空と海どちらを取るか四月尽 ウォーキングの腿パンパンに四月尽く 四月空もう見納めと餌を撒けり 胴よりも尾の長き憂さ四月尽(綾瀬しょうぶ沼公園) ローソンに行きファミマにもゆく四月尽 植木等のイロイロありまして四月尽 卵パック三日ともたず四月尽 俺たちの旅いつまで続く四月尽 憲法は変えたらアカン四月果つ 四月尽やっぱり猫は生きていた
メーデー歌いまもインターナショナルカレラガモノ 黙祷より仕事を下さいメーデー日(震災の政治利用が蔓延) メーデーに行ったところでもう遅い 働いても働いてもメーデーに行く暇無し ワーキングプアにサイレントプア愛でるのか 思い出横丁はしょんべん横丁メーデー酒 安アパートを出てメーデーの余韻あり ブラック企業まず潰さねばメーデー旗 メーデーや五寸釘打った方が早い 東京のカルチェラタン何のメーデーぞ 渋谷ハチ公前誰待つでもなくメーデー日
遅き日の何の鳥かと振り返る 大遅日戦争の無い時代あり この石は石にあらずや遅日の炎 無縁社会の片々たるも遅日なり ただ一頭の猫支配せる遅日あり 放送禁止用語連ねて遅日かな 遅き日の身空を溶かす雨降れり ミニチュアのエッフェル塔にもある遅日 人体パーツのひかりを孕む遅日かな ひふみ祝詞詮無きものと遅日かな
藤房の垂るるにまかせ空の下 藤棚のこころのひかり沈みゆく 老女しかなぜ寄りつかぬ藤の花 藤咲くやラジオ体操第二まで 夜勤前なれど藤棚去り難し 不確かな時間せり上がる藤の花 巨大公園走れば淡し藤の花 千石イエスのやうな儚さ藤の花 子規庵のただならぬ青藤の花 花鳥風月たましいのうち藤の花 太陽をさえぎるあをさ藤の花 海老蔵の血がむらさきに藤の花 大道芸人まだまだ未熟藤の花 長雨の終焉藤花咲き誇る 塩キャラメルの意外な甘さ藤の花
火を吐いて火を吐いてなほ春惜しむ 行く春や外人部隊奮戦す 永き日の火星の人面岩崩れ 暮の春まさか与作のヘイヘイホー 春荒のオッサンチョーウッセーヨ GACKTは近江の人で海市のひと 黄砂降る中華思想の母国より 春の潮詮無きことと戻り来る 幕張メッセはなはだ遠しかぎろいぬ 嘆きの壁の銃痕あらた夏立つ日 春屠ふるため終日運転の渋谷