獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

ガーシー(東谷義和)『死なばもろとも』(9)

2023-11-22 01:48:56 | ガーシー

ガーシーには嫌悪感が先に立つほどだった私ですが、ガーシーのおかげで救われたという人もいたのですね。
また彼は家族思いで、母や妹には今でも慕われているようです。
ガーシーについて、好奇心がわきました。
ガーシーはどのように育ったのでしょうか。
彼なりの正義とはいったいどういうものなのでしょうか。

そこで、ガーシーの自伝的な本があるというので読んでみました。

ガーシー(東谷義和)『死なばもろとも』(幻冬舎、2022.07)

かいつまんで読んでみたいと思います。

(目次)
□序章 ジョーカー誕生
□第1章 逃亡者
□第2章 しゃべりだけで成り上がる
■第3章 芸能界への扉
□第4章 アテンダーという裏稼業
□第5章 酒と女とカネと反社
□第6章 死なばもろとも
□第7章 社会の不満が生んだ怪物

 

第3章 芸能界への扉
□ロンドンブーツ田村淳との蜜月
□田村淳にプレゼントした三菱自動車のデリカスターワゴン
□「GaGa JAPAN」の近岡健司
□伊藤英明、長瀬智也、堂本光一、ISSA、加藤晴彦、金子賢
□エイベックス松浦勝人
□関東連合がベンツでさらったロンブー田村淳
□吉田里深、安西ひろこ、松田純との王様ゲーム
□品川祐とガーシーの乱闘事件
■島田紳助さんとの出会い
■品川祐との15年越しの和解
■忖度と恩義は違う

 


島田紳助さんとの出会い

モデルやグラビアアイドルと毎日王様ゲームをしていたころ、俺の家にはシュンスケ以外に唐渡亮さんという俳優も住み着いていた。この唐渡さんから
「明日紳助さん ちに遊びに行くんだけど、一緒に行こうよ」と言われたのが俺の人生の転機や。
「ASAYAN」のオーディション企画で生まれたアイドルユニットのYURI、唐渡さん、俺の3人で、大阪府能勢町にあった紳助さんの家に遊びに行った。これが紳助さんとの初対面や。山でイノシシに罠を仕掛けたりひとしきり遊んだあと、紳助さん自らお好み焼きを作って食べさせてくれた。あれはホンマに忘れられん楽しい1日やった。
そのときは連絡先は交換せず「またどっかで会ったらな」と言われてお別れした。 それから3~4カ月経ったころ、大阪にいた先輩が「『クイズ!紳助くん』の番組の 収録に行くねんけど。お前、紳助さんと会ったことある言うてたやろ。一緒に行かへんか?」と言う。
収録現場の楽屋に挨拶しに出かけると、紳助さんは俺のことをめっちゃ覚えててくれはった。
「おお、久しぶり。唐渡には会ってる?」
「唐渡君、喉の調子が悪くなってそれ以来会ってないんですよ」
そんな話をしたあと、収録終わりの紳助さんに飲みに連れて行っていただいた。すると俺の先輩が
「コイツね、メチャクチャ女の子の知り合いがいるんすよ」と言うんや。
「コイツヤバイんですよ。何時だろうがどんな夜中であろうが、めっちゃ女の子呼ぶんですよ」。そのときすでに夜中の2時や。
「まあでも、大阪でこんな真夜中に、そんなかわいい子おらんやろ」と紳助さんが言う。
「じゃあヒガシ、呼んだりや」
「呼んでいいんすか?」というやり取りを先輩としたあと、俺はめっちゃかわいい子を速攻で呼んだ。すると紳助さんは目を丸くしてビックリしたもんや。
「こんなかわいい子、大阪のどこにおんねん! いっつも俺がコイツらに『女の子呼んで』とゆうても、高校サッカーか実業団の選手か、みたいな女の子しか呼ばへんねん。ヒガシ、お前が呼ぶ子はセリエAやないか!」
その日を境に、紳助さんとの関係性がガラッと変わった。「メール交換しよ」と言われて紳助さんとメールアドレスを交換し、直接連絡を取り合うようになった。
「明日『クイズ!紳助くん』の収録やから、現場に来いや」と言われて、毎週のように大阪で紳助さんと会った。収録終わりの夜の街で、俺がかわいい女の子を呼んで遊ぶ流れが習慣づいた。
紳助さんは「クイズ!ヘキサゴン」やったり「開運!なんでも鑑定団」やったり、東京のテレビ局でもレギュラー番組がめっちゃある。何かにつけて紳助さんに呼ばれ、めっちゃかわいがってもらった。紳助さんとの出会いによってアテンダーとしての俺の人脈が開花し、芸能人がひしめく夜の街に、ブワーッと名前が浸透していった。

