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shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

北部白山(加賀禅定道、楽々新道)を歩いてきました(その①)

2020-08-18 21:30:00 | 山行・旅行


■ 前置き
平成29年、白山が開山1300年の節目の年を迎え、様々な行事が行われた。その一つが、白山を開山した泰澄大師ゆかりの地をめぐる「白山の三馬場めぐり」であった。
三馬場とは、加賀(石川県)の白山比咩神社、越前(福井県)の平泉寺白山神社、美濃(岐阜県)の長滝白山神社を指し、いずれも白山信仰が盛んであった当時の登拝の拠点であった所だ。
「白山の三馬場めぐり」自体は、車で回ると1日で終わった。一方、登拝の道である禅定道を歩くとなると、これは容易ではない。私は、禅定道のすべてを歩けなくても、現在も登山道として残っている、加賀禅定道、越前禅定道(白山禅定道)、美濃禅定道(南縦走路)だけでも歩いてみたいと思ったのである。

平成29年8月、美濃禅定道(南縦走路)登拝。同年9月、越前禅定道(白山禅定道)登拝。
平成30年9月、加賀禅定道登拝を計画も、台風のため撤退。
令和2年8月13~15日(今回)、加賀禅定道登拝で、漸く3つの禅定道を歩くことができた。

■ 今回歩いた道
1日目: 石川県道53号岩間一里野線一里野ゲート→ハライ谷登山口→檜新宮→シカリ場分岐→長倉山→奥長倉山・奥長倉避難小屋泊
2日目: 奥長倉避難小屋→百四丈滝展望台→加賀室跡・天池→四塚山→七倉ノ辻→大汝峰→室堂泊
3日目: 室堂→大汝峰巻道→七倉ノ辻→清浄ヶ原→小桜平避難小屋→楽々新道登山口→新岩間温泉

出発点の一里野ゲートの標高が610m、1日目に泊った奥長倉避難小屋が1711m。標高差およそ1100mを雨の中歩く。しかもアップダウンがあり、まさに修行であった。
2日目は目覚めたら快晴。気持ちよく出発した。標高2000mから上は天上の楽園。高山植物の宝庫。百四丈滝、四塚山、大汝峰など見どころ満載。
最終日の3日目は、標高2450mの室堂から2570mの千蛇ヶ池まで登り、その後標高800mの新岩間温泉まで楽々新道を激下り。七倉ノ辻から小桜平まで、4kmほどの間はお花が絶えることがなかった。

■ エピソード1
前日からの雨のため、石川県道53号岩間一里野線が通行止め。止む無く一里野ゲートからハライ谷登山口まで歩いた。


帰りは新岩間温泉から一里野ゲートまで、1時間半かけて歩くことを覚悟したが、同時刻に下山した登山者の車に同乗させていただいた。神様のようなお方であった。

■ エピソード2
1日目、雨は時に雷雨、土砂降り。登山道に滝のように水が流れた。雷を避けるため樹林帯の中で停滞。


大きなホオノキの葉も雨よけには役立たず。


ブナの木が雨水を集めて、太い幹を伝って地面に流れ落ちる様には驚いた。幹伝いに流れる水の量は、きっと読者諸氏の想像をはるかに超える。

■ エピソード3
加賀禅定道は途中に水場がない。奥長倉避難小屋で自炊することもあり、真水4L、野菜ジュース等飲料2Lを用意。ザックの重量は出発時17kg。
途中で水分補給し、ザックが軽くなるはずがならない。原因は雨でザックの中の衣類が濡れて重くなっていた。普段、衣類は防水のスタッフバッグに入れるが、旅行用のメッシュの袋(洗濯ネットのようなもの)に入れていた。結局、濡れた衣類を3日間運ぶハメになった。大失敗であった。
下りに使った楽々新道も水場がない。猛暑に備え室堂で真水4L、スポーツドリンク1L、お茶0.9Lをザックに入れ出発。途中の小桜平避難小屋で、1Lの水を捨て、最後は残った水を頭から浴びたりしながら下山したが、それでも2Lが余った。

■ 1日目に観たお花
●標高610~680m
・オオハンゴンソウ(キク科オオハンゴンソウ属の多年草)
外来種で特定外来生物に指定され、地域によっては駆除対象ともなっているオオハンゴンソウ。白山にも侵入しているとは恐るべし。


・クズ(マメ科クズ属の多年草)
晩夏から秋にかけて咲くお花。山はもう秋の気配。


・キンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属の多年草)
夏から秋にかけて咲く花。


・ヒメジョオン(キク科ムカシヨモギ属の越年草)
山野草に混じるとヒメジョオンも風情がある。


・キオン(キク科キオン属の多年草)
花期は8~9月。晩夏の花。


●標高680~1550m
・オトコエシ(スイカズラ科オミナエシ属の多年草)
花期は8~10月。やはり晩夏の花。


・ノリウツギ(アジサイ科アジサイ属の落葉低木)
花期は7~9月。かなりの標高の幅でたくさん咲いていた。


●標高1550~1700m
・ミヤマホツツジ(ツツジ科ホツツジ属の落葉小低木)
花期は7~8月。実際は9月にも咲いているのを見た覚えがある。白山で多く見かける。


・アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属の多年草)
花期は8~11月。Wikipediaによると亜種のミヤマアキノキリンソウと比較して、花は散房状で総苞片は4列であることが異なるが、中間型もあり厳密な区別は難しい。


・ミヤマアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属の多年草)
花期は8~9月。高山型のアキノキリンソウだが、厳密な区別は難しい。


