旅の3日目は男鹿半島の毛無山と本山を歩く山旅である。前日は五社堂までご覧いただいた。今日はその続きである。
地図をクリックすると大きくなります。
五社堂を過ぎて山道に入り、傾斜は石段よりも緩やかになった。
樹々は葉を着けておらずで森は明るい。足元にはカタクリやキクザキイチゲが咲いていて、踏まないよう注意して歩く。
シジュウカラがどこからとなくやって来て去って行った。キツツキが樹を叩く音が聞こえた。
いつの間にか足元に雪が出てきて、やがて雪の量が増えていった。そしていつの間にか門前から4kmも歩いて来ていて、毛無山までは500mとなっていた。
毛無山の山頂を巻く巻き道に入った。右側が山頂だが頂は見えない。先へ進むとレーダードームの天辺が樹々の隙間から僅かに見えてきた。
前日の記事でも触れたが、毛無山と本山の山頂部には自衛隊の基地があり、一般人は立ち入ることができない。そこで巻き道を通って行くしかないのである。
余談だが千葉県の最高峰で、房総半島の最高地点である愛宕山の山頂にも自衛隊の基地があり、一般人の立入りが制限されている(事前に許可を取れば入れる)。福島県にある阿武隈高地の最高峰の大滝根山は日本三百名山に入る名山だが、やはり山頂に基地があり、立入るには事前の許可が必要である。九州北部にある脊振山系の最高峰で日本三百名山の脊振山の場合は、自衛隊の基地があるものの、山頂と三角点は基地の外にあるので、立入りが可能である。このように山頂に自衛隊の基地がある山は珍しくない。
さて、左手には日本海を進む2艘の船が見えていた。右手ではレーダードームが見えてきていた。
トレランスタイルの女性が後ろから来て道を譲った。この方には本山でもお会いして山の情報を教えていただいた。
自衛隊基地を東側から巻いて北側に出ると広場がありトイレ(冬期間閉鎖中)もあった。北に向かい除雪された広い道を本山へ向かった。
振り返って毛無山を観た。右手に日本海が見えていた。
毛無山同様、本山も自衛隊基地を時計回りに巻いて歩いた。こんな写真を撮っても逮捕されない日本は平和である(同様の写真がSNSでたくさん見られる)。有刺鉄線が張られた基地の周りを歩いて行く。
基地の南側まで回り赤神神社奥宮にお詣りした。
奥宮から急坂を下りて広い道に合流したところでカメラをザックにしまった。
五社堂が近づいて再びザックからカメラを取り出した。キクザキイチゲが萼片を思いっきり広げていた。
・キクザキイチゲ(菊咲一華、Anemone pseudoaltaica、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
カタクリも花弁と萼片を持ち上げていた(カタクリの花は6枚の花弁のように見えるうち3枚が萼片)。
・カタクリ(片栗、Erythronium japonicum、ユリ科カタクリ属の多年草)
五社堂からは石段を下りずに別の道を歩いた。やはりカタクリやキクザキイチゲ、そしてナガハシスミレが咲いていた。
・ナガハシスミレ(長嘴菫、Viola rostrata Pursh、スミレ科スミレ属の多年草)
・オトメエンゴサク(乙女延胡索、Corydalis fukuharae、ケシ科キケマン属の多年草)
この後は登り始めに撮った写真(一部再掲あり)
・キバナノアマナ(黄花の甘菜、Gagea lutea 、ユリ科キバナノアマナ属の多年草)
この後は登り始めに撮った写真(一部再掲あり)
・ニリンソウ(二輪草[5]、Anemone flaccida、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
12時40分になまはげ像のある駐車場に戻ってきた。タイム:5時間41分(うち休憩41分)、距離:13.1km、累計標高差:840m の山歩きだった。
県道脇にある自販機でコーラを買った。ビールには太刀打ちできないものの、ここはコーラでも大満足だ。
