『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(原題: The Help)
キャスリン・ストケットの小説『ヘルプ 心がつなぐストーリー』を原作とした2011年映画。
1960年代の公民権運動を背景とし、ミシシッピ州ジャクソンに住む
若い白人女性のスキーターと2人の黒人のメイドの関係を描く。
出演はエマ・ストーン、ヴィオラ・デイヴィス、オクタヴィア・スペンサー、
ブライス・ダラス・ハワード、ジェシカ・チャステイン、シシー・スペイセク、
マイク・ヴォーゲル、アリソン・ジャネイ、
監督・脚本はテイト・テイラー。
評論家に高評価され、商業的にも製作費2500万ドルに対し、
興行収入は1億7500万ドルを超える成功作となった。
1960年代前半のアメリカ南部。
大学を卒業したスキーター(エマ・ストーン)がミシシッピ州ジャクソンの町に戻ってきた。
ボーイフレンドもできないスキーターは 母シャーロット(アリソン・ジャネイ)の心配の種だが、
本人は結婚よりも作家になることを夢見ている。
地元の新聞社に就職したスキーターの初仕事は、家事に関するコラムの代筆だった。
家事の知識がないスキーターは、実家のメイドのコンスタンティン(シシリー・タイソン)に
知恵を借りるつもりだったが・・・・・。
1960年代初頭の ミシシッピ州の小さな町が舞台ですが、
60年代にまだこんなにあからさまな差別があったとは・・・正直驚きました。
特に、同級生のリーダー格、ヒリー(ブライス・ダラス・ハワード)は
黒人が不潔だと主張し、
各家庭に黒人メイド専用トイレを設置させる活動をしていた。
スキーターは、自分を育ててくれたメイドのコンスタンティンを慕っていたし、
ヒリーには抵抗を感じているが、面と向かっては言えない?
BFもいない結婚もしていないスキーターは、この時代の同級生からは
見下されていた存在なのですよね。。。
同じく、白人女性なのに・・・上流階級の出身ではないのと、
町1番の素敵な男性と結婚したことへのやっかみなども入って?
主婦達から仲間はずれにされちゃう?
・・・料理が苦手で、ちょっとKYな、あ・・・かなり?(笑)女性だけど、
なんか憎めなくて、天然で、可愛い女性シーリア(ジェシカ・チャンスティン)
ヒリーに解雇されて、行き場のなかったミニーを、旦那に内緒で雇うのですが
可愛くって良かったです。
重い内容ですが、黒人メイド達の忍耐強いこと、賢いこと!特にこのふたり、
エリザベスの家のメイドで、子育てのプロ・エイビリーン(ヴィオラ・デイヴィス)と
エイビリーンの親友で、リーダー格のヒリーの家で働いていた
料理上手なミニー(オクタヴィア・スペンサー)(左)
ミニーの解雇が切っ掛けとなって、ふたりはスキーターの
≪黒人メイドの現実を伝える本≫を書くための協力を申し出るのですが、
南部で黒人が自由にものを言うことは、黒人指導者や
大統領まで暗殺されたこの時代、身の危険を意味していることでもあったのですね。
自由の身になっても、黒人の地位はきわめて低かった。
学歴もなく、よい仕事もないため、メイドの地位に甘んじていた黒人女性達。
白人女性もまた、よい家に嫁ぐことだけが望みで、
メイドに家事をさせ、毎日を無益に過ごしていた。
自立する女性を目指していた白人女性と、困難を乗り越えようとする、
メイドの女性達、本は出版され、彼女達の叫びは、公にされる。
人種差別の恐怖を描きつつも、温かみのある、後味のいい映画でした。
原作も、読んでみたくなりました。
Thank you
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