百花繚乱の飯豊山を満喫(その2、三国小屋~切合小屋)からの続きです。
2日目の朝は4時に目覚めた。
身支度を整えて外へ出ると、すでに東の空が明るくて、朝焼けがきれいだった。
空は次第に赤色を増し、テント泊・小屋泊まりの客に加えて、朝食の支度を終えた管理人さんも出てきて、皆がカメラを構えていた。
4時50分、太陽は蔵王連峰の南の端から昇った。どこからともなく歓声が上がった。
地平線付近に雲はなく、地面から湧き出てきたような日の出だった。
朝食は5時少し前に用意された。ご飯は薪で炊いたもの、生玉子は管理人さんが歩荷で運んでくれたものだという。
ありがたくいただいて、5時12分に山頂へ向けて小屋を出た。60Lのザックは変りないが、すぐに使わないものは小屋にデポしたので、中味は大きく減っている。
今日も暑くなりそうで、服装は半袖にした。
ヨツバシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属)。
モミジカラマツ(キンポウゲ科モミジカラマツ属)。
アオノツガザクラ(ツツジ科ツガザクラ属)。
チングルマ(バラ科チングルマ属)。
ミヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)。1株しか見ていない。写真は帰路に撮影。
アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)の花が残っていて嬉しかった。
道中、唯一観たコバイケイソウの残花。他の場所では、既に果実(蒴果)がついているものが多かった。
近くにシラネアオイも見かけたが、花は終わっていた。
右手に見えた蔵王連峰。上空の雲がまだ赤味を残していた。
振り返ると切合小屋が見えた。その先の磐梯山は姿形が良い山だ。
マルバシモツケ(バラ科シモツケ属)。
オニアザミ(キク科アザミ属)だと思う。
草鞋塚を5時45分に通過。
今回の山行で唯一撮ったパノラマ写真。健脚の女性に追い抜かれた。
ここで突然ホシガラスが登場。イワヒバリも見かけた。
ヒメシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)。
ヒメシャジンとハクサンオミナエシ(スイカズラ科オミナエシ属)。
姥権現を6時2分に通過。付近にはハクサンボウフウ、ハクサンフウロ、ハクサンオミナエシ、タカネマツムシソウ。
女人禁制の飯豊山に登ろうとした女性が、ここで石と化してしまったという伝説。全国の修験の山に同じような伝説がある。
御秘所を6時7分に通過。ここからは岩場の痩せ尾根となり、慎重に歩く。
オヤマノエンドウ(マメ科オヤマノエンドウ属)を見つけた。日本固有種で日本アルプスと御嶽山、八ヶ岳、飯豊山に分布している。
こちらは帰路に撮った。
御前坂に6時26分に到着。いよいよ飯豊山が近づいてきた。
急坂を登る途中にミヤマウスユキソウが現われた。花の見ごろは過ぎていたが、放射状に広がる白い総苞葉がきれいだった。
マルバコゴメグサも現れた。この植物は月山、朝日連峰、飯豊連峰に分布する固有種だ。
急坂を登り終えていよいよ山頂かと思ったが、ここはまだ本山小屋からも離れた所だった。
オンタデ(タデ科オンタデ属)が咲いていた。
進むとテント場で、水場の案内があった。
6時58分、本山小屋を通過すると、いよいよ飯豊山の山頂が近づいた。
ここから山頂までは穏やかな稜線で、お待ちかねのイイデリンドウ(リンドウ科リンドウ属)がたくさん咲いていた。
イイデリンドウは飯豊連峰の固有種だ。
そして、山頂には7時14分に到着した。祠に向かって登頂の感謝をする。
切合小屋から2時間2分かかった。やまふくのコースタイムより13分短く、山と渓谷社のそれよりも2分長かった。
山頂から西に見えるのは、御西岳(標高2013m)と、その奥に飯豊連峰最高峰の大日岳(同2128m)。
北西に目を移すと、北股岳(標高2024m)。
東には歩いてきた道、そして本山小屋が見える。遠くに見えるのは恐らく吾妻連峰、右の独立峰は磐梯山だ。
飯豊山山頂では、この日に百名山登山を完遂した人と出会った。私より8歳若いらしい。私も10年早く山登りを再開していたらと思った。
そして、一緒に喜びの場に居合わせたことがとても嬉しかった。
下山は来た道を引き返し、切合小屋で昼食を摂った。そして、すべての荷物をザックに詰めて、再び来た道を引き返した。
下るにつれて暑さが身に応えたが、順調に下山し、御沢登山口には14時13分に到着した。
安全に下山できたことを感謝した。
40年来の夢が叶った。そして、もう一度この山に登りたいと思う。今度は最高峰の大日岳にも足を伸ばしたい。
その時もきっと素敵な山行になるだろう。それを確信できる山旅だった。
2日目の朝は4時に目覚めた。
身支度を整えて外へ出ると、すでに東の空が明るくて、朝焼けがきれいだった。
空は次第に赤色を増し、テント泊・小屋泊まりの客に加えて、朝食の支度を終えた管理人さんも出てきて、皆がカメラを構えていた。