次の目的地へ行く前に汗を流したく、入浴施設「天王グリーンランド」が併設されている、道の駅てんのうに向かった。
実は日本海側の旅はこれでお仕舞いで、この後は秋田自動車道、東北自動車道を使い帰路についた。
途中平泉、伊豆沼、南三陸に立ち寄ったので、その様子も続編で書いておきたい。
先ずは秋田自動車道の大森PAから見た山である。既に陽がずいぶん西に傾いていたが、PAからは脊梁山脈である奥羽山脈の山々が見えていた。
左の写真は和賀山塊である。主峰は日本二百名山の和賀岳で、標高は1439mである。右の写真は真昼山地である。主峰は真昼岳で、標高は1059mである。
お腹が空いていたがこのPAにはレストランがない。錦秋湖SAまで行き食事を摂った。既に日が暮れていたが星は出ていなかった。
ここは静かだが夜は冷えそうなので先へ進み、東北自動車道の前沢SAで眠ることにした。
撮影:2024/04/06
2024年4月初旬日本海花紀行(その7)毛越寺 に続く。
地図をクリックすると大きくなります。
五社堂を過ぎて山道に入り、傾斜は石段よりも緩やかになった。
樹々は葉を着けておらずで森は明るい。足元にはカタクリやキクザキイチゲが咲いていて、踏まないよう注意して歩く。
シジュウカラがどこからとなくやって来て去って行った。キツツキが樹を叩く音が聞こえた。
いつの間にか足元に雪が出てきて、やがて雪の量が増えていった。そしていつの間にか門前から4kmも歩いて来ていて、毛無山までは500mとなっていた。
毛無山の山頂を巻く巻き道に入った。右側が山頂だが頂は見えない。先へ進むとレーダードームの天辺が樹々の隙間から僅かに見えてきた。
前日の記事でも触れたが、毛無山と本山の山頂部には自衛隊の基地があり、一般人は立ち入ることができない。そこで巻き道を通って行くしかないのである。
余談だが千葉県の最高峰で、房総半島の最高地点である愛宕山の山頂にも自衛隊の基地があり、一般人の立入りが制限されている(事前に許可を取れば入れる)。福島県にある阿武隈高地の最高峰の大滝根山は日本三百名山に入る名山だが、やはり山頂に基地があり、立入るには事前の許可が必要である。九州北部にある脊振山系の最高峰で日本三百名山の脊振山の場合は、自衛隊の基地があるものの、山頂と三角点は基地の外にあるので、立入りが可能である。このように山頂に自衛隊の基地がある山は珍しくない。
さて、左手には日本海を進む2艘の船が見えていた。右手ではレーダードームが見えてきていた。
トレランスタイルの女性が後ろから来て道を譲った。この方には本山でもお会いして山の情報を教えていただいた。
自衛隊基地を東側から巻いて北側に出ると広場がありトイレ(冬期間閉鎖中)もあった。北に向かい除雪された広い道を本山へ向かった。
振り返って毛無山を観た。右手に日本海が見えていた。
毛無山同様、本山も自衛隊基地を時計回りに巻いて歩いた。こんな写真を撮っても逮捕されない日本は平和である(同様の写真がSNSでたくさん見られる)。有刺鉄線が張られた基地の周りを歩いて行く。
基地の南側まで回り赤神神社奥宮にお詣りした。
奥宮から急坂を下りて広い道に合流したところでカメラをザックにしまった。
五社堂が近づいて再びザックからカメラを取り出した。キクザキイチゲが萼片を思いっきり広げていた。
・キクザキイチゲ(菊咲一華、Anemone pseudoaltaica、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
カタクリも花弁と萼片を持ち上げていた(カタクリの花は6枚の花弁のように見えるうち3枚が萼片)。
・カタクリ(片栗、Erythronium japonicum、ユリ科カタクリ属の多年草)
五社堂からは石段を下りずに別の道を歩いた。やはりカタクリやキクザキイチゲ、そしてナガハシスミレが咲いていた。
・ナガハシスミレ(長嘴菫、Viola rostrata Pursh、スミレ科スミレ属の多年草)
・オトメエンゴサク(乙女延胡索、Corydalis fukuharae、ケシ科キケマン属の多年草)
