百花繚乱の飯豊山を満喫(その1、御沢キャンプ場~三国小屋)からの続きです。
三国小屋では小屋の外の日陰に腰を下ろし、コーラをゆっくり飲んで休んだ。
爽やかな風が吹いて、汗が引いていった。
それにしても、ここから見る景色は実に素晴らしい。
雪渓が残る稜線、岩肌を露わにした大日岳からは、アルプスの風格が感じられた。

盟主の飯豊山はというと、これから越えていく1700m級のピークの向こうに、ようやく僅かに山頂部が見えた。

十数分休んでザックを担いだ。先ずは急坂を下っていく。アップダウンが多いのがこの道の特徴だ。
嬉しいことに次々とお花が現われる。
センジュガンピ(ナデシコ科マンテマ属)。絶滅危惧Ⅱ類の植物だと覚えている。白山高山植物園で観て以来だと思う。

ハクサンボウフウ(セリ科カワラボウフウ属)。

シロバナハナニガナ(キク科ニガナ属)。

ミヤマコウゾリナ(キク科ヤナギタンポポ属)だと思うが自信がない。

振り返ると三国小屋が見える。
樹々の間は風がなく、抜けると陽射しが強い。いずれにしても暑さが身に応える。手ぬぐいを濡らして首に懸けているが、それでも暑い。

ミヤマアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)。

アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)の果実は上向きに生る。

ノリウツギ(ユキノシタ科アジサイ属)は数が多い。

タテヤマウツボグサ(シソ科ウツボグサ属)が現われた。日本海側の高山でよく目にする花だ。

梯子を難なく越えていく。

ゼンテイカ(ニッコウキスゲ、ワスレグサ科キスゲ属)が斜面に咲いていた。

シロバナハクサンシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)だと思う。この先でもたくさん見られた。

ミヤマクルマバナ(シソ科トウバナ属)の数も増えてきた。

再びタテヤマウツボグサ。

この花もミヤマコウゾリナだと思うが、やはり自信がない。茎や総苞に毛が多く生えている。

ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属)。

ミヤマクルマバナの群落。

隣にはミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科キンポウゲ属)の群落に、シロバナハナニガナが混じっている。

ムカゴトラノオ(タデ科イブキトラノオ属)も咲いていた。花穂にムカゴがつくのが特徴。

シロバナハナニガナ。

ムシカリ(オオカメノキ、スイカズラ科ガマズミ属)も果実をつけていた。後ろはミヤマナナカマド。


ノリウツギを前景に大日岳。素敵な稜線だ。
それにしても暑いので、何度かザックに入れていた水を出して、首に懸けた手ぬぐいを濡らした。

ミヤマキンポウゲ、シロバナハナニガナ、ミヤマクルマバナ。

モミジカラマツ(キンポウゲ科モミジカラマツ属)、ハクサンボウフウ、後ろにはゼンテイカがきれい。

ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属)。

コバギボウシとしたが、オオバギボウシ(共にキジカクシ科ギボウシ属)かもしれない。モウズイカさんから教えていただきました。

こちらは少し下の方で撮ったギボウシの仲間(8/13 写真を追加)。

ハクサンシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)。

ウメバチソウ(ニシキギ科ウメバチソウ属)が出てきた。

シロバナハクサンシャジンは頻繁に観られた。


タテヤマウツボグサも数が多い。

暑さの中、お花に元気付けられながら種蒔までやって来た。本日のゴールの切合小屋までは1kmだ。

飯豊山も大きく見えるようになってきた。さあ、もう少しだ。頑張ろう!

オヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)が出てきた。

陽が差していても花冠がこれ以上開くことはない。

イワイチョウ(ミツガシワ科イワイチョウ属)。

こちらは帰路に撮影。トンボが留まっていた。

タカネマツムシソウ(スイカズラ科マツムシソウ属)。この先、数が多かった。


12時34分、切合(きりあわせ)避難小屋に到着。

三国小屋を出発してから2時間10分、御沢キャンプ場を出てから7時間20分を要した。
やまふくのコースタイムより40分、山と渓谷社のそれよりは10分の遅れだった。暑い中休憩を多く取ったのでまずまずのペースだろう。
受付を済ませてビールを購入、飲んだ後散歩に出た。荷物がないのは、まるで身体に翅が生えたような気分だ。
これからは、お花の写真を一気にご覧いただく。
先ずは、ミヤマアキノキリンソウ。

