選挙とは精子飛ぶ距離六月尽 ビックコミック・スピリッツに憲法六月尽 摩文仁の空に摩文仁の青さ六月尽 コロッケの列に加はる六月尽 ロリンズのサキソフォン・コロッサス六月尽 行商婆いつしか塩に六月尽 重信と逢はずじまいに六月尽 体臭のする短詩型六月尽 ホモ人脈俳句にもあり六月尽 またしても未婚の女流六月尽 モロッキュウは胡瓜にあらず六月尽
魚醤スープひときわ濃くて夏至の夜 海老蔵の妻すでになく夏至の空 夏至の日のカウントダウンの逆流す 夏至過ぎのバラバラ死体また一つ 折りたたみベッドの軋む夏至の刻 夏至の日の復興住宅まだ足りぬ 夏至の夜の映画の茶川龍之介(「三丁目の夕日」) 連勝記録まだまだ続く夏至の街 夏至の朝ジョンもボウイもいない街 大夏至祭海より生まれ海に帰す 二郎ラーメン儚く盛られ夏至終る
父の日や集団ストーカーまた一人 父の日の始末に終へぬことばかり 父の日の交尾は無惨といふ他なし 父の日のただ生きて死ぬことにNO! 父の日や沖縄の死はなぜ続く 父の日や短歌と俳句まういらぬ 父の日のサントリーホワイト水のやう 父の日や長渕剛のろくなもんじゃねぇ 父の日の亡父の俳句は駄句ばかり 父の日や親父もボンクラだったとさ 父の日や毒ガス部隊上等兵 父の日やカネをやるから消えてくれ 父の日や昨日は総選挙だったはず(第8回AKB48総選挙) 父の日や火葬のボタン押して来た(能村研三氏)
ただならぬ此岸と彼岸桜桃忌 パーラミター瞬くほどの桜桃忌 晩年を生きるといふこと桜桃忌 裏紙に全き余白桜桃忌 短編小説五万とありぬ桜桃忌 エルビスにどこか似てゐる桜桃忌 すれ違いにはな子来てゐた桜桃忌 新宿に闇市の立つ桜桃忌 原子力知っていたはず桜桃忌 AKB48の指原梨乃か桜桃忌 爆買いに皆が加はる桜桃忌 白山神社の紫陽花祭桜桃忌 銭湯の湯は熱すぎる桜桃忌 失はれたアークは此処に桜桃忌
太宰忌のその後は鳴かず飛ばずなり(6月13日) 太宰忌やAKB48総選挙 ザ事件の最後は太宰治の忌 美空ひばりの裏街酒場太宰の忌 失禁の父ビショ濡れに太宰の忌 新宿ゴールデン街はやく更地に太宰の忌 誰も真似出来ぬやさぐれ太宰の忌 むしろホリエモンと橋下徹太宰の忌 1970年まで生きなきゃダメだ太宰の忌 本当はいつ死んだのか太宰の忌 人間失格いまじゃ当たり前太宰の忌 サイレントプアって俺のこと太宰の忌 叩かれて叩かれて舛添要一太宰の忌