この後は登り始めに撮った写真(一部再掲あり)
・キバナノアマナ(黄花の甘菜、Gagea lutea 、ユリ科キバナノアマナ属の多年草)
この後は登り始めに撮った写真(一部再掲あり)
・ニリンソウ(二輪草[5]、Anemone flaccida、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
12時40分になまはげ像のある駐車場に戻ってきた。タイム:5時間41分(うち休憩41分)、距離:13.1km、累計標高差:840m の山歩きだった。
県道脇にある自販機でコーラを買った。ビールには太刀打ちできないものの、ここはコーラでも大満足だ。
次の目的地へ行く前に汗を流したく、入浴施設「天王グリーンランド」が併設されている、道の駅てんのうに向かった。
実は日本海側の旅はこれでお仕舞いで、この後は秋田自動車道、東北自動車道を使い帰路についた。
途中平泉、伊豆沼、南三陸に立ち寄ったので、その様子も続編で書いておきたい。
先ずは秋田自動車道の大森PAから見た山である。既に陽がずいぶん西に傾いていたが、PAからは脊梁山脈である奥羽山脈の山々が見えていた。
左の写真は和賀山塊である。主峰は日本二百名山の和賀岳で、標高は1439mである。右の写真は真昼山地である。主峰は真昼岳で、標高は1059mである。
お腹が空いていたがこのPAにはレストランがない。錦秋湖SAまで行き食事を摂った。既に日が暮れていたが星は出ていなかった。
ここは静かだが夜は冷えそうなので先へ進み、東北自動車道の前沢SAで眠ることにした。
撮影:2024/04/06
2024年4月初旬日本海花紀行(その7)毛越寺 に続く。
日本海側の山々にはまだ雪があります。標高2000mになると5月初旬に雪が降り積もることもあります。
標高が1000~1500mの山々では雪解けが進んできていて、5月になると高山植物が観られると思います。
東北の低山はスプリング・エフェメラルの宝庫で、高山は高山植物の宝庫です。
私だって雪よりお花の方がいいです。雪解け直後はいずれにしてもお花がいっぱいの時期です。行きたい山がたくさんあります。
歳とともに行ける山に限りが出てきています。ライフプランに入れて考える必要があります。
最近まるで夏のように暑い日が続いていたので、山頂の雪を見るとちょっと意外でした。
でもよく考えたらここは秋田県でしたね。
むしろこれだけしかない方が少ないとか。
山頂に自衛隊の基地のある山が多いとは知りませんでした。
そういえば、丹後半島に行った時も、山の上ではありませんが、岬に航空自衛隊の基地があったと記憶しています。
写真撮っても大丈夫なんですね^^;
雪月花といいますが、やはり私は雪より花の方がいいです。
キクザキイチゲがばっちり開きましたね!
オトメエンゴサク、沢山見せてくださってありがとうございます。
やっぱり素敵です~
ヤマエンゴサクにもたまにこんな色の花がありますが、めったに見られません。
どこかで見てみたいです。
カタクリの花弁に見える6枚のうち、3枚は萼片です。同じような花にゼンテイカ(ニッコウキスゲ)があります。
進化の理由は、恐らく山歩きさんのご想像の通りだと思います。
山頂にドームがあり、登頂できない山はいくつかあります。
北海道の樽前山や、北アルプスの焼岳は山頂が溶岩ドームとなっていて、噴煙を上げています。どちらも立入り禁止です。
登拝料を納めて山頂に立てるのは、有名なところでは立山の雄山がそうです。以前は500円でしたが。今は700円になりました。
日光の男体山の場合は登拝料を入山時に納めました。いずれ富士山も入山料を徴収すればよいと思います。
さて、オトメエンゴサクの写真がきれいと褒めていただきました。
入山時に快晴で、午後には多少雲が出るかと思ったのですが、ピーカンでした。
クルマから近かったので、日傘でも持ってくればよかったと思いました。