4時50分、太陽は蔵王連峰の南の端から昇った。どこからともなく歓声が上がった。
地平線付近に雲はなく、地面から湧き出てきたような日の出だった。
朝食は5時少し前に用意された。ご飯は薪で炊いたもの、生玉子は管理人さんが歩荷で運んでくれたものだという。
ありがたくいただいて、5時12分に山頂へ向けて小屋を出た。60Lのザックは変りないが、すぐに使わないものは小屋にデポしたので、中味は大きく減っている。
今日も暑くなりそうで、服装は半袖にした。
ヨツバシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属)。
モミジカラマツ(キンポウゲ科モミジカラマツ属)。
アオノツガザクラ(ツツジ科ツガザクラ属)。
チングルマ(バラ科チングルマ属)。
ミヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)。1株しか見ていない。写真は帰路に撮影。
アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)の花が残っていて嬉しかった。
道中、唯一観たコバイケイソウの残花。他の場所では、既に果実(蒴果)がついているものが多かった。
近くにシラネアオイも見かけたが、花は終わっていた。
右手に見えた蔵王連峰。上空の雲がまだ赤味を残していた。
振り返ると切合小屋が見えた。その先の磐梯山は姿形が良い山だ。
マルバシモツケ(バラ科シモツケ属)。
オニアザミ(キク科アザミ属)だと思う。
草鞋塚を5時45分に通過。
今回の山行で唯一撮ったパノラマ写真。健脚の女性に追い抜かれた。
ここで突然ホシガラスが登場。イワヒバリも見かけた。
ヒメシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)。
ヒメシャジンとハクサンオミナエシ(スイカズラ科オミナエシ属)。
姥権現を6時2分に通過。付近にはハクサンボウフウ、ハクサンフウロ、ハクサンオミナエシ、タカネマツムシソウ。
女人禁制の飯豊山に登ろうとした女性が、ここで石と化してしまったという伝説。全国の修験の山に同じような伝説がある。
御秘所を6時7分に通過。ここからは岩場の痩せ尾根となり、慎重に歩く。
オヤマノエンドウ(マメ科オヤマノエンドウ属)を見つけた。日本固有種で日本アルプスと御嶽山、八ヶ岳、飯豊山に分布している。
こちらは帰路に撮った。
御前坂に6時26分に到着。いよいよ飯豊山が近づいてきた。
急坂を登る途中にミヤマウスユキソウが現われた。花の見ごろは過ぎていたが、放射状に広がる白い総苞葉がきれいだった。
マルバコゴメグサも現れた。この植物は月山、朝日連峰、飯豊連峰に分布する固有種だ。
急坂を登り終えていよいよ山頂かと思ったが、ここはまだ本山小屋からも離れた所だった。
オンタデ(タデ科オンタデ属)が咲いていた。
進むとテント場で、水場の案内があった。
6時58分、本山小屋を通過すると、いよいよ飯豊山の山頂が近づいた。
ここから山頂までは穏やかな稜線で、お待ちかねのイイデリンドウ(リンドウ科リンドウ属)がたくさん咲いていた。
イイデリンドウは飯豊連峰の固有種だ。
そして、山頂には7時14分に到着した。祠に向かって登頂の感謝をする。
切合小屋から2時間2分かかった。やまふくのコースタイムより13分短く、山と渓谷社のそれよりも2分長かった。
山頂から西に見えるのは、御西岳(標高2013m)と、その奥に飯豊連峰最高峰の大日岳(同2128m)。
北西に目を移すと、北股岳(標高2024m)。
東には歩いてきた道、そして本山小屋が見える。遠くに見えるのは恐らく吾妻連峰、右の独立峰は磐梯山だ。
飯豊山山頂では、この日に百名山登山を完遂した人と出会った。私より8歳若いらしい。私も10年早く山登りを再開していたらと思った。
そして、一緒に喜びの場に居合わせたことがとても嬉しかった。
下山は来た道を引き返し、切合小屋で昼食を摂った。そして、すべての荷物をザックに詰めて、再び来た道を引き返した。
下るにつれて暑さが身に応えたが、順調に下山し、御沢登山口には14時13分に到着した。
安全に下山できたことを感謝した。
40年来の夢が叶った。そして、もう一度この山に登りたいと思う。今度は最高峰の大日岳にも足を伸ばしたい。
その時もきっと素敵な山行になるだろう。それを確信できる山旅だった。
登ってテント泊したならではの、
ご褒美に感じます。
そして、お天気が良いのも、普段の行いでしょうか^^
ヨツバシオガマ、モミジカラマツ、アオノツガザクラ……
どれも見たこと無い花、綺麗な花々ですねぇ
自然豊かなのを感じます。
花たちにとっても楽園ですね。
見下ろす雲、遠くに見える磐梯山、次々と写真を撮りたくなる景色、
そして、飯豊連峰の固有種、イイデリンドウとの出会い、
やはり普通のリンドウとは違う、高原の花を感じます。
