以前、リニア・プログラミングの簡易的な解法を書き残しましたが、少し気付いたことがあったので補足と追記をしておきます。
以前の記事
https://blog.goo.ne.jp/shurey/e/cd50a621fd35e401a6f6a6df66645a56
【問題文②の解法②:比率から算出】
値下げした価格の計算ですが、Ⓩと①の傾きが同じになることから解いていますが、これを2つの式の比で考えることもできます。
ⓏMaxZ=Max(1200x+1500y)
①1.5x+1.2y≦7200
製品Yが値下がりして、Ⓩが①に重なる傾きになります。条件が変化する一瞬を変化点として捉えます。
その変化の傾きをXとYの価格の比率で捉えます。
1200:B = 1.5:1.2 → 1200/B = 1.5/1.2
元の式からそのままxとyの倍率を持ってくるので、傾きから考えるより分かりやすい気がします。
比率で考えるのも傾きで考えるのも同じことをやっているので、倍率の比で考えると式から捉えやすいように思いました。
【問題文②の解法③:制約条件の変化】
問題文から式で考える前に、制約条件の変化点として捉える方法です。
最初の問題①の段階で貢献利益と制約条件の単位当たりの利益を出します。
貢献利益 製品X 1200円 製品Y 1500円
条件① 材料の制限(製品Xは1.5kg、製品Yは1.2kgの材料を使用)
製品X 800円/kg < 製品Y 1250円/kg
条件② 作業時間の制限(製品Xは2時間、製品Yは4時間の作業時間)
製品X 600円/h > 375円/h
問題文②では製品Yを値下げしますので貢献利益が下がります。
これによって製品Yの優位性が失われ、条件変更が必要になるのは条件①です。
すなわち製品Xと同じ800円/kgを下回ると条件が変化するというのが問題文②の意味ということになります。
製品Y1個の貢献利益の変化点は 800円/kg×1.2kg=960円ということになります。
数式を使わず考えられるので、実はこれが最も分かりやすいかもしれません。
今更という感じもしますが、テキストにはこのような考え方は載っていなかったので、条件の変化をいきなり数式で考えるよりはすんなり理解できました。