和賀岳はいずれ歩いてみたい山です。早ければ来年辺りに行きたいです。
山頂に自衛隊の基地があるのは珍しくないとは、聞いたことがなく驚きです。確かにカメラを向けようものなら拘束されるような国が想像されます。
そこで思い出したのが月山で、山頂は神社となっており立ち入り禁止ではなく、初穂料を納めてお参りします。三角点は別の場所に控えめに設置されていました。
さて、オトメエンゴサクの沢山の写真が綺麗ですね。私も同じ花を登りと下りで写すことがあり、枚数が増えてしまいます。同じ花でも見る方向、光の当たり具合で違う花のように思って写すのですが、また写してしまったと苦笑してしまいます。
和賀岳、真昼岳と馴染みの山や地名が出てきて車窓からの風景も想像できますが、その先平泉、伊豆沼、南三陸となれば、観光客や野鳥の賑わいが想像されます。
赤神神社の名前は今回現地を訪ねて初めて知りました。赤神とは漢の武帝のことだそうです。
ウィキペディアに細かく書いてありますが、それより下記のURLの方が分かりやすいので、それを貼り付けます。
https://oganavi.com/spot/37/
日本海側の山ではまだかなり雪が残っています。先に登った高内山では雪は見ませんでした。
しかしクルマで走っていても、千メートルほどの山はほとんど雪が見えました。
今月末には大半が消えると思います。
オトメエンゴサクはきれいな花です。思いのほか群落が大きくて驚きました。
今回は天候がよすぎて写真はイマイチでした。いずれ再訪の機会もあると思います。
この後平泉に立ち寄りました。その様子は明日のブログでご覧いただきたいと思います。
花日記、花紀行といいながら、明日からはほとんどお花は出てきません。
ただ今クロスワードを作成中です。そこではしっかりとお花を入れたいと思います。
自衛隊の基地になっているのは、何だかな~と思うのは私だけ?
でもちゃんと南側に赤神神社奥宮がありましたね。
流石は男鹿半島の山、低山でもまだ雪があったのですね。
色んなお花達が綺麗です。
オトメエンゴサクに見とれました。
どの角度から撮られても美しく、清楚な色で夢見る乙女のようです。
キバナノアマナも珍しいですね。
これで帰途につかれましたか。
平泉は行ったことがあります。
気を付けてお帰り下さい、と言っても、もうとっくに帰っておられますね。
キクザキイチゲは朝は眠そうに見えましたが、帰り道ではしゃきっと開いていました。
漢字で書くと優雅な印象ですね。
オトメエンゴサクはきれいな花です。たくさん咲いていて驚きました。
また観に行きたいです。
キバナノアマナもそうですね。是非再訪したいと思います。
コーラは普段飲みませんが、山から下りたときは飲みたくなります。
糖分の補給ができるのもいいのでしょうね。
日本百名山の西穂高だけを観ました。
私も冬にロープウェイで上がったことがあるので、懐かしかったです。
その時は山は登っていません。少し歩いただけでした。
航空自衛隊のレーダーサイトは全国に28ヶ所あるそうです。
対馬(海栗島分屯基地)は大陸や半島に一番近いので、とても重要なサイトではないでしょうか。
花の名前、ほとんどカタカナで書くんですが、
菊咲一華、こうして漢字で書くとまた良い雰囲気を
表してくれますよね
オトメエンゴサク
何度見せていただいても、綺麗な水色に惹かれます。
キバナノアマナ
アマナも白いのしか見たことないので、
オトメエンゴサクと同じように、
楽しませていただきました。
コーラ、
私もあまり飲まないんですが、時々飲むと、
不思議な味を思い出し、暑い時には、さっぱりさせてくれますよね
余談
数日前に日本百名山で、
西穂高岳のまだ雪深い3月に登山を
やっていましたが、ロープウェイから山小屋、
ここの山小屋は、通年やっているんですね
大昔、独標の手前まで行ったことを思い出しました。
私は対馬に行った時、国境警備のレーダー基地を見たことがあります。今はどの基地も神経使いますね。近隣の国の動きは普通じゃないのが常態化しています。