shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

2024年初夏の尾瀬ヶ原~アヤメ平を散策(その③)

2024-05-30 05:30:27 | 山行・旅行
5月24、25日で尾瀬山ノ鼻にテント泊し、尾瀬ヶ原からアヤメ平にかけてを山を眺め花や鳥を探しながら歩いて来た。
その③では、登山道から観られた動物を取り扱う。

先ずは早朝の尾瀬ヶ原を歩いていて観た鳥から・・
この時期よく見かけるのがこの鳥だ。鳴き声に気づいて探したら藪の中で餌を探していた。






木道の下に潜んでいて飛び出してくることもよくある。
頬が赤いのが特徴だ。
■ホオアカ
Chestnut-eared bunting

スズメ目ホオジロ科ホオジロ属
Emberiza fucata
頬赤/L16cm

しばらく待ったら藪から出て灌木の上に止まってくれた。






続いての鳥も木道周辺でよく見かける。やはり早朝の尾瀬ヶ原で撮影した。




胸のさび色が特徴の一つだが、待ったものの結局こちらを向いてくれなかった。
■ノビタキ
Siberian Stonechat

スズメ目ヒタキ科ノビタキ属
Saxicola torquata
野鶲/L13cm





続いては尾瀬ヶ原周縁の森で見かけた鳥だ。下ノ大堀川がヨッピ川に流れ込む付近の、橋のたもとで撮影した。








周辺を飛んでいる中で、同じ樹に何度も止まっていた。
■コムクドリ
Chestnut-cheeked Starling

スズメ目ムクドリ科ムクドリ属
Sturnus philippensis
小椋鳥/L19cm
コムクドリは夏鳥で、千島列島、サハリン南部、日本で繁殖し、冬季はフィリピン、ボルネオ島北部などに渡りをおこない越冬する。
写真はいずれも♂の成鳥で、♀は褐色味のあるクリーム色をしている。

川辺に下りて餌を採っていた。






続いても同じ場所で見かけた鳥だ。何やら巣材のようなものを咥えていた。


キセキレイだった。
■キセキレイ
Grey Wagtail

スズメ目セキレイ科セキレイ属
Motacilla cinerea
黄鶺鴒/L20cm
キセキレイは山ノ鼻のテント場にも来てくれた。








最後はアヤメ平から鳩待峠へ下る途中、森の中で観た鳥だ。






ご存じのウグイスだ。この日は3羽のウグイスを観ることができたが、近くでは観られなかった。
■ウグイス
Japanese Bush Warbler

スズメ目ウグイス科ウグイス属
Horornis diphone
鶯/L14~16cm
近くではシジュウカラの番も見かけた。嘴に虫を咥えていた。

2日間の散策中に観た鳥は、ホオアカ、ノビタキ、コムクドリ、キセキレイ、ウグイス、シジュウカラ、マガモ、ハシブトガラス、イワツバメ、トビの10種と低調だった。
声を聞いた鳥はカッコウ、ホトトギス、フクロウなどで、ホトトギスは3時頃から盛んに鳴いていたし、フクロウの声は深夜に近くで聞こえていた。

最後となるが、尾瀬で観た動物に、シマヘビも追加しておきたい。素晴しい保護色だと思う。


2024年初夏の尾瀬ヶ原~アヤメ平を散策(完)
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2024年初夏の尾瀬ヶ原~アヤメ平を散策(その②)

2024-05-29 05:30:23 | 山行・旅行
5月24、25日で尾瀬山ノ鼻にテント泊し、尾瀬ヶ原からアヤメ平にかけてを山を眺め花や鳥を探しながら歩いて来た。
その②では、登山道から観られた植物を取り扱う。

■ムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅、Rhododendron albrechtii、ツツジ科ツツジ属の落葉低木)
北海道、本州の東北地方および中部地方の日本海側に分布し、山地から亜高山の林縁や疎林内などに生育する。
見かけたのは鳩待峠から山ノ鼻への道中と、竜宮十字路から富士見峠へ向かう山中、それにアヤメ平から鳩待峠へ下る稜線上だった。








■イワナシ(岩梨、Epigaea asiatica、ツツジ科イワナシ属の常緑小低木)
高さが10~15cmほどしか無かったが、これもれっきとした樹木だ。本州の日本海側に分布し、山地から亜高山帯の林縁に生育する。
写真は鳩待峠の近くで撮った。


■ムシカリ(別名オオカメノキ、虫狩、 Viburnum furcatum、ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木または落葉小高木)
今回の山行では鳩待峠から山ノ鼻の道中、竜宮十字路から富士見峠への道中で何度か見かけた。写真は鳩待峠から山ノ鼻の道中で撮影した。


■タカネザクラ(別名ミネザクラ、高嶺桜、Cerasus nipponica、バラ科サクラ属の落葉広葉樹の小高木~低木)
尾瀬沼や大江湿原でよく観られるサクラで、今回は山ノ鼻のキャンプサイト付近で見かけた。






■ヒメシャクナゲ(姫石楠花、Andromeda polifolia、ツツジ科ヒメシャクナゲ属の常緑小低木)
尾瀬ヶ原でよく観られる。今回は研究見本園で観たものを撮った。まだ咲き始めたばかりのようだった。
今回観られてとても嬉しかった花のひとつだ。




■ハウチワカエデ(別名メイゲツカエデ、羽団扇楓、Acer japonicum、ムクロジ科カエデ属の落葉小高木または落葉高木)
ブナ林の中にハウチワカエデやナナカマドが混生していた。アヤメ平から鳩待峠へ下る途中で撮影した。






■ミズバショウ( 水芭蕉、Lysichiton camtschatcensis Schott、サトイモ科ミズバショウ属の多年草)
この時期の尾瀬を代表する草花。その①でご覧になったとおり尾瀬ヶ原のあちこちで観られる。
ミズバショウは種を水の流れに沿って流し生育域を沢沿いに広げている。それでは上流域に広がらないのではと思われるだろう。上流域にはクマがミズバショウを食べ、種を排泄することで成育域を広げている。ミズバショウとクマは共生している。










■リュウキンカ(立金花、Caltha palustris var. nipponica、キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草)
ミズバショウとともにこの時期の尾瀬を代表する花だ。尾瀬ヶ原の広い範囲で観られた。
写真は研究見本園と竜宮十字路付近で撮影したもの。






■タテヤマリンドウ(立山竜胆、Gentiana thunbergii var. minor、リンドウ科リンドウ属の越年草)
ハルリンドウの高山型変種で、ハルリンドウとの違いは葉の数が少なく、花茎の数も少なく、また花の大きさもやや小さい。
この時期に尾瀬で観られる花の中で、もっとも好きな花の一つだ。










■ショウジョウバカマ(猩々袴、Heloniopsis orientalis 、メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)
ご存じの通りのスプリング・エフェメラルの仲間である。尾瀬ヶ原では雪解け後にまっ先に咲く花の一つだ。尾瀬ヶ原やアヤメ平、また樹林帯の登山道付近でもたくさん観られた。






■ヒメイチゲ(姫一華、Anemone debilis、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
やはり雪解け直後に咲く花の一つだ。樹林帯と湿原の境の緑地で観られることが多い。写真は研究見本園で撮影した。