タカネマツムシソウ。留まっているのはウラギンヒョウモンのようだ。

セリ科の植物。

ヤマハハコ。

オヤマリンドウ。

ゼンテイカ。

ハクサンフウロ(フウロソウ科フウロウソウ属)。

ヒメサユリ(ユリ科ユリ属)。


アザミ(キク科アザミ属)の仲間。
日本のアザミDB記載の、東北地方の山地に生える,大きな頭花を下向きに咲かせる特徴より、オニアザミと推定。

ミヤマシシウド(セリ科シシウド属)。

遠くに積乱雲が発達していた。

夕食を済ませた後、雪解け直後の雪田植物が観られるかもしれないと思い、雪渓の傍まで行ってみた。
途中で見たウサギギク(キク科ウサギギク属)。

こちらが雪渓。

そして傍で咲いていたイワカガミ(イワウメ科イワカガミ属)。

イワイチョウの群落。

ハクサンコザクラ(サクラソウ科サクラソウ属)

2時間ほど歩いた中で、たくさんの高山植物に出会えた。明日は飯豊山に登頂して下山だ。この先、どんな花に出会えるだろう。
イイデリンドウは観られるだろうか。
百花繚乱の飯豊山を満喫(その3)に続く。
三国小屋では小屋の外の日陰に腰を下ろし、コーラをゆっくり飲んで休んだ。
爽やかな風が吹いて、汗が引いていった。
それにしても、ここから見る景色は実に素晴らしい。
雪渓が残る稜線、岩肌を露わにした大日岳からは、アルプスの風格が感じられた。

盟主の飯豊山はというと、これから越えていく1700m級のピークの向こうに、ようやく僅かに山頂部が見えた。

十数分休んでザックを担いだ。先ずは急坂を下っていく。アップダウンが多いのがこの道の特徴だ。
嬉しいことに次々とお花が現われる。
センジュガンピ(ナデシコ科マンテマ属)。絶滅危惧Ⅱ類の植物だと覚えている。白山高山植物園で観て以来だと思う。

ハクサンボウフウ(セリ科カワラボウフウ属)。

シロバナハナニガナ(キク科ニガナ属)。

ミヤマコウゾリナ(キク科ヤナギタンポポ属)だと思うが自信がない。

振り返ると三国小屋が見える。
樹々の間は風がなく、抜けると陽射しが強い。いずれにしても暑さが身に応える。手ぬぐいを濡らして首に懸けているが、それでも暑い。

ミヤマアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)。

アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)の果実は上向きに生る。

ノリウツギ(ユキノシタ科アジサイ属)は数が多い。

タテヤマウツボグサ(シソ科ウツボグサ属)が現われた。日本海側の高山でよく目にする花だ。

梯子を難なく越えていく。

ゼンテイカ(ニッコウキスゲ、ワスレグサ科キスゲ属)が斜面に咲いていた。

シロバナハクサンシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)だと思う。この先でもたくさん見られた。

ミヤマクルマバナ(シソ科トウバナ属)の数も増えてきた。

再びタテヤマウツボグサ。

この花もミヤマコウゾリナだと思うが、やはり自信がない。茎や総苞に毛が多く生えている。

ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属)。

ミヤマクルマバナの群落。

隣にはミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科キンポウゲ属)の群落に、シロバナハナニガナが混じっている。

ムカゴトラノオ(タデ科イブキトラノオ属)も咲いていた。花穂にムカゴがつくのが特徴。

シロバナハナニガナ。

ムシカリ(オオカメノキ、スイカズラ科ガマズミ属)も果実をつけていた。後ろはミヤマナナカマド。


ノリウツギを前景に大日岳。素敵な稜線だ。
それにしても暑いので、何度かザックに入れていた水を出して、首に懸けた手ぬぐいを濡らした。

ミヤマキンポウゲ、シロバナハナニガナ、ミヤマクルマバナ。

モミジカラマツ(キンポウゲ科モミジカラマツ属)、ハクサンボウフウ、後ろにはゼンテイカがきれい。

ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属)。

コバギボウシとしたが、オオバギボウシ(共にキジカクシ科ギボウシ属)かもしれない。モウズイカさんから教えていただきました。

こちらは少し下の方で撮ったギボウシの仲間(8/13 写真を追加)。

ハクサンシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)。

ウメバチソウ(ニシキギ科ウメバチソウ属)が出てきた。

シロバナハクサンシャジンは頻繁に観られた。


タテヤマウツボグサも数が多い。

暑さの中、お花に元気付けられながら種蒔までやって来た。本日のゴールの切合小屋までは1kmだ。

飯豊山も大きく見えるようになってきた。さあ、もう少しだ。頑張ろう!

オヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)が出てきた。

陽が差していても花冠がこれ以上開くことはない。

イワイチョウ(ミツガシワ科イワイチョウ属)。

こちらは帰路に撮影。トンボが留まっていた。

タカネマツムシソウ(スイカズラ科マツムシソウ属)。この先、数が多かった。


12時34分、切合(きりあわせ)避難小屋に到着。

三国小屋を出発してから2時間10分、御沢キャンプ場を出てから7時間20分を要した。
やまふくのコースタイムより40分、山と渓谷社のそれよりは10分の遅れだった。暑い中休憩を多く取ったのでまずまずのペースだろう。
受付を済ませてビールを購入、飲んだ後散歩に出た。荷物がないのは、まるで身体に翅が生えたような気分だ。
これからは、お花の写真を一気にご覧いただく。
先ずは、ミヤマアキノキリンソウ。

タカネマツムシソウ。留まっているのはウラギンヒョウモンのようだ。

セリ科の植物。

ヤマハハコ。

オヤマリンドウ。

ゼンテイカ。

ハクサンフウロ(フウロソウ科フウロウソウ属)。

ヒメサユリ(ユリ科ユリ属)。


アザミ(キク科アザミ属)の仲間。
日本のアザミDB記載の、東北地方の山地に生える,大きな頭花を下向きに咲かせる特徴より、オニアザミと推定。

ミヤマシシウド(セリ科シシウド属)。

遠くに積乱雲が発達していた。

夕食を済ませた後、雪解け直後の雪田植物が観られるかもしれないと思い、雪渓の傍まで行ってみた。
途中で見たウサギギク(キク科ウサギギク属)。

こちらが雪渓。

そして傍で咲いていたイワカガミ(イワウメ科イワカガミ属)。

イワイチョウの群落。

ハクサンコザクラ(サクラソウ科サクラソウ属)

