まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

落下の自由/新雑句雑感(150)~プロローグ5の終わり

2016-12-24 11:04:45 | 新雑句雑感
雪掻きのもはや落下の自由とも  日記果つ生前退位といふ自由  鉄片を乱打す竹岡一郎か  空白の七十一年小火続く  粛々と戦後の自由暖房車  古日記暗澹の恋はばからず  寒雷や飛鳥は執行猶予中  何もかも翳りゆく日々雪をんな  戦争を知らぬ狐火太りだす  靖国に無言の領域霜柱

短日の灯/新雑句雑感(149)~プロローグ5の終わり

2016-12-22 16:31:04 | 新雑句雑感
スノボーの父と子冬至の空の下  ソムリエの背の反り返る冬至の街  冬至祭ケルトの恋の物語  極月の老いたる者のベレー帽  人去りて人戻り来る大師走  ジュール・ヴェルヌの失われた世界師走空  放哉の句は二万とも冬に入る  真冬の恋またもや不発歯科医院  冬の日や指原梨乃とは誰なのか  短日の灯を点すまでもなき孤独  サイレント・プアは私と知らず日短か  小さき人の小さな希望暮早し  歩行喫煙まだまだ続く霜夜かな  老年の昼夜逆転雪しまく  

鴨の陣/新一人吟行記(12月15日上野不忍池)

2016-12-17 08:40:58 | 一人吟行記
枯蓮や水面に光明ありや無し  枯蓮の枯れおごそかに曲奏で  蓮枯れていちかばちかの逃避行  枯蓮やローマ帝国興亡史  枯蓮やポケモンGOの後日談  巨大クレーンぴたりと止まる鴨の陣  夜を待たず枯蓮の空むつみ合ふ  鴨群れて半径5メートル空の濃し  鴨の陣見下ろす一羽薄れけり  餌を投げてひときわ蒼し鴨の声

私が革命/新雑句雑感(148)~プロローグ5の終わり

2016-12-13 01:47:17 | 新雑句雑感
兜子忌の一九八一年再生す 兜子忌の虚空鞭打たれバースデー  バースデー三島忌もはや宙にあり  バースデー寒空ひとつただ一つ(12月12日は私の誕生日)  不死を生きて吉本隆明忌を修す  放哉忌バースデーなんて無かったよ  出口無しこのまま虚空にバースデー  キリストの日を待望すバースデー  糸満・辺野古・高江の自由バースデー  透谷祭片隅に我れバースデー  ディランまた生きて日本にバースデー  あるがままの自由はありやバースデー  マツコ・デラックス私が革命冬うらら    

俳句の坩堝/新雑句雑感(147)~プロローグ5の終わり

2016-12-10 04:48:59 | 新雑句雑感
冬浅し井戸に身を投ぐこともせる  マツコ・デラックスの存在理由冬あたたか  冬ぬくし山出しといふスグレモノ  モンゴルは我らが故郷冬ぬくし  路傍の石俳句に見立て冬ぬくし  戦後の平和またもや不発冬ぬくし  天変地異明日も来るよ冬ぬくし  老人ホームは俳句の坩堝冬めける  芭蕉・蕪村・一茶って何のっぺ汁  俳諧無限なほ青さ持つ根深汁  闇汁や重信・兜子行方知れず  俳句とは第二文学闇汁会  粕汁や二十九歳で死んだやつ(阿部薫)