■ニリンソウ(二輪草、Anemone flaccida、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
筑波山などでは4月中旬に咲くニリンソウだが、尾瀬ヶ原では1ヶ月遅以上く咲く。ここでは咲き始めたばかりだった。スプリング・エフェメラルの仲間。
ニリンソウの葉には葉柄が無く、サンリンソウにはあるので、それで見分けられる。下の写真と比べていただきたい。


■サンリンソウ(三輪草、Anemone stolonifera、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
尾瀬ではニリンソウと混じって咲いているので、気をつけないと間違う。花だけを観ていたら分からない。スプリング・エフェメラルの仲間。


■エンレイソウ(延齢草、Trillium smallii 、シュロソウ科エンレイソウ属の多年草)
樹林帯の登山道脇に複数観られたが、どれも花は終わっていた。スプリング・エフェメラルの仲間。


■ミツバノバイカオウレン(三葉の梅花黄蓮、Coptis trifoliolata、キンポウゲ科オウレン属の多年草)
ミツバオウレンとの違いは茎が褐色なこと。尾瀬ではミツバオウレンが多く、ミツバノバイカオウレンは少ない。研究見本園で見かけた。




■コミヤマカタバミ(小深山片喰、Oxalis acetosella、カタバミ科カタバミ属の多年草)
鳩待峠の近くで見かけた。早朝だったので花は閉じていた。


以前に書いたshuの花日記を見ていて、コミヤマカタバミの花期が6~8月なのに気づいた。するとこの植物はミヤマカタバミかもしれない。
https://blog.goo.ne.jp/shu2702/e/4ad3d0271ad3e5a22fbc4232da5de97a


■スミレの仲間
いくつかのスミレの仲間を観た。黄色いスミレはオオバキスミレのようだ。
「尾瀬植物手帳」にはオオバキスミレの他に以下の種が掲載されている。チシマウスバスミレ、ツボスミレ、ムラサキコマノツメ、ジョウエツキバナノコマノツメ、ミヤマスミレ、オオバタチツボスミレ、スミレサイシン、オオタチツボスミレ。
スミレにお詳しいkeitannさんから、「上の2枚はオオバキスミレ、3枚目はツボスミレ、4枚目と5枚目はミヤマスミレ、最後は消去法で行くとオオバタチツボスミレ」とのご助言をいただいた。感謝申し上げる。












■スゲの仲間
スゲの仲間(カヤツリグサ科)はまったく分からない。最初の1枚がワタスゲのように思うが、それすら自信が無い。
「尾瀬植物手帳」にはワタスゲ、サギスゲ、タヌキラン、タカネクロスゲ、オオカサスゲ、アブラガヤが載っている。
最後の2枚は同じ個体である。カンスゲまたはホソバカンスゲかもしれない。














■タネツケバナ( Cardamine occulta、アブラナ科タネツケバナ属の越年草)
尾瀬には本来生育していない植物もたくさん観られる(侵入生物)。その一つがタネツケバナで、今では群落も観られる。
写真は研究見本園で撮影した。
尾瀬の入山口では靴底の土を落とすためのマットが敷かれている。しかしその目的が多くのハイカーに十分伝わっているようには思えなかった。






2024年初夏の尾瀬ヶ原~アヤメ平を散策(その③)では、今回の尾瀬行で見かけた動物(主に鳥)をご覧いただく予定でいる。
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2024年初夏の尾瀬ヶ原~アヤメ平を散策(その①)

2024-05-27 05:30:10 | 山行・旅行
5月24、25日で尾瀬山ノ鼻にテント泊し、尾瀬ヶ原からアヤメ平にかけてを山を眺め花や鳥を探しながら歩いて来た。
今日から3回に分けてその様子をご覧いただこうと思う。
その① コース、風景、その他
その② 植物(主に草花)
その③ 動物(主に鳥)

その①でご覧いただくのは歩いたコースと尾瀬ヶ原、アヤメ平の風景だ。ハイライトの中からミズバショウ群生地として有名な下ノ大堀川と、燧ヶ岳・平ヶ岳・至仏山が一望できるアヤメ平の様子を短い動画にまとめた。忙しい方はこれだけでもご覧いただければありがたい。その他日の出の時刻の絶景などを後半でご紹介したいと思う。

先ずは下ノ大堀川とアヤメ平の動画から。下ノ大堀川は尾瀬ヶ原を流れる川の一つで、ミズバショウ群生地として知られている。今年は霜害のため咲いているミズバショウは例年の半分ほどとなった。アヤメ平ではやや風があり、動画には風の音も入れている。見えている山は燧ヶ岳、平ヶ岳、至仏山で、振り向くと日光連山や赤城山もくっきり見えていたが、動画には撮っていない。この動画を撮影するためにちょっと重い三脚を持参した。


続いて歩いたコースをざっくりと説明する。
1日目は鳩待峠から山ノ鼻に入り、テントを設営後サブザックに行動食と飲料水を入れて尾瀬ヶ原を歩いた(下記歩跡はそこ迄で終了)。お昼に山ノ鼻に戻り研究見本園を2周した。歩行距離は約15kmになった。


2日目は日の出前に尾瀬ヶ原に出て、山ノ鼻と牛首の中間地点で日の出を待った。山ノ鼻に戻り昼食を摂り、テントを撤営後、竜宮十字路、富士見田代を経てアヤメ平へ向かった。時間があったのでアヤメ平でのんびり過ごし、その後は鳥を撮影しながら鳩待峠へ下った。歩行距離はやはり約15kmになった。


この後は歩いた順に、道中の様子などをお伝えしたい。
5時半頃に尾瀬戸倉の駐車場にクルマを駐め、乗り合いタクシーで鳩待峠に入った。相乗りの客は日帰りか小屋泊まりの様相で、皆ザックは軽そうだった。
一番最後にバス乗り場を出発し、1時間かけて山ノ鼻まで歩いた。
この日は80Lのザックにテント泊装備、食料、撮影機材などを入れて15kgほどを担いでいた他、2.7kgあるカメラを手に持っていたのでゆっくり歩かざるを得なかった。
(鳩待峠~山ノ鼻の光景)
 

(テントを設営中の様子、iPhoneで撮影)


テントを設営しコーヒーを飲んだ後尾瀬ヶ原へ出かけた。既に気温が上がり汗ばむ陽気になっていた。
 

(逆さ燧)


(至仏山)




(下ノ大堀川のミズバショウと至仏山)


竜宮十字路まで東進し、そこを左折して北へ向かった。ヨッピ吊橋では歩荷さんに出会った。
(ヨッピ吊橋)
 

お昼に山ノ鼻に戻り昼食(シーフードヌードルとソーセージ)を摂った。その後研究見本園を2周りし草花の撮影をした。今年は下ノ大堀川より研究見本園の方がミズバショウの数が多かったかもしれない。
その後山ノ鼻にあるビジターセンターを訪問した。ビジターセンターでは18時からスライドの上映があるそうなので、参加することにした。
(研究見本園での光景)
 