2時間ほど歩いた中で、たくさんの高山植物に出会えた。明日は飯豊山に登頂して下山だ。この先、どんな花に出会えるだろう。
イイデリンドウは観られるだろうか。
百花繚乱の飯豊山を満喫(その3)に続く。
高い山って雪の無いのは、ほんの少しの期間だけですよね。
変な話、富士山は、あんなに高いのに
夏、山頂も雪がない景色になりますが、
位置が南のほうだから?なんて思ったりしています^^;
センジュガンピ、イワイチョウ、可愛い花
この梯子を難なく越えていくんですか(@_@)
凄い!!
シロバナハクサンシャジン、ハクサンフウロ、
ハクサンの付く花に、高原を感じます。
まさに百花繚乱、こんなにたくさんの花を
見ることができる時期なんですね。
そして、こんなにたくさんの花を撮りながら、
きちんとペースを保って登れるってことは、
平均ペースが早いんですね(@_@)
飯豊山では雪渓の一部は万年雪になっています。
雪解けは徐々に進むので、その周辺で雪田植物といわれる植物が次々に花を咲かせます。
8月に入っても花が多いのは、そういう理由です。
万年雪は登山者にとってもありがたいです。
雪渓の下部(雪渓尻といいます)では、年中水が取れるのです。
山では水が貴重品ですが、飯豊山は水の心配があまり要りません。
山の標準コースタイムは、たいてい地元の山岳会が決めています。
たいていの山では、10kg程度の荷物を背負って、無理なく歩ける時間です。休憩時間は含まれません。
飯豊山は基本的に山中1泊以上を要します。そこで、15kg程度を背負ってのコースタイムになっていると思います。
今回は小屋泊まりで荷物・食料が少なく、そのお陰でほぼコースタイムで歩けました。
すごい体力(脚力)ですね。
私などは今年の真夏は
どこの山でも熱中症気味でコースタイムの三割~五割増しです。
花の名前ですが、ミヤマコウゾリナは正しいと思います。同じ日本海側の鳥海山でも多く見ました。
ニガナの仲間は議論が多く、今後、大幅に見直しがあるかもしれません。
コバギボウシとされているものは厳密には葉のサイズ確認要ですが、
花の色や形から見るとオオバギボウシだと思います。
東北では乾き気味の稜線にも多く進出しています。
ハクサンボウフウは花のアップだけでは絶対同定できません。
ちらと見える葉の形から、シラネニンジンの可能性もあります。
小型のセリ科は必ず全草、葉のアップなども撮るようにしてください。
今回も花の名前をご教授くださり、ありがとうございます。
花の名前、特に初めての山域では分からないものが多く、教えていただき大変感謝しております。
コバギボウシかオオバギボウシかですが、飯豊山に登られた他の方の投稿を見るとオオバギボウシが多いです。
実は三国小屋の少し手前でギボウシを見ています。ピントが甘いので掲載しなかったのですが、追加して載せました。
この花を見ていたので、コバギボウシと書きましたが、仰るとおり掲載の白花のギボウシについては確認不足でした。
4枚目の写真のセリ科の植物は、ハクサンボウフウ、ミヤマセンキュウ、ミヤマゼンコ、シラネニンジンの中では、葉の形からハクサンボウフウだと思いました。
下の方のセリ科の写真は、何枚か一緒に撮った他の写真にも葉が写っていませんでした。本文を改めました。今後、気をつけたいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
真摯に対応いただき感謝申し上げます。
いろいろ山を歩いているとセリ科が思いのほか多く、
中にはお花畑で主役をしめているのに名前がわからないものもあり、
これではいかんと思いました。
7月以降、facebook上に山で出会ったセリ科を片っ端からアップしていますが、
ときどき詳しい方が教えてくれるようになりました。
一度には無理ですが、少しずつ覚えて行こうと思っております。
今日アップした鳥海山の続きで実践してみました。
笑覧頂ければさいわいです。
40年来の願いが叶って何よりです、素晴らしい朝焼け、イイデリンドウ、ヒメサユリをはじめとする沢山のお花、羨ましい限りです。
東北の山(ヤマケイアルペンガイド)によれば、御沢登山口から切合小屋までのコースタイムは7時間ですが、休憩しながら沢山の写真を撮りながらほぼコースタイムどおり、流石ですね、やまふくは早すぎと思います。
私であれば2~3時間余計にかかりそうですし、たどり着けるか自信がありません、ビールを飲んだあと2時間の散歩ですか、凄いですね。
私には、近くて遠い山と思っていました、標高以上にハードルが高いです。
ミヤマアキノキリンソウ、ウメバチソウ、オヤマリンドウ、アカモノの果実からは秋の気配が、ハクサンコザクラ、イワイチョウなどからは春の残り香が、濡らしたタオルからは猛暑の夏が感じられました。
白山で観たハクサンコザクラ、根子岳で観たタカネマツムシソウが咲く飯豊山は、近くなく遠くて遠い山ですが、もし挑戦する機会があれば大変参考になります、その3も楽しみです。
鳥海山のブログを拝見いたしました。セリ科の植物について、詳しく検証されておられますね。
大変すばらしいことだと思いました。
小生の場合、花の写真をきれいに撮ることに主眼が行き、名前も分からないこともしばしばです。
これを機会に、現地でもじっくりと観察し、写真も全体を撮るよう注意したいと思います。
そうはいっても、またお世話になりそうです。
今後とも、ぜひよろしくお願いいたします。
先ほどグレートトラバース 日本百名山一筆書きのビデオを観ていました。
田中陽希さんは私と同じルートで飯豊山を登っていました。
登山口から山頂まで、陽希さんは4時間でした。すごいですね。
飯豊山ではハクサンと名が付く植物がたくさんあり、嬉しくなりました。
毎年白山に出かけていますが、今年はまだ行っていません。
秋に入ってから、静かな白山もいいものだと思っています。
さりげなく「アップダウンの多いコース」とか、「梯子をなんなく越えていく」とか書かれていますが、ち一般人には\(◎o◎)/!です。
私なんかわずかな坂でも上れません(笑)
でもそんな場所だからこそ、これだけ沢山の高山植物がみられるのですね~
白い花が多いような気がしました。
センジュガンピ、シロバナハナニガナ、シロバナハクサンシャジンなどなど・・・
涼し気でとても素敵ですね!
雄大な山の景色とともに見る花はきっと最高でしょうね。
でも私が重い荷物を背負って上るのは生涯無理でしょう。
これからも色々な景色を見せてくださいませ。
ヒシができる植物(ミソハギ科ヒシ属)、教えていただきありがとうございました。
全く知らずにいました。
さて、山の話です。
残念ながら関西には高い山はないですね。
しかし、ちょっと出かけるとロープウェイやバスで行ける高山はたくさんありますよ。
例えば、乗鞍岳の畳平バスターミナルは2702m、中央アルプス千畳敷は2612m、立山の室堂も2450mまで行けます。
どちらも簡単に行けて、高山植物が楽しめます。
秋には紅葉もきれいです。
ただし、紅葉の時期は混雑しますので、コロナ禍に出かけるのは難しそうですね。
私は密のない山を選んで、安全に出かけたいと思います。
次回の山行は8月20日、または27日になりそうです。