 


品川祐との15年越しの和解

品川祐とのケンカから10年くらい経ったあとのことや。あるとき俺は「クイズ!ヘキサゴン」の収録現場に出かけ、番組終わりに赤坂の「のろ」というお好み焼き店にみんなでメシを食べに行った。その場に品川庄司のコンビが2人とも来ていた。品川祐が俺に対してヨソヨソしい変な態度を取ってることに、紳助さんはすぐさま気づいた。
「ヒガシ、お前品川となんかあったんか?」
「たいしたことではないので、紳助さんにはあらためて説明しますよ」
こういうやり取りをしてその場は終わった。このときの出会いでも、品川祐と仲直りすることはなかった。
それからさらに5年ほど経ったころのことや。淳が大阪で番組をやることになり、この番組にレギュラーで品川庄司が出ていた。番組の収録終わりに淳から電話がかかってきて「今からヒガシさんのお店に行っていい?」と言う。
「いいよ」
「品川が一緒なんだけど、行っていいかな。品川がヒガシさんに謝りたいって言ってるんだよ」
淳に連れられてやってきた品川は、こう言って頭を下げた。
「あの当時、俺が尖って生意気なこと言ってすみませんでした。堪忍してください」
「ええよ。そんなこと気にすんなよ。これから仲良うしようや」
15年越しではあったが、やっと品川祐と和解して連絡先を交換した。ここからは今に至るまで、普通に仲良くしている。たとえ失礼なしくじりがあったとしても、誠実に頭を下げ、仁義さえきちんと切ってくれれば俺はネチネチ根にもたん。綾野剛やマッケンは、裏で俺をコケにするからアカンのや。
忖度と恩義は違う

 

忖度と恩義は違う

カタギの世界には、貸し借りや恩義をおろそかにする者が多すぎる。しかしヤクザの世界も芸能の世界も貸し借りや恩義は何よりも大切や。
仕事はどこまで行っても人間と人間がやることや。貸し借りや恩義の感覚がわからん人間はまともに相手にされへん。都合のいいときだけ人を利用して、その人から何か頼まれたときにお返しをしてやらん。誰かから世話になった恩義をコロッと忘れて、自分のことだけ考えて生きる。こういう真心がない人間は最低や。
切った張ったの芸能の世界では貸し借りや恩義がきっちりしてないヤツは相手にされへんし、それ相応の報いを受ける。「メンツをつぶした」と見られるわけや。長年おつきあいする中で、紳助さんからこういった人間として大切な流儀を教えていただいた。
「忖度」と「恩義」は違う。どうもパッとしない若手芸人は、レギュラー番組がほし い。レギュラーという利益がほしいから、プロデューサーに必要以上に気を遣う。 心がなく我慢と不満がベースにあるのが「忖度」や。こういう人間関係は弱い。「忖度」とは対照的に、「恩義」に基づく人間関係は強い。恩には恩で返す。利害で結びついた人間関係やないから利益を得られようが得られまいが、関係性は変わらない。それどころか、こちらにデメリットがあっても、恩をくれた人に対しては徹底的に恩返しをする。これが「恩義」の強さや。真心がベースにあるんや。
俺のオヤジは、ギャンブルで首が回らんようになって自殺してもうた。オヤジが亡くなったとき、ムチャクチャ忙しい紳助さんがわざわざ線香を上げに駆けつけてくださった。東京でも大阪でもたくさんレギュラー番組があるのに、俺なんかのために足を運んでくださったんや。ここに損得なんて一切あらへん。後年、俺はこんなことを口走った。
「あのときの恩義は一生忘れません。紳助さんがもし何かの間違いで逮捕されるよう なことがあったら、俺が身代わりで出頭しますから。俺がやったと言って貫き通しますから」
「アホ! そんなんせんでええわ! なんで俺が逮捕されんねん! アホ!」
なぜ俺が綾野剛やマッケンのことを YouTube で執拗にめくっているかって? あいつらが恩知らずやからや。真心がないからや。
俺からかわいい女の子をたくさん紹介してもらい、俺をさんざん利用しまくってきたくせして、自分の立場にとってまずいと思った瞬間手のひらを返す。損得だけで人間を見とる。そういう恩知らずはアカンねん。
でも芸能界はそんな卑怯なヤツらばかりちゃう。紳助さん、ロンブーの田村淳、山田孝之、 UVERworld の TAKUYA∞ など、 俺とのつきあい方が今でも変わらん人は大勢おる。
紳助さんには
「お前がどんな状況に陥ろうが、俺は周りの人間にお前のことを友だちやと言う。芸能界にいた人間として、今俺がお前に会うわけにはいけへん。お前が今の自分の仕事をやりきって、次の身の振り方に転換することになったら、あらためて連絡してこいや」と言っていただいた。
「あんなヤバイヤツとはつきあうな」と注意されたところで、「昔からの友だちですから」と意に介さない。そういう人とのつきあいは一生モンや。
俺が暴露ネタを投稿すると、その後に信じられん数のタレコミが届く人間がいる。 それも側近や友人からや。そういった人間は、普段周りが忖度しているだけで、メチャクチャ嫌われてるのや。
カネと権力があるからといって周りをゴミのように扱う。そこに本当の人間関係がないから、いざという時に裏切られるんや。
仮に恩がある人のまずい秘密を俺が握っていたとしても、綾野剛やマッケンのように YouTube で暴露することなんて100%ない。俺は正義ヅラした週刊誌やない。忖度と恩義は違う。どんな大物であっても忖度しないで暴露する。その代わり恩義は一生忘れないんや。

