堺雅人主演の映画「南極料理人」のDVDを見ました。
海上保安庁から南極へ派遣された西村淳氏のエッセイが原作で、NHKの「ようこそ先輩 課外授業」でも雪の中で小学生と工夫して調理をする姿が面白く、また堺雅人主演ということもあり注目していた作品です。
南極でも昭和基地よりも環境が過酷なドームふじ基地が舞台となっています。そこは平均気温がマイナス50度、動物はおろか細菌さえ生存していないという極寒の地です。
TV番組でも「水はとても貴重で、作らなければ手に入らない」ということから苦労話が始まります。そこにいる8人のメンバーは目的も派遣元も様々で、気象学者(気象庁)、大気学者、雪氷学者、通信担当、車両担当(車両メーカー)、医療担当、雪氷サポート(大学生)、そして、調理担当(海上保安庁)です。
それぞれの立場の違いから起こるいさかいや、数少ない娯楽や記念日をみんなで楽しんだり、とにかく笑えるお話が満載です。その中心に毎日の食事の風景があります。
意外と日本と代わり映えのない食事が並んでいますが、缶詰や干物が食材の中心なので、そこに創意工夫があります。特殊な環境であることを忘れさせるほど、食材が豊富なのも驚きですが、料理も日常的なものでホッとします。その温かさが極寒の地で心の支えになっているんだなと共感できました。
1年半をそこで過ごし、それぞれが家族との新たな絆を確かめあう帰国の日まで、遠く日本と南極でゆっくりと物語が進んで行きます。
娯楽として、TV、卓球、野球、ビリヤードなど出てきます。お酒は豊富にあるようでした。あと電話とFAXがあります。日本までは1分740円。「長電話は身の破滅」と手書きのポスターがあります。
寝室は各自個室になっていますが、寝台列車並みに狭いです。本当に寝るだけの部屋ですね。
娘も一緒に見ましたが、笑い転げていました。子どもでも判る笑い処がいっぱいあります。家族の話もありますし、一家揃って見て欲しい作品でした。
公式サイト http://nankyoku-ryori.com/
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