『紺青のわかれ』
塚本邦雄
ザ・耽美文学という一冊。短編集。
江戸川乱歩の初期短編とか、
三大奇書とか、
そこらへんの香りがぷんぷんします。
と思って検索すると、作者は寺山修司らと
活動していた人らしい(前衛短歌運動)。
ついでに中井英夫(三大奇書の一角『虚無への供物』作者)とも
交友があったようです。
ほらね!(なにが「ほらね」なのかアレですが)
旧仮名遣いと漢字の旧字体が多くて
読むのに気合いが必要ですが、意外と読める(と嬉しい)。
晝(昼の旧字)は書生っぽくて良い。
腥い(「なまぐさい」の旧字)はなんだか色っぽい。
竝べる(並べるの旧字)は全然知らなかったけど、
見た目でなんとなく意味分かっておもしろい。
学びがあってよし!
植物の名前がたくさん出るのも良い。
”雁来紅(かまつか)の猩々緋”ってなんだ。
と思って調べたら、「がんらいこう」=「葉鶏頭」のことっぽい。
「かまつか(鎌柄)」という植物もあるけれど、花が白いから違う。
(猩々緋は赤色のこと)
学びがあってよし!
奥付が初期の祖父江慎っぽいヤンチャデザインで、
そこもよし!!

初版は1972年でいいのかな。
『冥府燦爛』ではジャン・コクトーの映画『オルフェの遺言』
(1959・ピカソも出演している。どうでもいいけどこの時代の
フランス芸術は脚本コクトー・美術ピカソ・音楽サティという
フィクションか誰かの妄想ツイートかな?と思うくらい
豪華キャストの舞台があったりする。どうかしてる時代で
うらやましい)や
『天井桟敷の人々』(1944・寺山修司の劇団名の元ネタ)の話を
つらつらと書いています。
リアルタイムで観ていた世代かもしれません。
面白そうな時代である。いいなあ。
あと、どうでもいい余談ですが、
こういう耽美系の小説っておもしろい名前が多い。
麻植と書いて「おえ」と読む苗字。
祝部(「しうべ」というルビだったけれど、
「しゅくべ」「ほおべ」と読むのが多いみたい)という苗字。
登場人物の名前もコンセプトが効いていて良かった。
羅列するだけで厨二病が加速しそう。
さらにどうでもいい余談ですが、
省略(アン・ラクルシ)して、安楽死くるし、
とか、なんか高尚な単語を駆使した駄洒落がある。
タイトルにもその片鱗あるけど。
(掛け言葉と言うべきかもしらんけど、
見つけるとにっこりしちゃう)
塚本邦雄
ザ・耽美文学という一冊。短編集。
江戸川乱歩の初期短編とか、
三大奇書とか、
そこらへんの香りがぷんぷんします。
と思って検索すると、作者は寺山修司らと
活動していた人らしい(前衛短歌運動)。
ついでに中井英夫(三大奇書の一角『虚無への供物』作者)とも
交友があったようです。
ほらね!(なにが「ほらね」なのかアレですが)
旧仮名遣いと漢字の旧字体が多くて
読むのに気合いが必要ですが、意外と読める(と嬉しい)。
晝(昼の旧字)は書生っぽくて良い。
腥い(「なまぐさい」の旧字)はなんだか色っぽい。
竝べる(並べるの旧字)は全然知らなかったけど、
見た目でなんとなく意味分かっておもしろい。
学びがあってよし!
植物の名前がたくさん出るのも良い。
”雁来紅(かまつか)の猩々緋”ってなんだ。
と思って調べたら、「がんらいこう」=「葉鶏頭」のことっぽい。
「かまつか(鎌柄)」という植物もあるけれど、花が白いから違う。
(猩々緋は赤色のこと)
学びがあってよし!
奥付が初期の祖父江慎っぽいヤンチャデザインで、
そこもよし!!

初版は1972年でいいのかな。
『冥府燦爛』ではジャン・コクトーの映画『オルフェの遺言』
(1959・ピカソも出演している。どうでもいいけどこの時代の
フランス芸術は脚本コクトー・美術ピカソ・音楽サティという
フィクションか誰かの妄想ツイートかな?と思うくらい
豪華キャストの舞台があったりする。どうかしてる時代で
うらやましい)や
『天井桟敷の人々』(1944・寺山修司の劇団名の元ネタ)の話を
つらつらと書いています。
リアルタイムで観ていた世代かもしれません。
面白そうな時代である。いいなあ。
あと、どうでもいい余談ですが、
こういう耽美系の小説っておもしろい名前が多い。
麻植と書いて「おえ」と読む苗字。
祝部(「しうべ」というルビだったけれど、
「しゅくべ」「ほおべ」と読むのが多いみたい)という苗字。
登場人物の名前もコンセプトが効いていて良かった。
羅列するだけで厨二病が加速しそう。
さらにどうでもいい余談ですが、
省略(アン・ラクルシ)して、安楽死くるし、
とか、なんか高尚な単語を駆使した駄洒落がある。
タイトルにもその片鱗あるけど。
(掛け言葉と言うべきかもしらんけど、
見つけるとにっこりしちゃう)