夢がかなって良かったですね。
おめでとうございます&お疲れ様でした。
行けない飯豊山を楽しませていただきました^^
花の名前ですが、ハクサンシャジンとされている花は
ヒメシャジンではないかと思われます。
手持ち書籍(小荒井実・著、花かおる飯豊連峰/ほおずき書籍・発行)によると、
飯豊連峰にはツリガネニンジン(ハクサンシャジン?)とヒメシャジンの両方が産するとなっておりますが、
shuさんの撮られた花は葉や花の付き方から、ヒメシャジンの方ではないかと思いました。
今回は小屋泊りでしたが、いずれにせよ素晴らしい山行になりました。
台風接近の予報があり、宿泊のキャンセルが多く、小屋も空いていました。
思い残すことは何もないのですが、次回はさらに大日岳まで足を伸ばしたいです。
米を持参すると宿泊費が1000円引きになるなど、知らないことも多かった今回の山行でした。
いつになるか分かりませんが、ちゃんと歩けるうちに再訪したいと思います。
この山にハクサンシャジンとヒメシャジンが混在することは、山で出会った方からも聞いていました。
実際に、花冠から花柱が飛び出しているものと、そうでないものがあり、葉の付き方も微妙に違うのを見ていました。
掲載したものは花柱が外に出ておらず、ヒメシャジンでした。
本文を訂正しました。今回も助けていただき、本当にありがとうございました。
今月はこの後上越国境の山に出かけようと思います。
しかし、秋雨前線がもう出てきて、長雨となっています。
準備期間がしっかり取れると、前向きに考えています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
お天気も良く、沢山のお花を楽しまれたようで、素晴らしい登山でしたね。
長年登山されているとはいえ、これだけのお花の名前を覚えておられるのは凄いです。
先日のクイズにもありましたが、リンドウにも色んな種類があるのですね。
モウズイカさんもお詳しいですね。
大画面の山のお写真に圧倒されます。
初歩的なことをお聞きしますが、日本百名山14座というのは、百名山の中でも特に素晴らしい14の山を指すのですか?
山の数え方は座というのですか?
何も知らないので、とんちんかんなことを言っていたらごめんなさい。
とにかく今回はこの前のように足の痛みもなく、快適に過ごされたようで良かったです。
自分では見られない景色を拝見させて頂き、有難うございました。
今回は怪我もなく、無事に下りてきました。
また、交通渋滞もなく、朝ご飯を喜多方のホテルで食べて、お昼前に自宅に着きました。
意外と会津は近いです。
さて、「座」は、国語辞典を引くと「神仏の像などを数える語」というんがありますが、山の数にも座が使われます。
「日本百名山14座」は聞いたことがりません。
14座というと、世界に8000mを越える山が14座あります。
この夏に那須岳の一部と白山御前峰に登りました。やはり花を見ながらの登山です。
白山に咲いている花を調べようとしていて、御ブログにたどり着きました。今日ようやく、その白山のブログがアップし終わりました。
那須岳から飯豊が見えたこともあって、飯豊の記事も拝読させていただきました。那須と共通した植生で、ウラジロタデやヒメシャジンなど興味深く拝見しました。
実は私も学生時代(はるか50年近く前です)に山登りをしていて、50代になる直前に山登りを再開しました。学生時代は東京にいたので飯豊に登りたいと思いながら、とうとう今も果たせないままです。
飯豊にもハクサンオミナエシが咲くんですね。
今年は那須でも白山でもハクサンオミナエシをよく見ました。
これからも、折に触れて拝見させていただこうと思います。
東北地方に、日本百名山に入っている山が14座ある、ということですね。
勘違いしていました。
失礼致しました。
白山に初めて登られて、私のブログをご覧になられたとのこと。
先ほど、keitannさんの白山の記事を、1~17まで順に拝見しました。
とてもよく植物の名前をご存知で驚きました。
それに加えて、私が白山で見たことがない植物をたくさん観ておられ、敬服しました。
花の写真を撮るのに忙しく、前に進めないというお気持ちもよく分かります。
また、ご案内されたNさんも素晴らしい方ですね。
私も初めて白山に登るという人を何度か案内しましたが、登りは砂防新道(季節によってエコーライン経由)、下りは観光新道にしました。
花好きなkeitannさんを案内するとのことで、敢えて逆回りにされたのだと思います。
ただし、観光新道は水場がないので、真夏は気を付けなければいけません。
私は毎年白山に出かけていますが、今年はまだ行ってません。
秋に出かけるつもりですが、keitannさんのブログを拝見し、早く行きたいという気持ちが高まっております。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
分かりました。ありがとうございました。