 

 

 

 

 


解説
島田紳助とは、元・漫才師で漫才コンビ「島田紳助・松本竜介」として活躍。1985年の解散後は数多くの番組で総合司会、プロデューサーとして活躍した。2011年8月23日に暴力団関係者との交際の発覚を理由に芸能界を引退した。
(Wikipediaより)
島田紳助は、引退前にも2004年朝日放送の社内で『クイズ!紳助くん』の収録前、吉本興業女性社員に対して暴行事件を起こし、全治1週間の頸椎捻挫を負わせたとう傷害事件を起こしています。


また、枕営業強要疑惑というのもありました。

2021年4月13日、モデル・タレントのマリエがインスタライブにて、18歳のとき番組打ち上げの席で紳助から何度も枕営業の誘いがあったこと、出川哲朗が誘いに乗るよう煽ったこと、誘いを断ったことで、出演していたレギュラー番組を降板させられたことを告発したが、両者とも否定をした。
その後しばらくして、紳助と親交のある東谷義和(ガーシー)が「その現場に居た。両者とも枕営業の誘いは冗談で言っただけで、マリエが過剰に言っている」と両者を擁護した。だが、両者とも枕営業の誘いについて言っていないと否定していたため、見解の異なる主張にネットでは批判が起こった。
(Wikipediaより)

思わぬところで、ガーシーの暴露が島田紳助を追い詰めていますね。


カタギの世界には、貸し借りや恩義をおろそかにする者が多すぎる。しかしヤクザの世界も芸能の世界も貸し借りや恩義は何よりも大切や。
仕事はどこまで行っても人間と人間がやることや。貸し借りや恩義の感覚がわからん人間はまともに相手にされへん。都合のいいときだけ人を利用して、その人から何か頼まれたときにお返しをしてやらん。誰かから世話になった恩義をコロッと忘れて、自分のことだけ考えて生きる。こういう真心がない人間は最低や。
切った張ったの芸能の世界では貸し借りや恩義がきっちりしてないヤツは相手にされへんし、それ相応の報いを受ける。「メンツをつぶした」と見られるわけや。長年おつきあいする中で、紳助さんからこういった人間として大切な流儀を教えていただいた。


なぜ俺が綾野剛やマッケンのことを YouTube で執拗にめくっているかって? あいつらが恩知らずやからや。真心がないからや。
俺からかわいい女の子をたくさん紹介してもらい、俺をさんざん利用しまくってきたくせして、自分の立場にとってまずいと思った瞬間手のひらを返す。損得だけで人間を見とる。そういう恩知らずはアカンねん。
でも芸能界はそんな卑怯なヤツらばかりちゃう。紳助さん、ロンブーの田村淳、山田孝之、 UVERworld の TAKUYA∞ など、 俺とのつきあい方が今でも変わらん人は大勢おる。


なるほど、ガーシーが秘密を暴露するかしないかの基準は、「貸し借りや恩義をおろそかにする」かしないか、なのですね。
形だけでも、ガーシーからの恩に感謝する態度を維持した「友人」については、その「友人」が何をやっていたかには関係なく、義理を守り通し、暴露を控えるのですね。

そういう考え方は、紳助さんから教わったとガーシーは言っています。

 

獅子風蓮



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