋ることをやめて以来、ピアノが彼女の言葉代わりです。

ピアノと共に浜辺に上陸したものの、写真のお見合いで結婚した夫は、
ピアノを浜辺に置き去りにしてしまいます。
同じ白人系の隣人ベインズがピアノを手に入れ、エイダに取引を申し出ます。
レッスンをするごとに、黒鍵の数で数え、ピアノを返そう、と。

初めは『演奏するところを見たい』から、『スカートをまくって見せてくれ』、
『服を脱いで横になってくれ』と、レッスンの内容が変わっていきます。
次第に燃え上がるベインズとエイダの官能。

エイダ役はホリー・ハンター。彼女自身ピアノを弾くそうですが、
ピアノを弾く彼女の表情が実に情感に溢れています。

エロティックとか、エロティシズムとか、官能とか。
そのようなどの言葉で表しても足りないほどの、エイダの力強さ、情感、性愛。
ホリー・ハンターは、役柄上一切言葉を発しませんが、
エイダを見事に演じきっています。

子役のアンナ・パキン、ベインズ役のハーヴェイ・カイテルもめざましい。
マイケル・ナイマンの音楽も忘れられない。
ピアノ・レッスンは、私にとって未だに不動の第一位です。
コメント (2)
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善き人のためのソナタ

2012-06-03 19:16:41 | 映画・ドラマ
映画『善き人のためのソナタ』を観ました。
数度観ましたが、やはり佳作です。

舞台は東ベルリン。
国民統制の名の下、国家保安省(シュタージ)が国民生活を監視しています。

主人公は劇作家と、女優であるその恋人。
お互いに深く愛し合うふたりですが、
恋人は政府高官の欲望から蹂躙され、
ふたりの生活は知らぬままに完全盗聴されます。

盗聴の任務にあたるのがもうひとりの主人公、シュタージ職員。
彼は国家と職務に忠実で、冷徹な存在ですが、
彼らの生活に接するうち、彼の中で何かが変わっていきます。

権力、愛、自由、言論統制、密告、監視、裏切り、絶望。

愛し合っているはずのふたりですが、
権力・体制に翻弄され、やがて悲劇を迎えます。

縦糸となる、職員の存在。
そして後で見えてくる、その「善き人」としての行為。

邦題は『善き人のためのソナタ』ですが、
原題はDas Leben der Anderen、他人の生活。

シュタージ職員役のウルリッヒ・ミューエが素晴らしい。
特に後半、劇作家の恋人を尋問する場面。
口では『真実を言うのだ』と冷たく尋問しながら、
目では別のことを語りかけている。
自分が全て何とかする、ここは正直に話して助かるのだ、と。
この作品が彼の遺作となりました。

監督が33才の時の作品とのことですが、
そんなに若くしてこのような映画を作れるのものなのかと思うほど、
人生の機微に満ちた秀作です。

映画内では、盗聴されていた本人が、
自分の報告書を閲覧する場面が描かれていました。
しかも、盗聴任務に当たっていた人物も特定できている。
過ちを過ちとして認め、公開する。
この姿勢には深く考えさせられます。
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今日の映画

2012-05-20 00:00:53 | 映画・ドラマ
映画『誰も知らない』を観た。

借りる前から予想はしていたけれど、観終えた後、胃が重くなった。

泣けるわけではない。
いっそ泣けるのなら、カタルシスもあろうものを。

救いようがないのに、ある意味幻想的な終わり方。
ああいう結末とするしかなかったのか。

子どもの表情はいいけれど、私には感情移入を阻むような映像。
2時間強見続けるのは結構きつかった。

しかもこの後味。う~ん、苦手だ。

明日は、鄭義信の『焼肉ドラゴン』を観て元気を出そう。
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