夕食は17時頃にアルファ米とレトルトカレーを使いカレーライスを食べた。17時を過ぎてもテント場は他に1張りがあるだけで、静かな夜が期待できそうだった。ところが17時半を過ぎたところで団体客がやって来た。彼らは自炊場を独占し、20時半を過ぎるまでうるさかった。しかしこの日は4時起きでけっこう歩いたこともあり、21時には眠りにつけた。
時間が前後するがビジターセンターでのスライド上映にも触れておこう。尾瀬の四季や季節ごとに観られる花々、クマを目撃したときの注意点などについて分かりやすく説明されていた。10名ほどの宿泊客が参加していた。
18時頃一瞬雨が降ったが、すぐに止んだ。夜は満月で星は見えなかった。

2日目は3時に目覚めた。結構寒かった。前日に用意していたお湯でカレーヌードルを作り食べた。3時50分頃に撮影に出かけた。
尾瀬ヶ原の木道は部分的に霜が降りていて、滑りやすかった。慎重にかつ急ぎ足で撮影ポイントへ向かった。
太陽は燧ヶ岳の南側(右側)から昇るはずだが、北側(左側)の空にたなびく雲が赤く染まっていた。




その景色を眺めながら、枕草子の一節を思い出していた。
「春はあけぼの やうやう白くなりゆく山ぎは すこしあかりて 紫だちたる雲のほそくたなびきたる」


刻一刻空の様子が変わっていったが、太陽は燧ヶ岳の裏にあってなかなか顔を出してくれない。先に至仏山の山頂に陽が当たり、赤く焼け出してきた。至仏山の中腹に燧ヶ岳の影が映っていた。




至仏山全体に陽が当たってきても、まだ太陽は顔を出さない。
ようやく待ちに待って5時2分に燧ヶ岳の右の肩から、一条の太陽の輝きが差してきた。




陽が当たると尾瀬ヶ原一帯がいっきに明るくなり、色が戻ってきたように思えた。




テント場に戻ると団体客も起きてきていて前夜同様自炊場を占領していた。テントの前でガスコンロに火を点け湯を沸かした。コーヒーを淹れクルミとレーズンが入ったパンをゆっくり食べた。
前夜に少し降った雨は乾いていて、霜による濡れもなかった。シュラフを仕舞い、一切をザックに入れてテントをたたんだ。
6時40分過ぎにテント場を後にし尾瀬ヶ原へ向かった。鳩待峠から歩いて来たハイカーが既にたくさん来だしていた。


この時間私のような大きな荷物を背負っているハイカーはいなかった。また私より年長の人も見かけなかった。
それでも抜かれるのは癪なので、前の人についてとことこ歩いた。牛首を過ぎると人はまばらになり、私は歩くペースを落とした。

下ノ大堀川のミズバショウ群生地では前日と同じアングルで写真を撮った。


竜宮十字路まで来てザックを降ろした。前日はここから北上(左折)したが、今日は南下(右折)しアヤメ平を目指す。
 

竜宮十字路から山の方へ入った辺りもミズバショウの群生地の一つだ。ここは木道沿いに群生しているリュウキンカがきれいだったが、それは続編のその②でご覧いただこう。


道はすぐに森の中に入り、沢を渡ると勾配が急になっていく。昨年もテント泊装備でここを登っているので心配はなかった。
 

長沢頭を過ぎると雪が見え始めた。土場にあるベンチでザックを降ろし早い昼食とした。メニューは朝と同じでクルミとレーズンが入ったパン、それにソーセージとコーヒーだった。
土場から雪が増えたが危ないところはなかった。
 

富士見田代は雪が消えたばかりで、植物の芽生えは見えなかった。昨年来た時はタテヤマリンドウが群生していた場所だ。


ここからアヤメ平は目と鼻の先だ。深田久弥氏はアヤメ平から観る燧ヶ岳が最高だと言っている。


私はここまで来て初めて見える平ヶ岳やなだらかな至仏山の姿が好きだ。






また平ヶ岳とは真逆の方向(南東)に見える日光白根山の雄姿も立派だ。


アヤメ平ではゆっくり時間を取って過ごした。




鳩待峠への下山も慌てることはなかった。野鳥を観ながらゆっくりと歩いた。
 

それでも13時過ぎに鳩待峠に着いた。マイクロバスが次々に現れて下山するハイカーを呑込んでいった。

2024年初夏の尾瀬ヶ原~アヤメ平を散策(その②)に続く。
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今週も筑波山ハイキング(後編)

2024-05-22 05:30:09 | 山行・旅行
5月19に筑波山を歩いて来た。
前編に引き続き、鬼ヶ作林道で観た植物から順ご覧いただきたいと思う。

前編で樹木の花をご覧いただいたので、後編では草花をご覧いただきたい。
先ずは馴染みがあるシソ科のこの花なのだが・・


タツナミソウ(シソ科タツナミソウ属の多年草)の仲間だとすぐに分かったが、筑波山にはオカタツナミソウが観られるので自信がなかった。
帰宅後調べたら、オカタツナミソウは茎に下向きに曲がった毛が生えるとのことだった。またオカタツナミソウの葉は、卵形または三角状卵形で先がやや尖るとあった。
茎に生える毛についてはこの写真では分かりにくいが、拡大すると下向きに生えているように見えた。また葉の形からしてもオカタツナミソウのように思われた。


続いてはこの花が群生していた。


フタリシズカ(センリョウ科チャラン属の多年草)だが、下の写真を画像検索したらサンニンシズカと出てきたので、笑ってしまった。


黄色い5弁の花が陽当りのよいところに咲いていた。


ウマノアシガタ(キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草)のようだ。


こちらのキク科の花は舌状花が10個あった。


ハナニガナ(キク科ニガナ属の多年草)だ。
ここ数年観てきた中で、ハナニガナの舌状花の数は狭い範囲で場所によって異なることが分かった。
白山で観たものは11~12個、北アルプス(柏原新道)では11個、尾瀬では8~12個、吾妻連峰では9個、飯豊山では9~11個、高妻山では11個、越後三山の中ノ岳では10個であった。ちなみにウィキペディアには7~11個程度と書いてある。
尾瀬には毎年出かけていて、歩く場所も多様であった。そのためハナニガナを観た場所も都度異なった。舌状花の数が8~12個だったのもそのためであると思われるが、生育環境と関係があるのかは分からない。


次の花は地面近くに咲いていた小さな花だ。


画像検索ではサギゴケ(サギゴケ科サギゴケ属の多年草)が示唆されたが、花色が違った。
シロバナサギゴケかもしれないが、確信が持てなかった。
花の長さもサギゴケより小さいように見えたので、トキワハゼあるいはシロバナトキワハゼ(サギゴケ科サギゴケ属の一年草)かもしれない。
(なつみかんさんから、トキワハゼのように見えるとアドバイスいただきました。)

次も写真は1枚しかない。


ハンショウヅル(キンポウゲ科センニンソウ属のつる性低木)のようだ。
ハンショウヅルは本州、九州に分布し、林縁や林内に生育する。葉は長さ4~9cmの卵形の三出複葉で対生する。花柄の長さは6~12cmで、先端に紅紫色の鐘形の花を1個下向きに付ける。花期は5~6月。