・ミヤマコゴメグサ(ハマウツボ科コゴメグサ属の一年草)
花期は7~8月。高山に咲く植物としては珍しい一年草。下唇の形が図鑑とは少し違うようで、自信がない。


・カニコウモリ(キク科コウモリソウ属の多年草)
花期は8~9月。葉の形がカニの甲羅に似ているのが名前の由来。この辺りでは濃い霧のため画像がボケている。


・オヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属の多年草)
花期は8~9月。標高1700mより上でも数多く観た。晴天時にしか花は開かない。


・ヨツバヒヨドリ(キク科フジバカマ属の多年草)
花期は7~9月。多く見かけたが、全体的に盛期を過ぎた花が多かった。


・ツルアリドオシ(アカネ科ツルアリドオシ属の多年草)
※なつみかんさんに名前を教えていただきました(2020/08/18)。なつみかんさん、ありがとうございました。




・アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木。別名イワハゼ)の実


・シラタマノキ(ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木)の実


・ゴゼンタチバナ(ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ亜属の多年草)の実


・マイヅルソウ(スズラン亜科マイヅルソウ属の多年草)の実
実は熟すと深紅色になる。


・オオカメノキ(レンプクソウ科ガマズミ属の落葉低木)の実


・名前不明の木の実


・名前不明のイチゴの実


■ その他の写真
・ヒノキの巨木


・檜の新宮


・奥長倉避難小屋


「北部白山(加賀禅定道、楽々新道)を歩いてきました(その②)」に続く。
(翌日は驚くような好天になった。)
コメント (10)
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植物クロスワード(2)の正解

2020-08-18 05:00:00 | クロスワードパズル


■ タテのカギ
1 ツツジ科の常緑小低木。直径5mmほどの小さく金平糖のような花を咲かせる。北海道、本州の関東・中部地方以北の亜高山帯~高山帯の日当たりの良い岩場に生える。
2 ウシ科の家畜。その乳から作られたチーズはシェーヴルチーズと呼ばれる。
3 畑で作物を作るために、細長く直線状に土を盛り上げた所。
4 原子番号1の元素。
5 キク科ムカシヨモギ属の多年草で、北海道の崕山(きりぎしやま)の石灰岩地に生える。崕山は、自然保護のため、現在入山が制限されている。
6 手落ちやミスなどが無い人は、これがない。
7 長良川(岐阜県岐阜市、関市)、三隈川(大分県日田市)、筑後川(福岡県朝倉市)などで行われているものが有名。
11 クワ科イチジク属の落葉高木、イチジクの漢名。
13 アルファベットの6番目の文字。
15 櫛田神社(福岡市博多区)の奉納神事で、毎年7月15日の早朝に、これを担いで博多の街を舁き回る。今年の祭りはコロナ禍で大規模な開催が見送られた。
16 大気中の微粒子や有害な気体成分が増加して、人の健康や環境に悪影響をもたらすこと。
20 神奈川県の市名。市のマスコットキャラクターは「ざまりん」。
21 収縮期血圧と拡張期血圧の差。 正常値は40~60で加齢により増大する。大きい場合は比較的太い血管の動脈硬化が疑われる。
22 タデ科イヌタデ属の一年草。葉が青色の染料として利用される。
23 じゃんけんで、互いに、勝ち負けのないこと。
24 南天の星座の1つ。ちょうこくぐ座、りゅうこつ座、はと座、かじき座、とも座、とびうお座と隣接する。
27 主に中世において騎馬で戦う者に与えられた名誉的称号。ナイト。
29 東証のこれには全部で484社が上場しており、時価総額は6兆円になる。

■ ヨコのカギ
1 キク科ウスユキソウ属の多年草。秋田駒ヶ岳、鳥海山、月山、飯豊山、朝日連峰など東北地方の日本海よりの高山に分布する。別名ヒナウスユキソウ。
8 ヒガンバナ科の多年草で、日本では野菜の一つ。白い部分はビタミンC、青い部分にはカロテン、カルシウム、ビタミンKなどを含んでいる。
9 北アフリカから西アジアにかけて用いられる尺八系の縦笛。ふつう、葦 (あし) 製で、前面に5~7、背面に1個の指孔がある。
10 二十四気の一つ。暦の上で夏が始まる日。陽暦五月六日ごろ。
12 草木などが倒れないように、支えとして添える木。
14 弟子を持ち、師匠の立場で指導、監督する者。〇〇〇〇日の丸は、公務員などの真剣味に欠けた意識を皮肉っていう語。
16 竹・葦などの茎にあるほぼ一定間隔でふくらんで区切りとなっている部分。「せつ」ともいう。
18 大化以前、馬の調教・飼育や飼料の貢納などに従事した部曲 (かきべ) 
19 キク科の植物で種類が多く、葉は深い切れ込みがあるものが多い。また葉や総苞にトゲが多く、さわるととても痛いものが多い。スコットランドの国花。
22 漢字では四阿。四阿山は日本百名山の一つで、上信国境の山では浅間山に次ぐ標高。
23 ヒルガオ科サツマイモ属の一年草。日本への到来は、奈良時代末期に遣唐使がその種子を薬として持ち帰ったものが初めとされる。
25 家族が一家団欒を楽しみ、寛ぐ部屋。3LDKのL。
26 石炭は植物のこれ。
28 西アフリカ西端の国。首都はコナクリ。
30 タテ1、タテ5、ヨコ1などがこれに当たる。

※ 設問は主にWikipedia、goo辞書(国語)を参考にしました。
 植物クロスワードの第3回は、9月中旬ごろに掲載します。
 ご意見、ご感想などがございましたら、コメント欄でよろしくお願いいたします。
コメント (8)
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