先日、 読売テレビ(大阪市)の番組で、武田邦彦・中部大教授が「東北の野菜を食べたら健康を壊す」などと話し、その際に岩手県一関市の名を挙げた問題で、勝部修市長が抗議メールを送ったようで、その返信メールがあったようですが、意見が平行線ですので終結するようですが。
そして、昨日は岩手県米の放射性物質検査で、一関市の1地点で1キロ当たり27ベクレルの放射性セシウムが検出されたが、国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)は大幅に下回ったと報道されています。
「一関で検出されたが、国の安全基準を大幅に下回る」と話し「仮に1キロ当たり27ベクレルのコメを、国民1人の平均消費量である年間約60キロ食べても、日常生活での自然被ばく量をはるかに下回る。精米すればセシウムは35~40%まで減少し、健康への影響はない」と報道していますが。
現実にはどうかと言うことですね。
人間はザッと言って、一日に1キロの食材と2キロの水を飲んだり、直接的に接したりします。そして、{1キログラムの食材の中のベクレル}から{1年間に被曝するミリシーベルト}に換算するのは、1日、1キロの場合、非常に簡単で
ミリシーベルト=ベクレル÷100
我慢できる限度は1年に1ミリシーベルトですから、100ベクレルが一応の目安になります。しかし、人間は食材だけから被曝するのではなく、空間からの外部被曝、呼吸による内部被曝、食材から、水からと少なくとも4つの被曝があります。
外部0.2+呼吸0.2+食材0.2+水0.2+その他0.2=1.0
で食材の上限を0.2としますと、ほぼ1キログラムあたり20ベクレルになります。
これに対して政府が「500ベクレルまで安全」と言っているのはなぜでしょうか? 日本人はお米を1日に0.164キロ食べることになっています。そこで、
500×0.164÷100=0.82ミリシーベルト
にもなります。つまり上限が1ミリですから、お米だけで0.82にもなってしまうので、とうてい「基準内だから幼児にも食べさせて良い」などという値ではないのです。
これは原発事故以後、政府が一貫してとっている態度で次の通りですが、困ったものです。
1)国際勧告、国内法律を無視する(ごまかせればそれでよい)、
2)国民に被曝を我慢させる(被曝しなければならない理由を言わない)、
3)お米だけしか食べないとする(縦割り行政)、
主食のお米にこのような緩い規制を長くすることはできないでしょう。規制値は500ベクレルから200へ、そして50程度まで下がると思います。でも、それを待っていられないので、私たちの自衛策としては、
1)農家の方は500ベクレルのお米を出荷できないことをハッキリとした意志で示す(農家の方は国民を被曝させたくない)。
2)マスコミの人は政府の基準値を安全としない、
3)一般の人はできるだけ古米を買っておく、
ということでしょう。静岡県はいち早く汚染度を測定しましたが、ベクレルを公表せず「安全宣言」だけをしています。
データというのは「最終判断」だけを示すのは不誠実で、データそのもの、その測定方法や根拠を示したのち、その人の最終判断を説明しないといけないのです。
「安全宣言」というのは実に国民をバカにしています。国民は自分や自分の子供の健康を守る権利があります。憲法にも「健康で文化的な生活」を政府は保証しなければならないのです。
政府はできるだけ早く500ベクレルを、少なくとも100ベクレル以下にする必要があります。
(平成23年8月4日 午前10時 執筆) 武田邦彦 一部抜粋
http://takedanet.com/2011/08/500_fdbb.html
と言うように、検査結果をあたかも安全にするために国の基準を3月17日以降に変更したり、あまりにも甘く感じられるわけです。私自身も農家の倅ですので、当然農家の救済は当たり前に要望しますが、引き換えに子供達を犠牲にするわけにもいきません。
これから生まれてくる子供や未成年の子供達に、正しい報告をする義務があると思うのです。
今、正確なホウ(報告)。それに基く意思決定のレン(連絡)。進捗状況等ソウ(相談)が、組織として出来ていないことに不安を感じます。
報告
聞かれる前に自分から「あの件はどうなっているか?」と聞かれる前に、自分から仕事の進み具合を報告します。面倒がらすにこまめに報告することが大切です。
連絡
細かいことでも密に入れる。新入社員の場合は、上司への連絡は密にすること。「これくらいのことはいちいち連絡しなくても」という自己判断は禁物です。
内陸一関地区は、放射性物質との闘いが続く気がしますが、現実を素直に受け止め対応して行くしかない気がします。
練習時間も短時間で、芝生の上でさせるなど、行政に頼らない工夫が必要だと思います。
頑張って行きましょう。