テンナンショウの仲間がたくさん観られた。マムシグサなどはあまり好きでなく普段は撮らないが、これは葉に斑が入っていたので撮った。種名は分からない。


キャンプ場からは登山道を登っていく。先週まだ咲いていたユキザサ(ユリ科マイヅルソウ属の多年草)は、ほとんどが花を終えていた。
残花を見つけて撮った。


エンレイソウも数カ所で観られた。


これまでこの道を歩いたのはカタクリの時期が多かった。
カタクリはすでに葉も姿を消していて、気配すらなくなっていた。

次の花は女体山から御幸ヶ原に向かう途中で咲いていたものだ。


ヒイラギソウ(シソ科キランソウ属の多年草)だと思う。
ヒイラギソウは本州の関東地方の北西部に分布し、山地の半日陰の林縁にある崩壊しやすい斜面の草地などに生育する。花期は4~6月。花は青紫色の唇形で、茎の上部の3~5段になる葉腋ごとに、4~6個ずつ輪状につく。


男体山から自然研究路へ進んだ。先週見つけたヤマブキソウがまだ咲いていたが、写真は撮らなかった。
ニリンソウはすっかり終わっていたが、ようやく見つけたのがこの残花。周囲の個体はほとんど枯れてきていた。


帰路は長い階段を降りて、鬼ヶ作林道に出たところで一旦休憩し、15時前にクルマに戻った。
ちょうど小雨がぽつぽつと落ち始めてきていた。

今週も筑波山ハイキング(完)
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今週も筑波山ハイキング(前編)

2024-05-21 05:30:27 | 山行・旅行
先週に続き、今週(5月19日)も筑波山を歩いて来た。
スタート地点は先週と同じだが、途中関東ふれあいの道ともなっている鬼ヶ作林道を歩き、筑波高原キャンプ場から女体山へ進んだ。


女体山から御幸ヶ原を抜けて男体山に登り、自然研究路を歩いて、帰路は先週同様薬王院へ下った。
上図に歩跡が記されているが、水色のところは植物を観ながら特にゆっくり歩いたところだ(山頂付近や自然研究路は人が多くてゆっくり歩かざるを得なかった)。
距離8.9km、累積標高差824m、時間4時間47分(うち休憩28分)で、先週より若干距離は伸びたものの林道歩きが多く、また曇り空だったこともあり疲労は少なかった。

では歩いた順に簡単にコースを振り返り、併せて見かけた花をご覧いただこう。
先ずは、薬王院コースの登山者用駐車場からスタート。時刻は10時を過ぎていて、下山してきたハイカーが既にいたので駐車場にクルマを駐められた。
 

陽当りのよいところにイチゴの実が観られた。ヘビイチゴのように思えた。その先ではこれから咲こうとしているナルコユリ(キジカクシ科アマドコロ属の多年草)が観られた。
 

40分ほどかけて鬼ヶ作林道まで着た。ここで岩に腰掛けてバナナを食べた。目の前に大きなヤマザクラの樹が見えた。


この時期の鬼ヶ作林道は樹々や草花の花の宝庫だ。残念ながら名前が分からないものが多かった。帰宅後調べて名前が分かるものは書くことにし、とりあえず写真だけはたくさん撮った。


先ずはいちばん多く観られたのはこの樹木の花だと思う。


帰宅して調べたら、コゴメウツギ(バラ科コゴメウツギ属の落葉低木)のようだった。


名前にウツギと付くが上述のようにバラ科の花で、アジサイ科のウツギに似た花をつける。
花期は5~6月で、今年枝の先端や葉腋から、花序軸を伸ばして総状花序を出し、径4~5 mmの黄白色の5弁花を多数咲かせる。


次も樹木の花だ。


上の写真だけ観ると分からないかもしれないが、下の写真ではお分かりかと思う。ちなみに上の写真は林道で撮ったもので、下の2枚は登山道で撮影した。


ツクバネウツギ(スイカズラ科ツクバネウツギ属の落葉低木)だ。1枚目の写真は花弁が落ちて萼片が残ったものだ。
花期は5~ 6月で、枝の先端から共通花柄を出し、5個の同じ長さの萼片をつけ、ふつう2つ花をつける。花冠は二唇状の鐘状漏斗形で、白色、黄白色、ときに黄色、まれにピンク色になり、長さは1.5~3 cmになる。


次の2枚は林道で観た花を撮ったものだが。一方3枚目の花は標高が高い自然研究路で観たものだ。


ご存じのガマズミ(ガマズミ科ガマズミ属に属の落葉低木)だ。


これまでガマズミは標高が低いところで観られ、標高が高いところではミヤマガマズミが観られると理解していたが、これもミヤマガマズミではなくガマズミだった。
確認したところ、ガマズミは標高10~1500mに分布するとの記載があった(筑波実験植物園の植物図鑑)。


こちらはキャンプ場近くで観たもので、斜面の陽当りのよいところに咲いていた。


タニウツギ(スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木)に似ているように見えたが、筑波山に自生しているのだろうか?
ウィキペディアによると、タニウツギは北海道の西部、本州の東北地方、北陸地方、山陰地方に分布し、主に日本海型気候の多雪地で、日当たりのよい山地の谷沿いや斜面に多く見られる。関東地方はニシキウツギが多いが、信越県境付近から日本海側でタニウツギが多いとある。
どうやらニシキウツギ(スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木)のようだった。
同じくウィキペディアによると、ニシキウツギは日本の本州の宮城県以南、四国、九州に分布し、主に太平洋側の山地に多く見られ、日本海側にはない。山地の明るい場所に生えるとある。


同じくキャンプ場近くではこの花も咲いていた。ずいぶん高い所に咲いていて、撮るのに苦労した。


ガマズミ属だとは分かったが、その場で名前が分からなかった。カンボク(ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木〜小高木)に似ているが、筑波山に自生するものか不明だったので、結局名前は分からなかった。

ここまで書いてきてすでに長くなってきた。そこで草本は続編でご覧いただこうと思う。本格的な登りはスタートから林道までの間と、キャンプ場から女体山までの間で、それぞれ40分ほどだった。


登山道に入るとヤマツツジ(ツツジ科ツツジ属の半落葉低木)がまだ観られた。


女体山御本殿(写真左)、男体山御本殿(同右)に参拝して下山した。
 

こちらは下山時に歩いた自然研究路で観たヒメウツギ(アジサイ科ウツギ属の落葉低木)。先週もご覧いただいたのでお分かりと思う。


さて、ウツギと名前が付く花はいくつあったかしら?

続編では林道以降で観た草本をご覧いただきたい。
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久しぶりの筑波山ハイキング

2024-05-16 05:30:49 | 山行・旅行
5月15日、久しぶりに筑波山を歩いて来た。


薬王院コースの登山者用駐車場からスタートし、女体山(標高877m)、男体山(同871m)を廻って同じ登山口へ下山した。
また今回は登りの途中に意図的にコースを外れて、男の川の源流部(バリエーションルート)を覗いてきた。
距離7.5km、累積標高差825m、時間4時間54分(うち休憩50分)だった。

ここからスタート。


長く続く木段は何度来てもしんどい。
 

 

女体山御本殿に参拝。


男体山御本殿に参拝。


自然研究路で観た植物。
 
ニリンソウ(キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)の群落と名残のニリンソウ。既に葉が黄色くなっているものが多かった。

 
ユキザサ(ユリ科マイヅルソウ属の多年草)。

 
エンレイソウ(シュロソウ科エンレイソウ属の多年草)。

 
ギンリョウソウ(ツツジ科ギンリョウソウ属の多年草)。たくさん観られた。


ヤマブキソウ(ケシ科ヤマブキソウ属の多年草)だろうか。


オトコヨウゾメ(ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木)だろうか。
 
ウツギ(アジサイ科ウツギ属の落葉低木)の仲間だろうか? (なつみかんさんからヒメウツギを示唆されました。)

 
ヤマツツジ(ツツジ科ツツジ属の半落葉低木)。

持参したカメラの調子が悪くて残念だった。
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植物クロスワード(47)『5月に咲く樹木の花』の答え

2024-05-12 05:30:00 | クロスワードパズル

 
タテのカギ
1 ムクロジ科カエデ属の落葉小高木。
 
2 トルコの通貨の単位。
3 ものごとの起こり。社寺の由来。 「信貴山(しぎさん)――」。
4 その時々の商品の値段。 鮨屋では鮮度の良い魚を日々仕入れており、その変動に合わせるため金額が一律ではないとのこと。
5 モクレン科――属の落葉高木。
 
6 歌などの旋律。また、旋律のひとくぎり。
9 着物の背の縫い目から袖口までの長さ。
11 葉ネギを若いうちに収穫したもの。小葱。
13 エジプト‐アラブ共和国の首都。東京都の小池知事はここの大学を卒業しているとか。
15 米国イリノイ州最大にして北アメリカ屈指の都市。米国内ではニューヨークとロサンゼルスに次ぐ人口を持つ。
17 その場で支払わないで、あとでまとめて支払う方法。いつもニコニコ現金払いとは真逆。
18 モクレン科モクレン属の落葉高木~低木。コブシは花の裏側に葉が1枚出るが本種は出ない。
 
20 我が国で2010年から2015年の間の――者はおよそ50万人。その後も農業従事者の減少が続いている。主たる原因は高齢化に伴うリタイア。
21 古流柔術の一派、大東流柔術の流れをくむ武術。関節の弱点を利用した押さえ技や投げ技を特色とする。
23 望遠鏡や顕微鏡の対物レンズは――レンズ。
24 ♪――時雨か 萱野の雨か 音もせで来て 濡れかかる (宮城県民謡)
25 ミカン科ミカン属の常緑高木。
 
26 ふつう横向きに歩行するが、前または後方に歩ける種もある。
27 ――科――属の落葉低木。
 

ヨコのカギ
1 マメ科――属の落葉高木。ニセアカシアとも呼ばれる。
 
6 マメ科――属のつる性落葉木本。
 
7 元素記号が U の元素。
8 沖縄方言で「縁起がよいこと」「めでたいこと」を表す語。――ウエア。
10 歯車。
12 「――を貸して母屋を取られる」とは、保護してやった相手に恩をあだで返されること。「庇を貸して・・」とも言う。
14 ミツマタ・コウゾ・ガンピなどの繊維を原料として、手漉 (す) きで作る日本古来の紙。
16 ツツジ科ツツジ属の常緑低木。著者が住む千葉県白井市の花。
 
18 インドシナ半島中央部を占める立憲王国。首都はバンコク。
19 いつもその医者に診察してもらっていること。「――医」。
21 2018年9月16日に40歳で引退した沖縄県出身の歌手は――奈美恵。
22 ――科――属の落葉小高木。
 
23 刃物を研ぐための石。著者のは我が家に唯一あるダイヤモンド製品(と言ってもホームセンターで売っているもの)。
24 今日のような天気(地域によります)。
27 後部に荷物を積めるようにした屋根付きの箱型の自動車。
28 ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木または小高木。
 

過去のクロスワードパズルは、このページ左にあるカテゴリー◆クロスワードパズルからご覧いただけます。


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植物クロスワード(47)『5月に咲く樹木の花』

2024-05-10 05:30:00 | クロスワードパズル
今月の植物クロスワードは『5月に咲く樹木の花』です。
これまでのshuの花日記に登場した記事から、5月に咲く樹木の花を選び、クロスの中に埋め込みました。
解答は5月12日にアップします。どうぞお楽しみくださいませ。

 
タテのカギ
1 ムクロジ科カエデ属の落葉小高木。
 
2 トルコの通貨の単位。
3 ものごとの起こり。社寺の由来。 「信貴山(しぎさん)――」。
4 その時々の商品の値段。 鮨屋では鮮度の良い魚を日々仕入れており、その変動に合わせるため金額が一律ではないとのこと。
5 モクレン科――属の落葉高木。
 
6 歌などの旋律。また、旋律のひとくぎり。
9 着物の背の縫い目から袖口までの長さ。
11 葉ネギを若いうちに収穫したもの。小葱。
13 エジプト‐アラブ共和国の首都。東京都の小池知事はここの大学を卒業しているとか。
15 米国イリノイ州最大にして北アメリカ屈指の都市。米国内ではニューヨークとロサンゼルスに次ぐ人口を持つ。
17 その場で支払わないで、あとでまとめて支払う方法。いつもニコニコ現金払いとは真逆。
18 モクレン科モクレン属の落葉高木~低木。コブシは花の裏側に葉が1枚出るが本種は出ない。
 
20 我が国で2010年から2015年の間の――者はおよそ50万人。その後も農業従事者の減少が続いている。主たる原因は高齢化に伴うリタイア。
21 古流柔術の一派、大東流柔術の流れをくむ武術。関節の弱点を利用した押さえ技や投げ技を特色とする。
23 望遠鏡や顕微鏡の対物レンズは――レンズ。
24 ♪――時雨か 萱野の雨か 音もせで来て 濡れかかる (宮城県民謡)
25 ミカン科ミカン属の常緑高木。
 
26 ふつう横向きに歩行するが、前または後方に歩ける種もある。
27 ――科――属の落葉低木。
 

ヨコのカギ
1 マメ科――属の落葉高木。ニセアカシアとも呼ばれる。
 
6 マメ科――属のつる性落葉木本。
 
7 元素記号が U の元素。
8 沖縄方言で「縁起がよいこと」「めでたいこと」を表す語。――ウエア。
10 歯車。
12 「――を貸して母屋を取られる」とは、保護してやった相手に恩をあだで返されること。「庇を貸して・・」とも言う。
14 ミツマタ・コウゾ・ガンピなどの繊維を原料として、手漉 (す) きで作る日本古来の紙。
16 ツツジ科ツツジ属の常緑低木。著者が住む千葉県白井市の花。
 
18 インドシナ半島中央部を占める立憲王国。首都はバンコク。
19 いつもその医者に診察してもらっていること。「――医」。
21 2018年9月16日に40歳で引退した沖縄県出身の歌手は――奈美恵。
22 ――科――属の落葉小高木。
 
23 刃物を研ぐための石。著者のは我が家に唯一あるダイヤモンド製品(と言ってもホームセンターで売っているもの)。
24 今日のような天気(地域によります)。
27 後部に荷物を積めるようにした屋根付きの箱型の自動車。
28 ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木または小高木。
 


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広瀬川河畔散策と前橋文学館訪問

2024-05-07 22:01:57 | 日記(雑記帳)
前橋市内で催された演奏会を聴くため同地を訪ねた。そして空き時間に市内を流れる広瀬川の河畔を散策し、川沿いに建つ前橋文学館を訪ねた。


広瀬川は利根川から取水し、赤城南麓一帯の農地を灌漑し、再び利根川に注いでいる。前橋市内にあっても流れは急だった。
前橋文学館付近は広瀬川「詩の道」と名付けられていて、河畔に多くの文学碑が立てられている。それらを見ながらゆっくり散策した。一部を紹介したい。


世界ぢゅうを泣きつくすには ヒトの一生ではとても足りない 吉原幸子(詩集「発光」より)

 


そこからどんな 清々しい空がひろがってゆくか 見えないどんな 生き物たちがそこに降りてくるか 渋沢孝輔




水底を覗くと しずかに 一輪の紅い蓮が浮いてくるところ 舟べりから手を伸ばして わが知らぬ想い出を折りとった 財部鳥子

 



厩橋まで歩いて橋を渡り、対岸を戻ってきた。ちなみに厩橋は前橋の語源となっているとのことだ。

前橋文学館の対岸に萩原朔太郎記念館がある。
 

そして、その横に「青春の碑」がある。少し長いが全文を引用したい。

青春  サムエル ウルマン

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ちかたを言う。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足ではなく、たくましい意志、ゆたかな想像力、炎ゆる情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは臆病さを退ける勇気、安きにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。
ときには、二十歳の青年よりも六十歳の人に青春がある。 
年を重ねただけで人は老いない。理想を失うとき初めて老いる。
 
歳月は皮膚にしわを増すが、情熱を失えば心はしぼむ。
苦悩・恐怖、失望により気力は地に這い精神は芥になる。
 
六十歳であろうと十六歳であろうと人の胸には、驚異に魅かれる心、おさな児のような未知への探究心、人生への興味の歓喜がある。
君にも我にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美・希望・よろこび・勇気・力の霊感を受ける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ、悲嘆の氷にとざされるとき、二十歳であろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、八十歳であろうと人は青春にして已む。

作山宗久 訳

前橋文学館は9時に開館する。一番で入館した。


文学館では萩原朔太郎について多くを学んだ。詩集『月に吠える』が我が郷里の文人室生犀星により発行されたのを初めて識った。
そう言えば金沢と前橋は、けっこう似ているところも多いように思った。
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満開のシャクナゲ 富士写ヶ岳ハイキング

2024-05-04 05:30:00 | 山行・旅行
律令制の時代の後期に越前国から加賀国が分割され、手取川以北の加賀郡と手取川以南の江沼郡の二つの行政区が敷かれた。
江沼の名は、大聖寺川(だいしょうじがわ)・梯川(かけはしがわ)・動橋川(いぶりはしがわ)の川を意味する江と、柴山潟・木場潟・今江潟の沼から付けられた。
江沼郡は後に北部が能美郡として分割され、江戸時代においては全域が大聖寺藩領となり、その中心地は大聖寺(現加賀市大聖寺町)であった。

大聖寺から一同に眺めることができる大日山(標高1368m)、富士写ヶ岳(同942m)、鞍掛山(同478m)を江沼三山と呼び、いずれもハイカーに人気がある。
特に富士写ヶ岳は、作家で登山家の深田久弥氏が登山好きとなるきっかけの山であり、日本百名山の愛好家からは「原点の山」「ゼロ番目の百名山」と呼ばれている。そのため地元のハイカーだけでなく、全国の百名山ファンが足を運んでいる山である。

富士写ヶ岳の遠景。(写真をクリックすると大きくなります。)


前置きが長くなったが、シャクナゲが満開の4月後半に富士写ヶ岳を登ってきたので、その様子をご覧いただきたいと思う。(地図をクリックすると大きくなります。)


登山口に立派な看板が設置されていた。ダム湖に架かる吊り橋を渡っていく。
 

吊り橋を渡り終えると、いく種かの山野草が出迎えてくれた。
(左)ホクリクネコノメ(ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草)。(右)サワハコベ(ナデシコ科ハコベ属の多年草)。
 

(左)ムラサキケマン(ケシ科キケマン属の越年草)。 (右)カキドオシ(シソ科カキドオシ属の多年草)。 サキゴケ(別名ムラサキサキゴケ、サギゴケ科サギゴケ属の多年草)。
 

数十メートル歩いて、ここからダム湖畔を離れて山に入る。いきなり急登だ。


同じ時期に登った荒島岳ほど花は多くない。しかし所々で観られる花が癒やしとなる。ニョイスミレ(スミレ科スミレ属の多年草)。
 

ユキザサ(ユリ科マイヅルソウ属の多年草)。
 

こちらは樹木の花で、ツクバネウツギ(衝羽根空木、スイカズラ科ツクバネウツギ属の落葉低木)のようだった。


再びニョイスミレ。影絵でミッキーマウスを映した。


ガマズミ(スイカズラ科ガマズミ属の落葉高木)の花が咲いていた。
ガマズミとコバノガマズミの違いは葉柄の長さで分かる。ガマズミの葉柄は1cm以上ある。この写真でお分かりだろうか。


ツバキの仲間もまだ咲いていた。北陸ではユキツバキも観られるが、これは鋸歯が鈍く細かいのでヤブツバキ(ツバキ科ツバキ属の常緑高木)のように思えた。


蘂がきれいなこの花はウワミズザクラ(バラ科サクラ属の落葉高木)だと思う。この花を観ながら1回目の休憩を取った。




ここから再び急登となる。足元にカンアオイの仲間を見つけた。花は観られなかった。


薄紫色のスミレはオオタチツボスミレ(スミレ科スミレ属の多年草)のようだった。荒島岳で観たようなスミレ類の大きな群落は観なかった。
 

ここで再びユキザサの群落を観た。


(左)この特徴のある樹皮はナツツバキ(ツバキ科ナツツバキ属の落葉小高木)のように見えた。(右)ナツツバキの3本の幹の間からヤマモミジ(カエデ科カエデ属の落葉高木)の葉が広がっていた。
 

チゴユリ(イヌサフラン科チゴユリ属の多年草)を見つけた。


ようやく中間地点に到着。ずいぶん時間がかかってしまった。


ミツバツツジの仲間が現れた。北陸で観られるミツバツツジの仲間はユキグニミツバツツジ(ツツジ科ツツジ属の落葉低木)で、雄しべは10個ある。
ユキグニミツバツツジはさらに標高が高いところでも観られた。




さらに進むとお待ちかねのシャクナゲが現れた。この山で観られるのはホンシャクナゲだ。本州の新潟県西部以西と四国山地に分布する。
花がきれいなものを選んで写真を撮った。
今年はシャクナゲが裏年に当たるらしい。それでもたくさん咲いていた。表年にはさらに花数が多いようなので、また行ってみたいと思う。














ホンシャクナゲは枝先にまとまって花をつける。このつぼみでは花数は8つあった。


シャクナゲの群落に見惚れていたが、足元にきれいなスミレの仲間が咲いていた。タチツボスミレの仲間のように思うがよく分からない。




こちらはさらに登ったところで観たスミレの仲間。


トクワカソウ(イワウメ科イワウチワ属の多年草)がまだ咲いていた。




ブナの森を歩いて行く。早春の積雪期にはどこでも歩ける場所だ。山頂まではもうすぐだ。


(左)タムシバ(モクレン科モクレンの落葉高木または低木)。(右)ムシカリ(ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木または小高木)。
 

11時10分に山頂に到着した。コースタイムが2時間20分のところを2時間48分もかかってしまった。


山頂からかろうじて白山を眺めることができた。


山頂から少し南へ下った所に日陰を見つけ休憩した。
下りも同じ我谷コースを歩いて13時17分に下山した。下山中にも写真を撮ったので、幾枚かをご覧いただきたい。
クイズではないが、植物の名前を写真の後に書いたので、お楽しみいただければと思う。


ムシカリ、別名オオカメノキ。


ツルシキミ、別名ツルミヤマシキミの果実。


ツルシキミ。幹の基部が地上を這うのが特徴で、葉や花、果実などはミヤマシキミとほぼ同じ。


スミレの仲間。


タムシバ。


ホンシャクナゲ。


ユキグニミツバツツジ。


ユキザサ。


ガマズミ。


ヤマツツジ。


ウマノアシガタ(キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草)。ヘビイチゴ(バラ科キジムシロ属の多年草)。

シャクナゲ満開の富士写ヶ岳ハイキング(完)
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荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(その③)

2024-05-02 06:26:17 | 山行・旅行
この記事は、荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(その②)の続きです。
荒島岳の地図と登山ルートは下記をクリックするとご覧になれます。


シャクナゲ平で勝原(かどはら)コースと合流し、荒島岳へ向かう。さらに佐間コースが合流すると、その先にもちが壁という急登となる。急登ではあるが距離が短いのでゆっくり歩けば問題ない。
途中白山がよく見えた。


シャクナゲ平ではまだ蕾が固かったシャクナゲだが、ここでは開き始めた花が見えた。陽当りがよいからだろう。
この山で観られるシャクナゲはホンシャクナゲ(ツツジ科ツツジ属の常緑低木)だ。花の特徴として花冠が7裂するが、まだ開ききっていないので分からない。
 

もちが壁の急坂を登りながら、白山の写真を何枚か撮った。ちょっとした休憩になった。写真はいずれもさほど変わらない構図だが、ともかく白山がきれいだった。




咲き始めたばかりのムシカリ(ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木または小高木)。


まだカタクリ(ユリ科カタクリ属の多年草)が咲いていた。


トクワカソウ(イワウメ科イワウチワ属の多年草)とショウジョウバカマ(メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)が並んで咲いていた。


こちらではカタクリとショウジョウバカマ、さらにショウジョウバカマとトクワカソウ。
 

トクワカソウ(フラッシュ撮影)。


山頂近くから観た白山。


11時7分に山頂に到着した。山頂直下にまだ雪が残っていた。
大勢のハイカーが山頂を囲むようにして休んでいた。運良く木陰に場所を見つけて休憩した。
山頂から御嶽山、乗鞍岳、穂高連峰が見えていた。写真を撮ったが霞んでいたので、載せるのは止めにしよう。
 

20分ほど休憩して下山についた。下山中もカメラを首から肩にかけて、花の写真を撮った。
オオバキスミレ(スミレ科スミレ属の多年草)だろうか。


登りで観たときは花が閉じていたミヤマカタバミ(カタバミ科カタバミ属の多年草)は、どれも開いていた。






可愛いショウジョウバカマ。


イワナシ(ツツジ科イワナシ属の常緑小低木)。


トクワカソウ。




エチゴツルキジムシロ(バラ科キジムシロ属の多年草)だろうか。
ウィキペディアによると、エチゴツルキジムシロは、本州の秋田県、山形県、新潟県、富山県、石川県、福井県、京都府、兵庫県にかけた日本海側に分布し、山地のやや日当たりの良い斜面などに生育する。愛知県、岐阜県にも分布する。




キクザキイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)が咲いていた。


ミヤマスミレ(スミレ科スミレ属の多年草)。


ハルトラノオ(タデ科イブキトラノオ属の多年草)。


ヤマエンゴサク(ケシ科キケマン属の多年草)。


青花のキクザキイチゲが2ヶ所で観られた。




オオタチツボスミレ(スミレ科スミレ属の多年草)。


ニョイスミレ(スミレ科スミレ属の多年草)。




ニリンソウ(キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)を撮り終えて、ようやくカメラをザックにしまうことができた。










15時19分にクルマを駐めておいた場所に着いた。周りのクルマの数がずいぶん減っていた。

荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(完)

撮影:2024/04/28
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荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(その②)

2024-05-01 05:30:14 | 山行・旅行
この記事は、荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(その①)の続きです。
荒島岳の地図と登山ルートは下記をクリックするとご覧になれます。


小荒島岳から荒島岳へ向かう道は、シャクナゲ平までは緩やかな勾配が続く。
その間にショウジョウバカマ、イワナシ、そしてイワウチワとトクワカソウがたくさん観られた。

ショウジョウバカマ(メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)。




イワナシ(ツツジ科イワナシ属の常緑小低木)。




林床に広がるトクワカソウ(イワウメ科イワウチワ属の多年草)の群落。


こちらはイワウチワ(イワウメ科イワウチワ属の多年草)とトクワカソウが混じった群落。
あらためて書くと、イワウチワとトクワカソウは花の形はまったく同じで、イワウチワは葉の基部がくびれているのに対して、トクワカソウは円形に近い形をしている。


イワウチワ/トクワカソウ。












登山道に腹ばいになったりして、たくさん撮った(下の2枚はフラッシュ撮影)。




次はフラッシュなしで撮影。










ここまで観てきた中で、トクワカソウの数に比べてイワウチワの数が少なかった。




次の3枚は腹ばいになって撮ったもの。だいぶこの花を撮るのに慣れてきた。






シジュウカラが大きな虫を咥えていた。子育て真っ最中のようだった。


ブナの森もこの時期はまだ明るい。


林床まで光が差していた。


樹々の間から白山が見えていた。


ムシカリ(別名オオカメノキ、ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木または落葉小高木)。


タムシバ(モクレン科モクレン属の落葉高木または低木)。


今回は小荒島岳からシャクナゲ平までの様子をご覧いただいた。この間のコースタイムは20分だが、34分もかかってしまった。
次回はシャクナゲ平から荒島岳山頂までの様子と、下山時に撮った花の写真をご覧いただきたい。

荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(その③) に続く。
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荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(その①)

2024-04-30 07:39:57 | 山行・旅行
4月28日は大型連休の前半で、唯一の晴天が約束された日だった。さてどこへ行こうかと思案して福井県の荒島岳を選んだ。
その理由は前日に宿泊していた場所から近いこと。登山口付近に広い駐車場があることに加え、山頂からの展望が優れ、その上お花も楽しめるということだった。荒島岳は高山植物も豊富だが、今の時期はスプリング・エフェメラルやイワウチワの仲間(イワウチワとトクワカソウ)が観られる。中でもこの山でのイワウチワの仲間は数が多いのが魅力だ。
荒島岳に登るのは2020年以来で、小荒島岳へは昨年6月以来であった。

作家で登山家の深田久弥氏が、福井県から選んだ唯一の日本百名山が荒島岳(標高1523m)である。
荒島岳に登るコースは4つあり、今回は昨年と同じく中出(なかんで)コースを選んだ。中出コースは山の北西側から登るので、気温が上がるこの日のような日には涼しくてよい。

中出コースは途中に小荒島岳(標高1186m)を経由する。前日かなり飲んでいて、睡眠時間も短かったので、万一体調が勝れないときは小荒島岳で引返そうと決めていた。


広い駐車場があると先に述べたが、6時40分にそこに着いたときには既に埋まっていた。地元の警察官が来ていて、指示に従って登山口のすぐ横までクルマを走らせて、そこに駐めた。お陰で歩く距離が400mほど短くて済んだ。


登山口から500mほどの間で目立ったのがヤマブキとカキドオシ、それにスミレの仲間だった。ヤマブキとスミレの仲間はさらに先まで咲いていた。
ヤマブキ(バラ科ヤマブキ属の落葉低木)。
 

カキドオシ(シソ科カキドオシ属の多年草)。
 

スミレの仲間。
  

登山口近くにはシャガ(アヤメ科アヤメ属の多年草)やセントウソウ(セリ科セントウソウ属の多年草)も咲いていた。
 

先へ進むと先ほどとは違う白色の小さな花を咲かせたスミレの仲間も観られた。
 

こちらのスミレの仲間は距が長い。帰って調べたらミヤマスミレのように思えた。


ミヤマキケマン(ケシ科キケマン属の越年草。)が咲いていた。後から次々と観られたのには驚いた。




こちらはヤマエンゴサク(ケシ科キケマン属の多年草)のように思う。スプリング・エフェメラルにまだ出会えたのが嬉しかった。この山の遅い雪解けのお陰である。




ネコノメソウ(ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草)の仲間が現れた。


登山道が何度か林道を横切り傾斜を上げていくと、ニリンソウ(キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)の群落が現れた。天気は晴れだが朝の時間にニリンソウはまだ開いていない。帰りにじっくり写真を撮ることにしよう。


スミレの仲間も大きな群落を作っていた。




先にも述べたが、ミヤマスミレのように思えた。




ミヤマカタバミも出てきたが、ニリンソウ同様、この時間はまだ花を閉じていた。

ヤマエンゴサク。




ハルトラノオ(タデ科イブキトラノオ属の多年草)だろうか。




標高が1000mに達するまで、視界のどこかに常に花が見られた。一番多いのはスミレの仲間だった。
ところが標高が1000mを越えた辺りから、急に花を観なくなった。辺りはブナの森に入っていた。

緩やかになった道を進んでいくと、林床に探していたイワウチワ(イワウメ科イワウチワ属の多年草)の仲間が現れた。荒島岳で観るイワウチワの仲間は、イワウチワ(岩団扇、Shortia uniflora)とトクワカソウ(徳若草、Shortia uniflora var. orbicularis)である。
両者は花の形はまったく同じで、イワウチワは葉の基部がくびれているのに対して、トクワカソウは円形に近い形をしている。するとこの花はトクワカソウのようだ。
(今回の記事のタイトルでは、トクワカソウの名があまり知られていないためイワウチワと書いた。)




ショウジョウバカマ(メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)も現れた。


さらに進んでいくと、すぐ近くから聞き覚えのある鳥の声が聞こえてきた。ジュウイチ(カッコウ科ジュウイチ属)だった。立ち止まり声のする方を探すと7mほど先にジュウイチがいた。
残念ながら撮れたのは後ろ姿だけだった。


小荒島岳がすぐ先に迫ってきていた。巻き道を進むと見覚えのある標柱に達した。標高1165mと記してあった。


分岐を左に折れ、小荒島岳の山頂に向かった。目当ては山頂からの白山の眺めだ。
荒島岳から眺める白山は、手前に別山を従えて聳えている姿が素晴しい。


白山のアップ。正面が御前峰(標高2702m)、その左が大汝峰(同2684m)だ。


別山(同2399m)のアップ。御前峰・大汝峰・別山を白山三山というが、ここから観ると別山は独立した山のように見える。
旧制福井中学を出た深田久弥氏が、日本百名山に選んだ福井県の山は荒島岳だったが、本当は別山も選びたかったのではないかと、この景色を見て思った。
(帰って確認したところ、別山は石川県白山市と岐阜県白川村、高山市の接点に位置し、福井県には接していない。)


さあそれでは荒島岳は向かおう。


荒島岳で白山とイワウチワを観たの記(その②) に続く。
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家の周りの道端の花

2024-04-28 05:30:00 | みんなの花図鑑
家の近くに咲いていた花をいくつか撮ってみました。

■キュウリグサ(胡瓜草、Trigonotis peduncularis、ムラサキ科キュウリグサ属の越年草)
在来種。






■ノヂシャ(野萵苣、Valerianella locusta、スイカズラ科ノヂシャ属の1年草〜2年草)
ヨーロッパ原産。ハーブとして栽培されていたものが逸出。大都市圏や市街の国道沿いなどで群落をこさえる。




ナガミヒナゲシ(長実雛芥子、長実雛罌粟、Papaver dubium L.、ケシ科ケシ属の一年草または越年草)






■ノボロギク(野襤褸菊、Senecio vulgaris、キク科キオン属の越年草または一年草)
ヨーロッパ原産(推定)。世界中の寒冷地 - 亜熱帯に分布する。日本では明治初期にヨーロッパから入り、北海道から沖縄まで全国に分布する。




■ノゲシ(野芥子、Sonchus oleraceus、キク科ノゲシ属の越年草)
ヨーロッパ原産。






■ヤハズエンドウ(矢筈豌豆、Vicia sativa subsp. nigra、マメ科ソラマメ属の一年草または越年草)
別名カラスノエンドウ。在来種。






オランダミミナグサ(和蘭耳菜草、Cerastium glomeratum、ナデシコ科ミミナグサ属の一年草)


撮影:2024/04/23

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ドイツスズラン、ミヤコワスレ、ツルニチニチソウ、ローズマリー

2024-04-27 05:30:39 | みんなの花図鑑
我が家の庭のドイツスズランが咲き出したので、マクロレンズで撮ってみました。
ドイツスズランを撮ったのは夕刻で既に薄暗く、撮影データはf 8、ss 1/2 sec.でしたが、風がなくてどうにか撮れました。








昨日に続いて「庭の花」ですので、コメント欄を閉じています。

撮影:2024/04/23
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